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海外女子の働くモチベーションとは

理系海外女子に特化した人材紹介エージェントを東京で経営する社長の発信です。

企業における女性活躍推進の文脈は、
- 制度面の整備(育休、時短勤務などが代表的)
- 女性管理職の輩出
のような話がでることが多いです。

多くの経営者や人事の方からでる言葉で、
「女性はライフイベントにより、キャリアを中断しなくては、、、」
というセリフが必ずやでてきます。

正直、”耳にタコ🐙”です。そして、ステレオタイプ的にしか聞こえずつまらない。すみません、毒吐きしました。

海外女子に限らず、日本のハイスペック女子も含め、働く目的は明確でライフイベントに左右されようなんて気がさらさらありません。
*もちろん、結婚や出産を強く希望する方にとって、ライフイベント時に直面するであろうことに対して不安はあり、そこに対する支援がある事実は少なからず不安軽減されることは事実です。

そこで今日考えたいのは、”海外女子”のモチベーションって何?ということです。

弊社求職者の層は、
-国内外大卒、もしくは院卒(サイエンス、マス、コンピューター専攻)
-22-34歳
-社会経験平均2.5社程度  です。

我々エージェントサイドとのMTG時に、必ず彼女たちへ確認することとしては、
①なぜ日本で仕事したいのか?
②理想の仕事は?
③将来何になりたいのか?何をしたいのか?
④転職先に求める外せない条件とは?
⑤今後どのようなキャリアを会社で積んで行きたい?
というような質問をします。その答えから、海外女子の働くモチーベーションを知ることができます。

まず、日本を選ぶ理由は、
1.  日本が昔から好き
2. 日本に彼氏/パートナーがいる
3. 日本の技術を学びたい


1.の理由は圧倒的に多く、特にクールジャパンで打ち出しているアニメには本当に感謝しかないです。幼いころに日本のアニメを観て、そこから好き、というパターンが多いです。2.は昨今急増しており、日本国籍の彼氏やパートナーがいるから来日したという場合と、パートナーが日本で転職が決まったから帯同したという2つがあります。後者は、パートナーがITエンジニア職でN○T data,Fuji○コンサルに勤めているインド、ベトナム国籍の方が数多いです。3.は、発展途上国出身の方々に多い答えであります。日本の最先端技術を学び、自国に持ち帰りたい、という声です。

では、海外女子は日本企業で働く、となるときに何を特に気にするのでしょうか?
1. どのようなキャリアパスがあるのか知りたい (新たな技術チャレンジの機会、マネジメントを行う選択肢、その他違う可能性模索)
2. 外国籍の方はすでに活躍しているか?
3. オープンな企業文化なのか?(風通しが良い)
4. 管理職を目指せるのか?

という質問が代表されます。

これまで5000名以上の海外女子に会ってきましたが、
「女性活躍推進が進んでいる会社ですか」
「育休産休がちゃんと整っていますか」
と聞かれたことは、ごくわずかです。

ほとんどの海外女子は、「自分自身の専門性を磨き上げ、しっかりキャリアを築いていくための環境が整っているか」ということを気にされます。
そのため、受入企業さまには、
「入社後、キャリアパスの可能性をできるだけ明確に伝えてほしい」ことをアドバイスさせていただいています。

入り口時点できちんと伝えておいた方が、入社後のトラブルも軽減されます。入り口が曖昧だと、入社後も不安が増し、離職に繋がるケースも少なくないです。これは企業として、相手が海外女子だろうと誰に対しても同じ対応が必要だと思います。しかしながら、日本企業は慣例的に新卒者、中途入社の方に対する相互の理解を入社時に促すプロセスが不十分に思います。

以前お会いしたIT企業の人事の方より、
「最近若手社員へのキャリア教育が大変だ」とお話をいただきました。
権利を振りかざし、職務を全うできていない方々へ、もっと能動的に働くよう教育しているとのこと。ここに違和感を感じた私が色々伺うと、新卒採用時に、
「制度が整っているワークライフバランスが整った会社ですよ!」的なメッセージを発信して採用した層が該当するとのことです。
そりゃ、入り口でそのようなメッセージを発信して採用した方々は、ワークライフバランスを一番の価値観として入社しているので、今更ばりばり働けだの能動的になれと言われても変わることは難しいです。もともとそのようなマインドを持っていないのです。

最初に、「開発エンジニアとしてばりばりキャリアが積める会社です!」とメッセージを出すと集まってくる層が異なるはずです。
採用時に伝えるメッセージと相互理解&合意を間違えると後から大変になります。

海外女子を採用したい企業さまへ。
どうか彼女たちが活躍するためにも、企業が十分に彼女たちの能力を活かすためにも、”将来可能性のあるキャリアパスの明確な提示”を対応ください。テック分野でのプロフェッショナル性を磨くことに興味が高い彼女たちです。そこをどのように磨いていけるのか、そこをくすぐるとモチベーション高く職務に取り組み、できるだけ長い就業をするはずです。

Rie Ohno from Career Fly

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