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善逸について語るときに我々の語ること②善逸って強いの?

いつも怖がってばかりの善逸ですが、眠ると同一人物とは思えないほどの豹変ぶりです。
今回は善逸の強さについて考えていきたいと思います。
(*21巻までの考察です)

考察結果を言ってしまうと「強いかどうかはわかりません」でした
よろしければお付き合い下さい。

鬼の強さとは

鬼の強さがわからなければ善逸の強さも測れません。1巻7話で鱗滝と炭治郎が鬼についてこう語っています。

鱗滝「基本的に鬼の強さは人を喰った数だ」
炭治郎「たくさん食べたら強くなるんですか」
鱗滝「そうだ 力は増し肉体を変化させ、怪しき術を使う者も出てくる」

さらに2巻12話で炭治郎はこう言っています。

「お前たちは腐った油のような匂いがする 酷い悪臭だ 一体どれだけの人を殺した!!」

鬼は人を食った数だけ強くなり、同時に悪臭も酷くなっていくようです。

鼓屋敷の舌の鬼

善逸が炭治郎と出会ってから最初に戦ったのが、鼓屋敷の舌が伸びる鬼です。この鬼がどのくらい強いのかという情報は全くないので、善逸が強いかどうかもよくわかりませんが、「壱ノ型霹靂一閃」は格好良かったですよね。

那田蜘蛛山での蜘蛛兄との戦い

那田蜘蛛山に入った炭治郎は風に乗ってくる”刺激臭”に時折顔をしかめます。
那田蜘蛛山編の序盤、刺激臭のあとに累が登場したので”刺激臭”が累から発せられていると思ったのですが、後に善逸が蜘蛛兄を発見したとき、

「刺激臭すげぇ!!鼻が利く炭治郎だったら死んでるわ 喉まで痛くなる匂いだ 涙出てくる 目も痛い」

と言っています。
さらに、炭治郎が累と対峙したとき、炭治郎が「匂いが薄まってきた」と心のなかで呟いており、この時点では善逸が蜘蛛兄を倒した後だったので、”刺激臭”の発生源は蜘蛛兄であると考えられます。

(じゃあ累は匂いがしないのか、という疑問も出てきます…。累の糸の匂いは炭治郎が嗅ぎ分けていますが、累自体の匂いには一切触れていないので…どうなんでしょう…。)

蜘蛛兄は匂いが強烈だったので、これまでに出てきた鬼としてはかなり強い奴だったのではないでしょうか。

累は「結局俺が一番強いから誰も俺を庇えない」と言い、蜘蛛父も蜘蛛母も蜘蛛姉も匂いのことには全く触れられていなかったので、(ただ、胡蝶しのぶによると蜘蛛姉は80人殺してるらしい)蜘蛛の家族の中では蜘蛛兄が累の次に強かったのかもしれません。

善逸はその蜘蛛兄の首を斬ってしまうのですから、鬼殺隊に入ったばかりにしては結構強い部類に入るのではないかと思われます。

それと、5巻42話で動けなくなった炭治郎が累に殺されそうになったところに義勇が登場したシーンですが、
炭治郎は意識が朦朧とする中、義勇を見て「誰だ…?善逸か…?」と心の中で呟いています。
なぜここで善逸の名前が…?

(余談;善逸が蜘蛛兄の毒で死にそうになっている時、柱である胡蝶しのぶを見て、「誰…だ…?」と言っています。炭治郎と善逸と伊之助が「絶体絶命のピンチ」という体験をシンクロしているのもとても興味深いです。炭治郎はうつ伏せ状態で柱に助けてもらい、善逸は仰向け状態で柱に助けてもらっています。
伊之助が義勇に助けてもらったときは「何だ?」と言ってます。伊之助は宙吊り状態で助けてもらいました。)

累の血鬼術を斬ったのを知った上で「善逸か?」と思っているので炭治郎は「善逸は累の糸を斬れると思っている」のは間違いなさそうですね。
ただ炭治郎が思っているだけで実際どうなのか、はわかりません。

炭治郎は強さを匂いでかぎ分けることができるので、もしかしたら善逸は義勇と同じ強さの匂いがしたのかも?という妄想も膨らみます。

強靭な刃

「鬼滅ラジヲ」で下野紘さんもおっしゃっていましたが、炭治郎、善逸、伊之助の中で刀が折れていないのは善逸だけです。

(余談;「鬼滅ラジヲ」ではあらすじを丁寧に振り返ってくれます。それを何気なく聴いていると今まで気づかなかったことに「はっ!」とすることがあるので鬼滅の刃が好きな方には是非おすすめしたいです。あとテンションが高くて聴いてて凄く楽しい。)

刀についてはこう語られています。
1巻4話の炭治郎の日記より。

「刀は折れやすいと最初に言われた 縦の力には強いけど横の力には弱い 刀には力を真っ直ぐに乗せること 刃の向きと刀を振る時込める力の方向は全く同じでなければならない」

刀が折れてしまっては本来の実力も半減してしまいます。刀を折らないように戦う事は基本中の基本であると言えます。
善逸は「刀に力を真っ直ぐに乗せる」という基本がしっかり出来ているということだと思います。

さらに6巻51話、鋼鐵塚が炭治郎に怒るシーン。

「お前が貧弱だから刀が折れたんだ そうじゃなきゃ俺の刀が折れるもんか」

(しかし、鋼鐵塚のこの主張は12巻で鉄地河原鉄珍によって否定されます。)

そして20巻では、上弦の壱との戦いで時透無一郎の刀が赤く染まりました。

ぼくは一時期時代小説にハマり、侍や武士のしきたりはちょっとだけわかるのですが(ほぼ忘れましたが)刀は己の分身のように扱うそうです。(ぼくが読んだ小説では)武士はいついかなるときも刀を離しません。

これは知らなかったのですが「刀は武士の魂」という慣用句もあるそうです。

もしかしたら「強靭な刃」とは精神力の事を言うのかもしれません。

それと、これは声を大にして言いたいのですが、

善逸が眠っているときは「絶対に弱音を吐かない」のです。

普段の善逸は弱音しか言わないのですがなんと眠っている時は戦いに関して絶対にネガティブな事を言いません。
上弦の陸、堕姫との戦いでも前向きで、しかも戦いの流れを冷静に判断して伊之助を鼓舞しています。
善逸ファンが多いのも納得です…。

獪岳との戦い

雷の呼吸の師匠、桑島の下で修行していた善逸には兄弟子、獪岳がいました。(以下桑島は爺ちゃんと呼ばせていただきます)
しかし獪岳はある日、鬼になってしまいます。
今までの上弦の陸は宇髄、炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助の5人で倒したので、その穴埋めとして獪岳が上弦の陸となりました。

原作では穴埋めであることをかなり強調されていますが、上弦の陸になった獪岳を善逸はひとりで倒しています。

善逸は今まで眠りながら戦っていましたが、獪岳の時は普段の(起きてる)善逸が戦っています。

胡蝶しのぶ曰く、「上弦は柱三人分の強さ」だそうです。

もう一人、上弦の鬼をひとりで倒した鬼殺隊員がいます。
霞柱の時透無一郎です。上弦の伍をひとりで撃破しました。

(無一郎と善逸の、意外な共通事項です。善逸は痣を出していませんが…。)

獪岳との戦いはすぐに終わりました。善逸はたったの2度しか獪岳に斬り込んでいません。

善逸は本当は最初の一撃で獪岳にとどめを刺すことが出来ていたのではないか、と思っています。

善逸は戦いの最中に、

「大勢人を喰ったな もう善悪の区別もつかなくなったんだな?」

と獪岳に問いかけています。首を斬る前に獪岳が「人間を殺す鬼」になってしまったかどうかを聞きたかったようです。
もしかしたら禰豆子のように人間を喰っていないかもしれない、と思ったのかもしれません。善逸はひたむきに努力する獪岳を尊敬していましたし。

しかし獪岳は爺ちゃんが死んだことにも、人間を殺すことにもなんの罪悪感も持っていませんでした。
善逸は心を決め、雷の呼吸の新しい型「漆ノ型 火雷神」で獪岳の首を斬ります。

他の登場人物で新しい型を編み出したのは義勇の「水の呼吸 拾壱ノ型 凪」があります。
新しい型を生み出すのは相当な使い手にならなければできないことだと思います。
善逸の剣術も柱に匹敵する、ということになるのではないでしょうか。ただ善逸の場合は壱ノ型と漆ノ型しか使えませんが。

さて、順を追って考察しましたが、善逸は強いのか?という問いには、よくわからないですね!!!としか言いようがないです…。
柱に匹敵する力はあるのではないでしょうか。どうなんだろう。

はい。

善逸は鬼舞辻との戦いはこれからですかね?
みんな生き残ってほしいと祈るばかりです。

以上、「善逸って強いの?」でした。
読んでいただきありがとうございました。

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