休むのが恥ずかしい人へ
ある人に声をかけてもらった。
この方はキャリアブレイクに肯定的で
応援の言葉だったと思う。
ご自身もキャリアブレイク経験者で
嘘や虚偽はなにもない。
そしてこの人だけではなく
「休める社会に」的なことはよく言われる。
ただ、なんとなく違和感がある。
当事者や経験者の方と
お話する中で「休む」では
とても一側面的な気がする。
私がいちばんしっくりきている言葉は
「離れる」
キャリアブレイクは
一時的に離れる文化。
会社から離れる人や
ある観念や常識から離れる人
家族や場所から離れる人
なにから離れるかは様々な気がする。
ただ、そこから離れたい。
離れることで
自分の未来が開ける直観がある。
離れることで、休む時間が取れて
離れることで、考える時間が取れて
離れることで、中毒から少しずつ脱して
離れることで、決定権が自分に戻って来て
離れることで、今までのことが冷静に見えて
離れることで、人生の全体が目に入ってきて
離れることで、今までとは違う人に会えて
離れることで、ほかの価値観にも触れて
離れることで、人生を良くしていく。
そんな文化だと思う。
だからこそ離れた人は
仕事観や人生観が整っていたり
自分で考えて自分で決めることができたり
自分のモチベーションに気付けていたり
やってみたいことに出会えている。
だからこそ離れた人は
強い。
私たちが文化にしていくときも
これは重要なことです。
「休むための文化」と言うか
「一時的に離れる文化」と言うかは
大きな違いです。
小さなことですが
世の中に伝わっていくときの
印象が異なります。
休みたい人たちにとって
「休むための文化」と言われると
救世主のように聞こえるかもしれません。
ただ、そうではなく
社会全体にとって良い文化を
つくりたいのです。
ある経験者の方が
キャリアブレイクは良い文化だと思うが
まだ、普通の友達とかには言えてない。
と教えてくれたことがあります。
これはこの方が
悪い訳でも勇気がない訳でもないです。
自分が言いたくないことは
言わないで良いのです。
ということは
キャリアブレイクを言いたい文化に
育てていく方が良いのだと感じました。
「休む文化」だと言いづらいのです。
キャリアブレイクとは
「離れる文化」なのです。
そして、離れた結果
いろんなことが好転する
パワーがあるのです。
どんなに好きな人と一緒になっても
うまくいかないときは
「距離を置きましょう」と
なることはあるでしょう。
家族のことは大好きだけど
下宿してみたいと実家を
離れることもあるでしょう。
海外に留学したり
自国を離れてみて見える景色を
楽しみたいこともあるでしょう。
知らない土地に出向いて
その土地に触れるような旅を
したいこともあるでしょう。
これらは決して
ネガティブや甘えなのではなく
「離れる」という価値を
根本的に知っているから
なのではないでしょうか。
一時的に離れた方が
好転することなんて山のようにあります。
一方で、いまの時代は
なにか困ったときに、足そうとします。
資格を取ったり、スキルを学んだり
キャリアスクールに通ったり
本を読んだり、アドバイスを受けてみたり。
「足す」で解決されることもありますが
それで閉塞感を感じたときは
「引く」方に目を向けて
みるのはいかがでしょうか。
そんな「離れる文化」を
これからもよろしくお願いします。
キャリアブレイク研究所
代表 北野貴大
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