見出し画像

働くということ、に関心を持つこと キャリア・カウンセリング/キャリア開発のための人事制度講座(55)

今回は、これからの人事やキャリア開発を考えていく上で参考となる書籍やHPをご紹介する週ですね。

★「ほぼ日刊イトイ新聞」

それは知っているという方が多いのではと思うのですが、それでも知らない人が多いのでの敢えて取り上げてみます。
名前でも分かるように、糸井重里さんがつくっているホームページであり、
様々なコンテンツが、ほぼ日刊ではなく、確実に毎日何らかの更新がなされています。

HPの中で、これは使えると思うのは、使えるといってもキャリア開発やキャリア・カウンセリングや人事という領域でですけど・・。
「社長に学べ」です。
これまでに日本マクドナルドの原田永幸さん
http://www.1101.com/president/harada_index.html
任天堂の岩田聡さん
http://www.1101.com/president/iwata-index.html
そしてカルチャー・コンビニエンス・クラブの増田宗昭さん
http://www.1101.com/president/index.html
それぞれどんな話なのかは読んでいただくとして、○経新聞の「私の履歴書」にはない、経営者の感覚、感じていること、考えていることが、読みとれます。


もう一つの「ほぼ日刊イトイ新聞」の魅力は「ほぼ日(デリバリー版)」でしょう(註:2005年のめるまがなので…残念なことに2007年で配信は終わっているようです)。
これはメールニュースの形で、2~3日に一度、配信されます。ほとんどが読者からの投稿で占められていますが、その内容が、働くこと、生きていくことに関わるのが多いんです。

人事に関わる仕事をしていて、一番大切だと思うのは、我々はなぜ生きているのか、なぜ働いているのか、ということに関心を持ち続けていることだと思います。
モティベーションの理論だとか何だとかといって、人間はなぜやる気になるのかというセオリーがあって、このめるまがの中でもいくつか紹介してきたのですが、それらはあくまでも「傾向」を指しているのであって、個人を目の前にした時、実際に使えるかどうかは分かったものではありません。
その人を理解しようとする時には役に立たないかも知れないのです。
確かにないよりはましなんですよ。でも必ず使えるとは限らないんです。

ほぼ日デリバリー版を読んでいると、いろんな生きがいや働きがいが語られます。
たとえば「好きなことを仕事にするべきか」
「好きなことは仕事にせずに取っておくべきか」という話。
これに振り回されている就職活動中の学生は多いです。
好きだからこそ熱中できるのだから、これを仕事にすべきだ。
ふんふん、そうかも。
一方で、
好きなことを仕事にしていると、それがうまくいかなくなった時が辛い
もう逃げ場がなくなってしまう。
好きなことは取っておいた方がよいのだよ。
そういわれるとそうかも。

しかし結論は、
どちらも正しくて、どちらも間違っているのです。
好きなことといってもいつまで好きかは分からないし、やってみたら好きになったり、嫌いになったりすることもある。
結局は自分がどう思うか。
できるだけ効率よくルートをたどろうとするから、迷ってしまう。

ほぼ日デリバリー版は、一人ひとりの体験と思いが書かれているので、
こうしたことがよく分かります。

人事をしている人も、キャリア・カウンセリングをしている人も、こういう感じ方、見方があるのだということを教えてもらうには、よいメールニュースだと思いますよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?