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何をめざしたらいいかわからない時は、足元を見ながら今を一歩ずつ進んでもいい

キャリアコンサルタントの松岡澄江です。
このところ少しモヤモヤしていることがあって、自分の頭を整理するために書き始めています。私のモヤモヤは「これから先の自分について」
私はキャリアコンサルタントですが、自分の未来はモヤモヤすることもある、というお話です。

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これからどうなりたい?にスッキリ応えられない

最近、「この先どんなことをめざすの?」とか「これからどうなりたいの?」と聞かれても、どういうわけかスッキリと答えることができません。たいてい「う~ん・・・」で終わってしまいます。先のことを考えていないわけでもないのですが、あまり明確にこうなりたい!というイメージができていません。「さて、どうしたものか・・・でもなぁ~」なんて、グルグル考えが巡るだけの日々が続いています。

10年前、キャリアコンサルタント資格を取得したばかりの私がめざしていたのは、「誰かの役に立つ仕事をする!」「キャリア支援で食べていく!」でした。それは今も変わっていないので、方向性はブレていません。ただ2年ほど前に少し大きな選択をしました。就職支援の仕事を卒業し、これまで半身で関わっていた企業のキャリア支援に100%シフトしました。そしてこれから!という時にコロナ禍で急ブレーキがかかったのも、モヤモヤの要因かもしれません。

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独立から今までの道のりを登山に例えれば、資格を取ってキャリア支援者という山の登山口から入り、就職支援の道と企業支援の道を行ったり来たりしながら登ってきたけど、途中から「2本の道を行ったり来たりで体力を消耗するのではなく、これまで得た経験を元に1本の道だけを進もう」と覚悟を決め険しい道を登り、やっと少し開けた場に出てホッとしたのもつかの間、霧がかかってよく山頂が見えないぞ、、、という感じです。

自分がめざしている方向は間違っていない。この山登りは楽しい!でも、ここから先のことが見えなくてちょっと困っている状況です。

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今は「足元を見ながら一歩ずつ前へ」

モヤモヤを登山に例えてみると、『なるほど!そういう状況なんだなぁ~』と腑に落ちました。だからモヤモヤしているのかと。

ここまでハードに登ってきたからこの場所に辿り着いたのです。事実、これまで無我夢中で研修やキャリア面談のお仕事をしてきました。独立から10年、一心不乱に登ってきたので少しエネルギー切れ状態で、霧が「今が充電のタイミング」だと教えてくれたのかもしれません。霧がかかっている時って視界が悪くて先の見通しが難しいので、あんまりあちこち動かない方がいい。気がついたら知らないところに行っていた!とか、穴に落ちた!とか、何かぶつかった!とか、そんな事態になるのも困ります。

それにこれまでわき目も降らずに登ってきたんだから、少しペースを落として景色を見てはどうか?と提案されているのかもしれません。実際の山登りなら、景色を見て周辺の変化に気づいていかないと大変なことになります。雨が降りそうだとか、風が強くなりそうだとか、そろそろ陽が沈むとか・・・環境変化を捉えて、どんな動きが必要なのかを考えるタイミングが今なのかも。

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未来の話をする時の私は、もっと高い山、もっと険しい山をめざさないといけないような焦りを感じていました。誰かに言われたからではなく、もう一人の私が私にけしかけているんです。もっとがんばらないといけないって。それは終わりのないゲームをしているようなものです。50代も半ば。この先、そのゲームはしたくない。

「だから今は、足元を見ながら一歩ずつ前へ進もう」

自分にそう言ってあげたいです。
「今はこれでいいんだよ」と。

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意味づけして腹落ちしたら、感情を動かしてみる

自分のモヤモヤを山登りに例えて考えてみました。こんなふうに比喩的なストーリーを作ってみると、今停滞している理由が見えてくるし、モヤモヤしている自分を受入れることができます。

そうなんだ、だからなんだな、今はこれでいいんだ

今の自分の状況を、自分で意味づけして腹落ちできたなら、それは自分にとっての正解です。誰かから認めてもらうのではなく、自分が自分で自分を認めてあげることが大切なんだと思います。そしてそこから未来に目を向けていきます。

キャリアデザイン研修で、3~5年先がまったく描けない方は多いです。そういう方の多くは、「何を書いたら正解なのか?」を考えてしまいがちです。あるいは私のように「もっと高い山をめざさないといけない」と、高い理想を掲げようとして思考が止まってしまいます。正解を求めたり高すぎる理想を描こうとしないで、今の自分が求めていることを考えてみてください。

未来のイメージが浮かばない時は、観察力が足りていない可能性もあります。山を登りながら周りの景色を見てこなかった私の事例がそれです。観察力強化のために、好奇心というアンテナを立て、自分が楽しいと思うことや、やってみたい!と思うことを見つけてみてください。なかなか心が動かない時は、アンテナの感度が下がっているのかもしれません。絵を見たり音楽を聴いたり自然に触れたり、感じたことを言ってみたり思ったことをやってみるうちに、少しずつ感度を上げてみましょう。感情が動き始め、動機や欲求が湧いてきたら少し先の未来に目を向けて考えてみましょう。

私も少し先の未来を描くために、感情を動かしてみる3月にしようと思います。


・著書紹介


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