世界最強、クマムシ!
水の大切さについて考えたこと、ありますか?
朝起きて、トイレに行き、手を顔を洗い、歯を磨き、コーヒー飲んだり、洗濯したり。人間、生きるために水は必要ですが、日常生活を送る上でも、水は切ってもきれない存在です。突然の停電、災害、防災訓練、そんな時に、水の大切さを再認識したことは、多かれ少なかれ皆さんあるでしょう。
一方で、自分が使った水、すなわち、排水や汚水について考えたことはありますか?
日常使用する水=上水はほとんどが目に見えるのですが、使用した水=下水は排水溝・管に流れてしまい、なかなか目視できるものではないですよね。日本では下水のインフラも整備され、自治体に処理していただいていることが当然のようになってしまい、自分が排出した水のことなど、考える機会がほとんどないのではないでしょうか?
一度考えだすと止まらない。
疑問が行動へと変わり、週末、地元の浄化センターを見学してきました。
とはいっても、地元の浄化センターがいったいどこにあるのか、お恥ずかしながら知りませんでした。地図好きな私はすぐにネット検索で場所を確認。
そこはなんと、有料道路の料金所そばにある、ずっと謎だった(有料道路の管理会社が使用していると勘違いしていた)建物でした。自治体の方々に迎えられ建物の中の会議室に案内されたものの、そこは一般的な事務所のような建物で、浄化センターにあるはずのタンクや水槽といった設備が見当たりません。音や臭いも感じません。そうこうしている間に、自治体の下水道課の方が、『うんこドリル』から出題を始めました。見学前に『うんこドリル』で下水道の基礎知識を学ぶ、面白いアイディアです。
そして、センター設備の構造について説明。やっと、設備が見えない謎が解けたのです。当自治体は日本でも珍しい「トンネル式下水処理場(クリーンカプセル)」で、大部分が地下室(山の中)に設置されているのです。美しい景観を保護するため、あえて山の中に設置したのです。
『うんこドリル』で知識を蓄えた後、地下2階(山の中)にある汚水処理施設に案内されました。ここまで来ると、ほんの〜り臭いが漂い、処理場にいる実感が湧きます。下水道課の方から汚水処理プロセスの説明を受けます。そこで、世界最強(芸人、ではなく)生物のクマムシに遭遇!!この浄水施設では、クマムシ、ツリガネムシ、アメーバーといった微生物たちが汚れをたくさん食べ、水をきれいにしてくれている大活躍者なのです。
クマムシが汚れを食べている姿に癒されながら、浄化された水が地元の川の上流で放流され海に戻ること、汚泥処理や汚泥がリサイクルされていることもご教授いただきました。
海・川ー>雲ー>雨ー>山ー>浄水ー>上水ー>下水ー>浄水ー>川・海
と、水の循環を再認識できた一日でした。
自治体の皆様、そして今も汚れを食べてくれているクマムシ&微生物たち、ありがとうございました!
皆さんも、クマムシに一目会いに、自分の使用した水の行方を追ってみませんか?
CFC広報:大島
(画像は自治体の資料や筆者撮影写真を使用)
【補足:クマムシがなぜ世界最強か?】
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、クマムシは乾眠状態になると、-200℃の寒さや100℃の暑さにも負けず、強圧力や真空でも生きられる、そんな最強の生命力を持っているのです。
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