見出し画像

猫さまが教えてくれた言葉の力の大きさ

私が母への不信感を抱くに至った出来事は
いくつかあるが、これもその一つ。

それは母が、飼っている猫に対して
「いい子にしてなきゃ捨てるからね」
と毎日のように言っていたこと。

この猫さまはかなりの怒りんぼで
ほんの少しの気に入らないことでも
「シャーッ!!!」と言う子。

遊び方が気に入らなかったり
撫で方が気に入らなかったり
ちょっと機嫌が悪かったり
今まで見たことがないくらいの怒りんぼ。

母はこの猫さまに「シャーッ」とされる度に
「いい子にしてなきゃ捨てる」と言っていた。

これを聞いてゾッとした。
この言葉を私自身が言われた記憶はない。
けれど、言い方が異なっていたり
態度の端々に感じていたように思う。

多分母は
「子供に対して言ってはいけない」
というのがあって
私に対して発することは無かったんだと思う。
けど猫に対してはそのブロックがない。

「『いい子にしてなきゃ捨てる』
 これは母の中に元々あったものだ。」
と強く感じた。

母は小さい頃の私に対して
「一人の人として尊重する」と言っていたから
私は母をとても尊敬していた。

たからこそ余計に
「あの言葉は嘘だったんだ」と
その落差に失望した。

耳当りのいい事を言っていたけど嘘だった。
この人の本音は違った。
本当は母が思う「いい子」が
欲しかっただけなんだ。

だから「育て方を間違えた」などと言って
罪悪感をこれでもかというほど煽って
自分の思ういい子に矯正しようとしたんだ。

こう思ってしまったのね。

実際の母の気持ちは知らないし
母の中の罪悪感やら無価値感やらが
そういう言動をさせていたことは
今は理解してるけど。

私は
猫さまを母の元に置いておくことはできなくて
私が家を出て引き取れる環境になった段階で
私の元に連れてきた。

私の元に来てから数ヶ月経ってからかな。
猫さまに劇的な変化が現れた。

なんと
毛が柔らかくなったんだ!

私の元に来てすぐは、毛がとげとげしていた。
それはもう、チクチクするほどに。
お前はハリネズミか!?というくらいに。

だけど数ヶ月経ったら
毛がふわふわと柔らかくなったんだ。
猫っ毛というやつになっていた。

これに気付いた時
「『いい子にしてなきゃ捨てる』と毎日脅されて
 この子にかなりの負荷がかかっていたんだな」
と感じた。

本当に
言葉や思いって、大切だ。

私は優しい世界を、愛を
表現していきたいなぁ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?