見出し画像

10月に転職する選択とは!?

転職の山は1、4、7、10月と言われています

私が業界で働き始めてから約20年経ちますがこれだけは未だに変わっていないません。
入社のタイミングとして、いい時期は1月は新年、4月は新年度、7月はボーナス支給後、10月は下半期のスタートとして、求人数が増えると言われています。

私がオススメする転職時期については、7月と10月です。
なぜなら7月の場合については、4月から5月のゴールデンウィークの間は通年採用が止まりやすく、年度末の退職者の補充などが追いついていないケースが多くあり、なかなか中途採用をしない企業が求人を出すタイミングであること。

10月の場合については、夏のボーナスを確実にもらえること、入社のタイミングから賞与査定に対象になりやすく、年度末の賞与決算や次年度の夏のボーナスの対象になりやすいことがあります。

この裏技が使えると年収ダウンが最小限で抑えられるということはエージェントも教えてくれません。
評価制度がどうなっているのかは求人票から読み取ることができます。
賞与年2〜3回という規定があれば、半期ごとに1回づつ、決算賞与もあるということがわかります。

内定をもらった後に人事に対して評価制度について質問をしてみるといいでしょう。
期末はいつなのか、どういう評価制度なのかということを質問しにくいと思うのですが、自分の年収を守るのも転職の選択肢だと思いますので、聞きにくい質問であったとしても聞いておくことで安心して働くことができるでしょう。

10月は新規事業が始まりやすい時期

10月を勧める理由のもう1つが、スペシャリストとして唯一無二の存在になるチャンスが大きいということ。
新規事業が始まりやすい時期であり、欠員補充をするための採用ではないのが4〜10月までの転職活動のセオリーになっています。
そのため、スペシャリストを採用したいという企業の気持ちが強いため、ハードルが高めに設定をされているというのも事実です。

10月までは新卒採用の着地が見えていないこともありますし、採用計画上は下期に採用が活発化することもあります。
「いい人がいれば紹介してください」「いい人がいれば採用をしたい」と若干消極的にも見えるのですが、数合わせの理論ではなく優秀な人材を採用したいという気持ちが前のめりになっている時期です。

唯一無二の存在になれるチャンスがあり、新規事業など普段ではなかなか出てこない求人が増えるのが7〜10月の求人に多くなることからチャンスが大きく、スキルアップを狙いたいチャンスでもあります。

もし、10月の転職を目指すのであれば、6月〜7月には動きはじめて、求人広告をチェックしたり、エージェントへ相談をしたりしておくことで、お盆休み前に決着をすれば、夏休みと有給休暇をうまく利用して、リフレッシュ後の新天地への転職という青写真も描けるんですね。

4月入社よりライバルが少ない!

4月入社になると新卒と同時に入社をすることになります。
7月入社になると新卒の配属と一緒に入社をすることになります。
1月入社になると新年の慌ただしさと年度末への繁忙期を迎える時に入社をすることになります。
1月、4月、7月は事業部も忙しく、人事も忙しいため、気配りができなかったり、OJT研修についても時間がかけられないことがあります。

それに比べると、比較的10月入社については、ライバルが少ないのとちょうど周りを見る余裕がある一番いい時期でもあります。

人事も事業部全体も一番落ち着いている時期の入社が10月ということが会社全体の流れを見ていると気づく事ができます。
そのため、サポート体制はもちろんですが、中途採用を企業文化にフィットさせることが一番いい時期でもあります。

中途採用で戦力化するのであれば10月入社に着地をしぼって採用計画を立てる必要があります。
人事は最大限現場に配慮をする必要がありますが、疲弊しない程度に採用計画を柔軟に変更をしていくことも必要です。

しかし、数合わせの理論での採用をしていたら戦力化するまでには時間がかかるため、ある程度教えたら自立的に走る自力型の採用というのは難航するのが必死なので、余裕を持って戦略的に採用をしなければなりません。

日本企業は研修にかける費用が少ない

新卒採用の場合については社会人レベルへ引き上げるために、集合研修があったりします。
また、人事も新卒に対しては1on1ミーティングをやっていたり、ガス抜きとなる面談やランチ会をやっていたりします。

中途採用の場合は手厚いフォロー体制がない企業が9割以上というのが現状でしょう。
社会人レベルには達しているわけだし、集合研修をするよりOJTで現場に教育を任せているというのが現状です。

そのため、直属の上司やチームのサポートに期待をしていることもあり、新卒並みに手厚いフォロー体制がないというのが現状です。

バブル経済崩壊後は間接部門の費用についてカットをしてきたとこもあります。
そこからプレイングマネージャーとして管理職が定義づけられる事となり、数字を追いながらマネージメントをしていく難しさが発生することになります。

そうすると小さい変化に気づくことができずに、人事が気づいたときには退職届が手元に来ていることが多いのです。

即戦力という間違った認識から始まっている!?

いろいろな企業で採用支援をさせていただいていますが、中途採用で入社をされた人が認められるまでには、半年から1年かかってしまうというのが現状です。

私はよくいっていることがあります。
過去の実績にしがみつくことはやめてください。
なぜなら、以前の職場での成功体験を持ち込むことによって、以前の会社では実力が出せたのに、ここじゃぁ難しいということをいっており、それがマウンティングにつながってしまうと、信用が集まらず仕事がうまく進まないこともあります。

私は環境適応能力といっていますが、過去の実績にぶら下がることなく、泥臭く仕事をしている人の方が、3ヶ月から6ヶ月で前職並みの実力を発揮しており、期待に答えるケースが多く見てきています。

企業がいっているフィット感とは!?

最近では企業でもフィット感という言葉をつかっていっていますが、企業文化に馴染むことができる人を採用したいと考えています。

「地頭」と「気骨」と「素直さ」と「謙虚さ」の4つのポイントが総合的にフィット感へつながることになるからです。

「地頭」があったとしても「気骨」がなければ、人の顔色、上司の顔色を見ながら発言することが多くなってしまい、本音の部分が出てこない。
「気骨」があっても「地頭」がなければただの評論家、批判家になりやすい。
のちに社内の政治家となり、働かないおっさん、老害と言われる人になってしまう。

「素直さ」と「謙虚さ」がなかった場合、その人の成長はそこで終わってしまい、政治家になりやすいタイプでもあるから、採用時には要注意している。

中途採用で入ってきた方に対して、さてお手並み拝見という傍観者になる上司であれば、才能を殺すことになってしまい、すぐに退職をしてしまうという悪循環がそこには生まれてしまうことになります。

そうならないためには、積極的に活躍してもらえる環境を作ること、才能を伸ばすために準備をすることが上司として求められることになります。

転職時にマネージメントや肩書にこだわる人もいますが、スタートは1ランク下からのスタートで信用預金を貯めたほうが、中長期的に見たら出世をしているケースも多くあります。

なぜなら、期待値を下げることであなたの持っているスキルを思う存分発揮をしてもらう事ができるのであれば、そちらのほうがベターな選択であるといえるからです。

ハードルが高いまま、転職をしてしまうとよく起こるのが、期待値より才能がない、スキルがないと判断されてしまい、頭打ちになりかねないリスクがそこにはあるからです。
場合によっては試用期間で雇い止めになる最悪のケースもそこにはあります。

転職=内定ではなく、入社後の活躍である!

どうしても転職をする時に考えてしまうのが、内定をもらって早く今の会社から新しい会社へ異動したいという気持ちが最優先になってしまうことです。
こういう場合はお互いが不幸になってしまう確率がぐぐっと上がります。

人事をしているとよく分かるのですが、企業側も応募者側も焦りがあるというときには冷静に判断をすることができずに、飛びついてしまう傾向がそこにはあります。
そういう採用についてはお互いにマイナスになる要因が揃っているというのも事実です。

企業人事にとっては採用をすること、応募者にとっては内定を獲得することがゴールになっているとお互いにマイナスな面が出た時に、不幸になるというのは確実です。

10月転職が一番いい理由は…

夏のボーナスをもらった後に転職活動をすることで、お金に余裕があります。
夏休みが入るため面接の調整がしやすく、業務も閑散期に入ることもあるので、定時上がりがしやすくなる。
10月入社ということになると、普段では得られないサポートを受けやすくなることもあります。

転職をしたあともボーナスの評価対象月に入りやすい企業も多くあるため、転職後の年収の目減りを少なくすることができるチャンスでもあります。
いろいろな諸条件が揃って、一番いいタイミングになるのが10月になりやすい。

きちんとしたロジックを身につけることによって、今はやっている嫁ブロックやパートナーブロックをかいくぐり、新しい職場へ転職して更に活躍をすることができるようになれば、自分自身にとってもハッピーですし、周りの人もハッピーになります。

転職の時期によっては、年収ベースの目減りが大きくなってしまって、大きなマイナスとなってしまうこともありますので、くれぐれも転職は慎重に。
ちくしょう〜!転職だ!という気持ちになって転職活動をすることは悪いことではありませんが、感情が優先されてしまうと、判断をあやまる可能性があるので、注意をしてください。


よろしければサポートをお願いいたします!頂いたサポートについては、製作費として使わせていただきます。