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書類や面接ではわからない3つのこと

優秀な学生の定義って…

就職・転職の家庭教師として人事や経営者と話をしてみると、優秀な学生を採用したいという意志が強い。

いい大学をでていれば優秀な社員になるかといえば、そうではありません。

名選手、名監督にあらずということ。

上司やチームの力によって、能力開発がされるケースもあれば、本人が危機感から社内、社外にメンターを見つけて勝手に育つこともあります。

私がよくインタビューで聞いているのは、「御社にとって優秀な学生の定義をしてください」と質問をしている。

そうすると、国公立卒、六大学卒以上ということをドヤ顔でいう。

私がいいたいのは大学でマウンティングをするなと言うことです。

新卒採用で入社をした学生が3年後に世界のトップ10に入った営業や、予算数億円の大規模なプロジェクトを任されたのは、なんと人事や経営者が除外していた学校を卒業している。

彼らが成功をした理由としてはコンプレックスがあったから知恵を絞ったこともありますし、社内で優秀な社員を見つけて、弟子入りをした。

現在、売り手市場といわれる採用環境の中で、多くの企業経営者や人事・採用担当の方々は「優秀な学生」を採用したいと考えていると思います。

入社数年で頭角を現し、社員の中でも上位に入る活躍するような学生を採用できるかどうかは、会社の経営を左右します。そうした企業の方々から見ると、上記の彼らがそんな「優秀な学生」だったと思われる方もいるかもしれません。

しかし実際の彼らは、必ずしもそんなことはありませんでした。

サークルや部活でのリーダー経験も英語力もなく、スポーツや勉強に打ち込んで何かしらの実績を残したということもない、ごく普通の生活を送る、普通の大学生ばかり。

彼らは早い時期からの就職活動もしないし、夏期インターンに行った学生は一人もいません。

むしろ情報解禁日が近づいてやっと動き出すので、むしろ私のほうが毎年焦るくらいです。

そして一方の私は学生を選べる立場にはなく、選抜をしたり、お金をとってセグメントしたりもしません。

優秀かどうかに関わらず、相談に来た学生の彼らとお酒を呑んで話したり、食事をしながら相談にのるだけです。

そうやって関わってきた彼らの多くが、就活を経て、それぞれ入社した会社で活躍をしています。

偏差値が高い学校の学生VS体育会系の学生

ここ数年のトレンドとなっている体育会系採用でも同じことがいえます。

会社や組織は縦社会ですから、縦社会の規律がわかっている学生がほしい。

会社がコントロールしやすい学生を採用したいということで、体育会系採用が流行っていました。

はっきりいってしまうと、体育会系出身者というのはコントロールしやすい、染めやすい学生という認識がそこにあるからです。

無理をいっても辞めない、豆腐メンタルではない強靭なメンタルの持ち主という思い込みがあるのと、有名企業に入りたいという学生のWinWinの関係にはなりますが、それで出世をする学生というのは1%に満たない。

体育会系の特徴として、地位と名誉を与えられると神様扱いされていると勘違いするため、部下がすぐに辞めてしまう傾向があります。

これでは優秀な社員とはいえません。

プレイヤーのラットレースに参加をするのが精一杯でしょう。

会社にとって優秀な学生とは何かをしっかりと考える時期になっていると思います。

その経験を踏まえて現在の企業の採用活動を見ていると、どうも企業のみなさんが想像する「優秀な学生」と、本質的な意味で「活躍する可能性の高い学生」の間には、決して小さくないズレがあると考えています。

旧来の就職活動の枠組みで動いている学生たちと、さまざまな工夫やツールに取り組みながらも現在の学生の素の姿を掴みきれず、ズレを埋められない企業。

この状態から、次の就職活動、次の採用活動にアップデートしていくことが、企業と学生の適切な関係性を築いていく上で重要なポイント。

主観を表す形容詞が入っている

これは多くの人がやってしまっていることです。

レジュメに、「多くの」、「大きな」、「スゴく」、「頑張りました」のような抽象的な単語、主観的な表現の形容詞を使うのは止めた方が良いです。

多いか少ないか、大きいか小さいかは受け手が決める話であって、話者であるあなたが言う話じゃ無いんです。

本人はアピールするつもりで書いているんでしょうが、これは逆効果です。

ここに日本語の落とし穴があるわけです。

これは次の項目にも繋がるのですが、「多くの」と言わずに具体的にいくつと書けば良いんです。

それが本当に多いのであれば、読んだ人は「スゴく多いなあ」と思います。

特に外資系では数字を使ってロジカルに物事を説明する事が当たり前になっていて、レジュメの段階でこれが出来ていない人は、多少実績があっても相手にされなかったりします。

だってそんな人と仕事をするとコミュニケーションが面倒になると推測されてしまいます。

ですから、レジュメを一通り読むだけでその人の人となりが何となく見えてくるんです。

そこにお化粧を施して、よそ行きの顔を作る必要があるんです。

あばたはあるんだけど、ここにファンデーションを塗って見えにくくして、えくぼに見えるようにする、こういうテクニックは身に付けた方が良いと思うんですよね。

最後にもう少しレベルの高いテクニックについて解説をしてみましょう。

レジュメをあなたの成長を表現する物語にするのです。

例えば新卒で入社して10年、15年経って転職をしようと思った。

そんな人のレジュメには、最初の頃は新卒のペーペーで何も出来ませんから、手を動かすローレベルの仕事が書かれているはずです。

ところがそこで経験を積んで、もう少しステップアップした仕事をやらせてもらえるようになった。これは業務の難易度が上がったとか、枠が広がったという形で表現されますよね。

この人は成長していると感じることができる

こで何が、どのレベルで出来るようになったのか、それを公的に証明する資格はどうなのか、という情報が盛り込まれていると、読んでいる方は、この人成長しているなぁと感じることができる。

特に20代での転職というのは、実績やスキルと同じくらいポテンシャルというか伸びしろを重視するものです。そんなポテンシャルは、レジュメを読んだら分かるんです。というか、これが分かるように書かなきゃダメなのです。

形容詞を使って説明しなくても、経歴が自動的に物語ってくれる、そういうストーリーを意識して書くのです。

特にちょっと背伸びをした求人についてはそれが無いと採用どころか面接にも辿り着けません。

背伸びというのは、今の自分の実力や経歴では採用されにくいポジションや、転身に近いキャリアチェンジのケースです。

こういうポジションはこれからの頑張りや努力やキャッチアップの速度を見積もってもらい、それを採用する人に買ってもらわなきゃならないんです。

であれば、過去の経歴でそのようなキャッチアップをした事がある、成し遂げた事があるのだという実績がそこに表現されていなければ相手にされませんよね。

いくら口で、頑張ります、私には出来ますって言ってもダメなんですよ。

そもそもそのポジションについて経験も実績もある人が応募してくるかも知れないんですから。

つまり、そのポジションについて経験者が応募してこないという僥倖が必要で、それをクリアしたあとに自分のポテンシャルを買ってもらうというハードルがあるわけですね。

そういうポジションへの転職を狙っているのに、レジュメに気を配らない人が見込みゼロになるのも当たり前ですよね。

長らく色々な人のレジュメを見てきましたが、ほとんどの人はそういう意識を持たずにテキトーに書いているんです。だから逆にそこを意識して書いている人がいると目立つんですよ。

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