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子育て中に退職金をもらったら住宅ローンの繰り上げ返済する⁉︎

こんにちは。
キャリアと暮らし研究所®︎所長の金原です。

今回のテーマは、「子育て中に退職金をもらったら住宅ローンの繰り上げ返済する⁉︎」です。

このたび17年間勤めた金融機関を退職し、数百万円の退職金を受け取りました。現在39歳、子育て真っ最中、住宅ローン残債は2,500万円(変動金利、2023年5月現在0.625%)。

さて、退職金を繰り上げ返済に充てるか否か…私の答えは「NO」です。

考え方は以下のとおりです。

【無理に繰り上げ返済しない理由】

①住宅ローン変動金利が住宅購入時と変わらず低水準のままである
→旧制度適用の住宅ローン控除は年末ローン残高の1%所得税が軽減される仕組み(税額控除/控除上限額あり)であり、1%未満の低金利下においては借りているほうがお得と言える

※新制度適用の方は年末ローン残高の「0.7%」

②住宅ローン控除の対象期間が残っている
→旧制度適用の住宅ローン控除は10年間所得税が軽減されるため、無理に繰り上げ返済せずに節税効果の恩恵を享受したい

※新制度適用の方は控除対象期間「13年」

③団信に加入している(団体信用生命保険の略で、一般的に債務者が死亡したら住宅ローン残債がチャラになる)
→団信は生命保険と同じ機能、つまりローン返済中はローン残高分だけ一般の生命保険に加入しなくて済むと考えることができる

④あえて繰り上げ返済せずに手元のキャッシュを投資信託などで運用する
→住宅ローンを低金利で借りられているのであれば、それよりも高い利率で資産運用したほうが得と考えることができる
(昨今人気の信託報酬が安いインデックス型投資信託でも年利3%〜4%は十分可能)

⑤子育て期間中は何かとお金がかかるのでシンプルに手元にキャッシュを置いておきたい

いかがでしたでしょうか。
なお、今後、変動金利が上昇した場合は改めて繰り上げ返済の是非を検討する必要があります。

〜まとめ〜

住宅ローン繰り上げ返済の是非は、手元にキャッシュがあるかどうかでなく、置かれている状況(住宅ローン控除の残期間や金利情勢)やメリット・デメリットを踏まえて総合的に判断しましょう。

キャリアと暮らし研究所®︎ 所長
CFP®︎・1級FP技能士・プライマリープライベートバンカー
金原 直輝

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