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with コロナの転職活動〜現象編〜

◆起こりうる現象(個人の目線から)

①求人数が少ない

②受かりづらい

③面接での手応えと結果が裏返し

◆起こりうる現象(法人の目線から)

①求人を簡単には出しづらい

②応募が殺到する

③面接の期待値調整が難しくなる

それぞれの数字は表裏である。ので、数字別に解説する。

①求人数が少ない/求人を簡単には出しづらい

不景気影響で求人が少なくなる理由。それはシンプルで、「人を雇用すると費用が増える」からである。売上が立ちづらい時に費用が増えると利益を圧迫する。だから、利益を圧迫しないようにするには費用を増やさないようにするほか無い。となると、プラスαの出費になる雇用を避ける。また、採用するにも費用がかかる。つまり、ひと一人の雇用は、売上が伸びづらい時期にはやりづらい。そういう会社が多くあるため、求人数が減るのである。

②応募しても受かりづらい/応募が殺到する

市場に出ている求人数は、不景気になると減る。それは①で述べた。では、求職者はどうか。増える。理由はシンプルで、失業者が増えるからである。より正確に言えば、「不景気だから転職辞めようという求職者<不景気で転職せざるを得ない求職者(失業者)」という構造から、求職者が増える。

そうすると、一つの求人に対して応募してくる求職者が増える。でも採用の枠数は変わらない、ないし減る。すると、採用する側はスクリーニング(選定)を強める。よって、受かりづらいという構造が発生する。

③面接の手応えと結果が裏返し/面接の期待値調整が難しくなる

この現象については長めに解説をしよう。まず求職者側。「手応えがすごくあった!」という面接で落ちることが増える、または、「手応え無かった…」という面接で受かることが増える、ということである。

好景気時には起こりづらかった現象だが、なぜそういう形になるのか。これはシンプルに法人側の採用状況に影響がある。「応募数が少なかったところから、一気に増えたところに、対応が追いつかないから」発生している現象である。

どういうことか。次に求人者(企業)側を見ることで紐解いていこう。ここ数年は好景気であり、1人の求職者に対して複数内定が出るような時代であった。だからこそ、各社はその求職者の採用確率を上げるために、「求職者の志望度が上がるような面接」をするのである。その流れは10年以上前と比較しても定着しているように感じる。つまり、欲しい人材に対しては、北風と太陽で言うところの「太陽的なアプローチ」をするのである。

裏を返せば、面接で太陽的なアプローチをしている時点では、企業としては採用したい個人であることは間違いない。ところが、先に述べた②の通り、直近は応募が殺到しているのである。つまり、面接において最初に太陽的アプローチをした欲しい人材よりも、その後に現れた人材がより欲しい人材であるということが往々にしてあるため、企業としてはそちらのほうに内定を出しているということが多数ある。よって、個人から見た際に、「あんなにwelcomeな雰囲気だったのに落ちた…」という現象が起こりやすい(勿論、どんな求職者に対してもwelcomeな雰囲気を出す企業もある)。

逆に、面接で厳しくされたのに受かった、というケースは、非常に多くの求職者が応募してくる中であえて厳しい面接をして覚悟を問いたくなる企業心理の現れである。ないしは、実は落とすつもりで厳しい面接をしたが有力な候補者がいなくなり、結果落とすつもりだった求職者に合格を出しているという可能性もある。

要するに、現状は売り手市場から買い手市場への過渡期の状態であるが故に、売り手市場での面接から買い手市場での面接への移行の途中で、企業側が面接での志望度醸成方法を試行錯誤している、その現れであるということだ。

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