Observerのコピーのコピー

本屋は「好奇心のデパート」

本屋は、ワクワクする場所。

小さい頃は、計算ドリルとか参考書を買わされるイヤな場所だったんですが、社会人になって、いつのまにか「サードプレイス」以上の場所になっていました。

そんな本屋もこの20年で1万店も減少しているそうです。


ネット社会を考えれば「時代の流れ」の一言で片付いてしまいそうですが、「リアル本屋」の魅力が今でも健在であることを3つの本屋で紹介したいと思います。

1.誠品生活(日本橋)

9月末に日本橋の商業施設「コレド室町テラス」にオープンした「誠品生活」。最初に店名を見たときに「無印良品」が何か新しい店でも作ったのかと思いましたが、台湾発の本屋でした。

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本屋らしくない本屋」と言われるように、文房具、喫茶店やらガラス工房まで、おしゃれなセレクトショップのような感じでしょうか。


コンセプトは「Books, and Everything in Between(本とくらしの間に)
日本橋の歴史、人々の暮らしの中で受け継がれてきたカルチャーを編集し、台湾発の「くらしと読書のカルチャー カルチャーワンダーランド」として創造的に多彩な文化情報を発信する。

ものづくりのワークショップやトークセッション、料理実演など体験型コンテンツも多いらしく、毎回、行くたびに何かしらの企画がありそうな感じです。

先週末は、まだオープンして間もなかったのもあり、人混みをかき分けるように進む感じでした。少し落ち着いてきたら、のんびり回りたいところですね。

2.文喫(六本木)

入場料1500円の本屋。
六本木の青山ブックセンターが閉店と聞いたとき、跡地に何ができるのかな、と思っていたら、新しいカタチの本屋ができていました。

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ここは図書館のような空間で、フリードリンクの珈琲と煎茶を飲みながら半日以上ゆっくり過ごしたい場所

ここにくると、普段は見ないようなジャンルの本棚に自然とひかれていくのが不思議です。たぶん、ランダムに本が並べられているようで、さりげなく普段の自分が見ないジャンルに引き寄せられていくのかも?しれません。

文喫とは、文化を喫する、入場料のある本屋
偶然の出会い、一目惚れの瞬間、深みにはまる本との関係
読む人も、そうでない人も、きっと本のことが好きになる。

3.梟書茶房(池袋)
タイトルが見えないオススメ本」と「シークレットブックと珈琲のセット」がウリの本屋のような喫茶店。

ふくろう文庫と呼ばれる本棚には、ずらっとオススメ本が販売されていますが、タイトルやら著作者が見えない・・感想は紹介されているので、なんとなく「こんな感じの本かな」と推測しながら選びます。

あと、シークレットブックと珈琲のセットは、テーマ名(例:孤独、偏愛)は決まっていますが、どんな本なのかは注文するまでわからない。
自分は、買う勇気が出ず見送ってしまいましたが、どちらも未知との遭遇ですね。

菅野眞博は「珈琲」を、柳下恭平は「本」を、それぞれに偏愛し、彼らは人生という砂山から、それらが取り去られれば、どれだけ大量の砂粒が残っていても、それを人生と呼びません。
 その偏愛の二人が出会い、本と珈琲の魅力を伝えようとして作ったお店が梟書茶房です。

最後に

3つの本屋に共通するのは、好奇心をチクチクと刺激し、自分が普段、通らない道にさりげなく連れていってくれるところ。
迷子になることもあれば、見知らぬ世界で思わぬ発見があることも。

そんなリアル本屋の魅力は、見知らぬ世界につなげてくれる「好奇心のデパート」といった感じでしょうか。

感じて、考えて、表現します。「そんな考え方もあるね」と思ってもらえたら幸いです。