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なんと!令和のモナ・リザと呼ばれる(予定の)こちらの作品をご存じでない!?『モダンアート』

こんばんは、きゃらべのワタルです。

突然ですが、「名のある画家と言えば?」と聞かれたら誰を思い浮かべますか?美術館巡りをよくされる方なら様々な人物の名前が挙げ連ねられることでしょうが、その中でも比較的有名な画家と言えば「ひまわり」でお馴染みの「フィンセント・ファン・ゴッホ」、「ゲルニカ」でお馴染みの「パブロ・(略)・ピカソ」、この2人があげられることでしょう。ところがこの二人、生前の経済状況に関しては極めて対照的でした。簡単に言うとゴッホはドがつくレベルの貧乏、ピカソはめちゃくちゃと言っていいレベルの金持ちだったそうです。どちらも今では同じぐらい有名な画家なのに、なぜこんなにも差がついてしまったのでしょう?
「需給はあらゆる材料に優先する」という言葉があります。
経済・相場の世界においては需要と供給がすべてという意味の格言なのですが、この言葉にこそ先ほどの二人の境遇を説明するものが隠れています。実はピカソは自分の作品が完成したときに多くの画商を呼び集め展覧会を行っていた、と言われています。そうすることでたくさんの画商たちに競争の意識が芽生え結果として自分の作品が高く売れるようになるから、という仕組みをピカソは理解していたわけですね。一流の画家であるピカソは、一流の売り手でもあったわけです。うーん、賢い。
さて本題ですが、今回ご紹介するゲームはそんなピカソに倣って「絵画を売ってボロ儲け」することが目的のゲーム、その名も『モダンアート』です。


どんなゲーム?

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『モダンアート』は各プレイヤーが絵画のオークションを通じて世界一の画商になることを目指すゲームです。ドイツが産んだボードゲームクリエイターの巨匠”ライナー・クニツィア”が世に解き放った「オークションゲームの頂点」とも言われている傑作となっております。オークションゲームとしては以前『ハイソサエティ』も紹介しましたね。

今回の『モダンアート』には、大きく分けて2つのフェーズがあります。「絵画をオークションにかけるフェーズ」「オークションで手に入れた絵画を換金するフェーズ」の2つです。この2つのフェーズを1ラウンドとして全4ラウンド繰り返して、最終的に誰よりもお金を一番稼ぐことが全員の目標になります。さっそくゲームの準備に取り掛かりましょう。

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はじめに、各プレイヤーに100000ドルの所持金と美術館のある都市名が書かれた仕切りを配っていきます。オークションでは財力がすべて、他の人から足元を見られる事がないようにゲーム中は所持金を他の人から見えないようにしておいてくださいね。

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次にプレイ人数に合わせた「絵画カード」を各プレイヤーに配ります。この「絵画カード」こそがオークションの目玉商品となります。ですが、なんとこの時点ではどのカードにもまだ金銭的な価値がありません。この絵画たちの価値を決めるのは、他でもない「我々画商たち」なのです。「え?世界の画商が集めた名画なのに今から価値を決めるの?」と疑問に思うかもしれませんが、それは違います。「これから我々が高く売りさばくことでこの絵画たちを名画に仕立て上げる」のです。名画を名画たらしめるのは芸術の力ではなく、おカネの力なのです。(世界中の画家のみなさん、ごめんなさい)

この「絵画カード」ですが、『モダンアート』の世界に存在する新進気鋭の5人の画家たちによって描かれた、という設定になっております。彼らの名前はそれぞれ「lite metal」「yoko」「christin.p」「karl gitter」「krypto」。名前だけでなく、画家ごとに絵の特徴もちゃんと存在しているのでこういう部分に注目して楽しむというのもまた一興でしょう。とはいえ、後述するオークションにおいて絵の内容そのものが価格に影響することはありませんので、そこはご注意を。このゲームにおける一枚の絵の価値は、あくまでも一枚の絵以上一枚の絵以下となっております。

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その後、全員からよく見える位置に「価格ボード」を配置します。「価格ボード」には先ほど紹介した5人の画家たちの名前がそれぞれのパーソナルカラーと一緒に描かれています。絵画カードの外ぶちの色が、そのまま画家のパーソナルカラーと対応するようになっているんです。(例えば、ふちが黄色の絵画カードはlite metal氏の作品ということになります)

また「価格ボード」上での並び順ですが、左端にいる「lite metal」を起点に「ゲーム中に出てくる絵画カードの枚数が少ない」ようになっています。それっぽく言うなら「絵画の稀少性が高い順番に左から並んでいる」ということになります。今は「へぇー、そうなんだね」程度に頭の片隅に置いておいてくださいね。

5種類のオークション ~栄光への礎~

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それではまずは「オークションフェーズ」の説明から始めましょう。最初の出品者となる人を一人決め、その人から順番にオークションを開始します。出品者を含む全員が、そのオークションの参加者です。少しでも自分の利益となるよう、上手に絵画の落札を狙いましょう。

オークションで絵画を落札したら、落札者は買った絵画を他の人からも見えるように仕切りの前に置いておきます。その後、出品者の役が左隣の人に移り、新たなオークションを開催して、ということを繰り返しながらこのフェーズは進行していきます。

オークションに出品する「絵画カード」ですが、カードの四隅には何やら意味のありそうなアイコンが描かれています。このアイコンは「その絵画カードがどのような方式でオークションに出品されるのか」を表しており、種類は全部で5種類となっています。

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ちなみに、最初に配られた仕切りの内側には各アイコンとルールの対応が一覧できるようになっているので、「これってどういう意味だったっけ?」と迷った時にはこの対応表を確認してみると良いでしょう。

では、それぞれのオークション方式について詳しく見ていきましょう。

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こちらの十字矢印は「公開競り」。オークションルールは至ってシンプルで「順番関係なく買いたいと思った人が買いたいと思った額を提示する」というものです。既に誰かが額を提示しているなら、それより高い額を提示することで落札の権利を取ることができます。一般的にオークションと聞いて、真っ先に思い浮かべる形式ということですね。「もう誰もこれより高い価格をつけないな」と出品者が判断したタイミングで落札となります。

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こちらの円を描く矢印は「一声」。ルールは「出品者の左隣から順番に値付けをしていく」というものです。当然、値付けを行う際には直前の提示額よりも高い額を提示しなければ落札の権利は得られません。値が高すぎると思うなら「パス」を宣言することもできますが、「一声」の名前の通り、各プレイヤーに与えられた値付けのチャンスは1回だけなので、後悔のない選択をしてくださいね。最終的に最も高い値段をつけたプレイヤーがその絵画を落札します。

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多角形の中心に中黒がある「入札」は、今までとは少し変わった形式でのオークションになります。オークションが始まったら、全員が衝立の内側で好きな額のお金を手の中に隠し持ってもらいます。そうして準備ができたら「せーのっ!」の掛け声で持ち寄ったお金を公開します。提示された額を確認して、最も高額なお金を持ち寄ったプレイヤーが落札となります。ちなみに最高額のプレイヤーが複数いた場合は出品者を基準に時計回りで近い人から優先されます。

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ドルマークが目を引く「指値」は出品と同時に出品者が「この価格で売るぜ!」という額を提示してスタートになります。出品者の左隣から順に提示された額で「買うか、買わないか」の意思表示を行っていきます。「買います!」と決断した場合はその時点で即落札、「買いません!」と選択した場合は決定権が次のプレイヤーに移ります。出品者としてはぜひ高く買ってほしい所ですが、全プレイヤーが「買いません!」とたらい回しにした場合は出品者が自腹を切って購入することになるので、あまり無茶な価格設定をしないように気をつけましょう。

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イコールマークの「ダブルオークション」は特殊なオークションです。これは単体でオークションに出すカードではなく、「ダブル」の名前通り他の絵画カードと一緒に「抱き合わせ」でオークションに出すものとなります。同じ色の2枚の組み合わせとなるように絵画カードを選択し、相方に選んだカードのルールに従って2枚分のオークションを行います。

ちなみに「ダブルオークション」のカードを複数枚使用して「夢の3枚、4枚同時売り!」みたいなバブリーなオークションを行うことはできません。加えて「ダブルオークションカードはあるけど相方カードがない!」というときにこのカードを出した場合、相方カードは次のプレイヤーが出すことになり、売れたときの取り分は全部次のプレイヤーに持っていかれることになります。これは基本的に自分にとって損であることが多いので、そうならないよう、手札の管理には十分気をつけてください。

上記5種のオークションで落札が決まったときですが、基本的には「落札者から出品者へ価格分のお金を支払う」ことになります。加えて、先述した通り出品者自身も一人の購入者として各オークションに参加することができるので、そうやって自分で購入したときには「購入金額を銀行(お金のストック置き場)に支払う」ことで落札となります。

その先にあるもの ~名画と凡画をその手に持ち~

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このようにして進んでいく「オークションフェーズ」ですが、誰かがある色の5枚目となる絵画をオークションに「出品」したら、即座にこのフェーズは終了となります。「落札」ではなく「出品」の時点で終了なのでお気をつけを、最後に出てきた絵画は買い手が付かないことになります(ダブルオークションだと2枚とも付かないので気をつけてください)。上の写真だと、緑色のカードの5枚目が登場したのでここでラウンド終了です。

そしていよいよお待ちかね、「換金フェーズ」に移行します。先のフェーズで落札された各色の絵画カードの枚数を確認して、最も多く売れた画家の作品から順番に換金額が付けられていきます。ようするにこのラウンドで「最もバズッていた画家は誰か?」の判定を行うわけですね。そして付与された換金額に従ってすべての絵画を売却し、次のラウンドに備えて規定枚数の絵画カードを手札に補充することで、この「換金フェーズ」は終了となります。売却したときには、銀行(お金のストック置き場)から価格分のお金を受け取るようにしてください。

・・・それにしても、「換金」「換金」ですよ!いやぁ、なんと甘美な響きなのでしょう。先の「オークションフェーズ」であれこれやりくりしながら落札した絵画たちをようやくお金に変えることができると思うと、安堵感と共にいくらかゾクゾクしたものがこみ上げてきますねぇ、ぐへへへ。

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で、肝心の換金額の方はいかほどなのでしょう?結論から申し上げると、オークションにかけられた枚数が多い画家の絵画カードから順番に、1枚あたり「30000ドル」「20000ドル」「10000ドル」の3つの価値がつけられます。同じ枚数売れている場合は、価格ボード上の左側にある画家の絵画(つまり稀少性の高い画家の絵画)の方が優先的に価値が付けられます。

先程の写真の場合ですと「黄色3枚」「緑色5枚」「紫色3枚」「青色1枚」「ピンク色3枚」と売れているので、写真のような緑色→黄色→紫色の順で価値が付くことになりますね。やったぜ!

・・・あれ?画家は全部で5人いるはずなのに価値が付くのは3つだけ?残り2人はどうなるのでしょう?

お答えしましょう。「価値が付きません」「すばらしすぎてプライスレス」とかそういうポジティブな意味合いではなく、文字通り「1ドルの価値すらない紙くず以下」ということになります。
落札した絵画はたとえ換金額が「0ドル」だったとしてもそのラウンド中に必ず換金して手放さないといけないので、「オークションフェーズ」でこれらの絵画を落札してしまっていた人は丸々大損してしまうことになります。なんてこった!これは悔しい!

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さらに面白いこととして、このゲームは全部で4ラウンド行われると先ほど説明しました。となると、この「換金フェーズ」も全部で4回行われることになるのですが、その際、換金額は前までのラウンドで付いた価格も累積として計算されます。

例えば2ラウンド目が写真のような結果になった場合、緑色はもともとついていた30000ドルの価格とも合わせて60000ドルで換金することができる事になります。おおっ、さすが売れっ子はワケが違うぜ!

ただし、累積換算できるのはそのラウンドで価格が付いた画家のみとなっています。黄色は1ラウンド目には20000ドルの価値がついていたそこそこ売れっ子アーティストだったのですが、2ラウンド目はSNSで炎上でもしたのか価格がつけられませんでした。この場合の2ラウンド目の換金額は0ドルとなるので気をつけてくださいね。もし次のラウンド以降にまた価格が付いたときには1ラウンド目の20000ドルもきちんと計算に乗るので、めげずにまた頑張ってくださいな。

さて、いろいろ説明しましたが、「絵画を買った全員がきちんと換金できるわけではない」というポイントがこの『モダンアート』というゲーム最大のキモとなります。

プレイヤーには絵画を買う際に「人気になりそうな画家を適切に見抜く力」が求められることになります。落札された絵画の枚数やオークションにおける値付けなどに目を配らせていれば、トレンドとなる画家を予想するのはそう難しいことではないでしょう。

一方で出品者として絵画を売る際には「どのようにしたらコイツを人気の画家に仕立て上げることができるか、他の画家を蹴落とすことができるか」という視点も重要になってきます。換金額の優先度や虎の子「ダブルオークション」のカードの存在を意識して、常に「自分にとっての最大利益」を追求してみてください!

さぁ、この『モダンアート』で必要な情報はこれですべて出揃いました。あなたが勝利のためにできることは、「オークションフェーズ」で絵画を高く売りつけるか、「換金フェーズ」で安く買いはたいた絵画を高レートで換金するか、たったこれだけです。あなたの画商としての相場観の正しさ、他プレイヤーを出し抜く抜け目のなさ、そして自らの出品絵画に価値を見出させる口の上手さは果たしてどれほどのものなのでしょうか?

それでは参りましょう。

「世界一」という輝かしい称号を賭けた『モダンアート』オークション、

ただいまよりスタートです。

さいごに

『モダンアート』、いかがだったでしょうか。
少しでも安く買おうとするプレイヤーと少しでも高く売りつけようとするプレイヤーが織りなすギリギリの駆け引きを味わえるこのゲーム、一度プレイすれば「オークション」から生まれる独自の楽しさにすっかり虜になっていることでしょう。
こちらのゲームもきゃらべ店頭にて販売しております。ぜひ一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。
それでは今宵はこの辺で、失礼。


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