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ありがとう、キミはホントに優秀なヤツだったよ・・・『インサイダー・ゲーム』

こんばんは、きゃらべのワタルです。

「呉越同舟」という言葉があります。
敵対関係に当たる者同士が利害の一致から一時的に協力し合うという意味で、仲の悪かった2つの国の兵士が同じ船に乗ったという出来事から生まれた言葉だそうです。
自分たちだけの力ではどうにもできない問題が出てきたとき、そしてその問題が敵の力を借りれば何とか解決できるようなものであったとき、あなたならどうするでしょうか?今回ご紹介するのはまさにそんな「呉越同舟」な状況を楽しむ協力(?)型ゲームです。
その名も『インサイダー・ゲーム』「信じることと疑うことは表裏一体」ということを我々にこれでもかと教えてくれるゲームです。なんかちょっと穏やかじゃないですね・・・。
でも安心してください。実際のところは仲間内でワイワイ楽しめるゲームとなっております。気心知れた人同士で遊べばいっそう盛り上がること請け合いですよ!

どんなゲーム?

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『インサイダー・ゲーム』は全員で話し合いをしながら進めていくコミュニケーションゲームです。大きな特徴として、このゲームには2つのフェーズが存在します。後程詳しく説明しますが、「みんなで協力してお題を当てるフェーズ」「互いに疑い合い犯人捜しをするフェーズ」の2つです。見事に矛盾を抱えておりますねェ、この180度ひっくり返る展開が『インサイダー・ゲーム』最大の面白さなんです。

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ゲームを始めるにあたって、各プレイヤーは一番最初に「役職」が与えられます。それぞれ「COMMONS~庶民~」「MASTER~マスター~」、そして「INSIDER~インサイダー~」の3種類です。

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「COMMONS~庶民~」には特別な力は与えられていませんが、ゲーム内に最も多く存在する役職です。このカードを引いたあなた方は話し合いにおける中心とも言えるでしょう。積極的にゲームに参加してゴールを目指しましょう!

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「MASTER~マスター~」はゲームの進行を務める重要な役割を持っています。その分「MASTER~マスター~」になったあなたにはやらなければならないお仕事もたくさんあるのですが、でも大丈夫。この記事を最後まで読んでくださればゲームの進行はオールオッケー・バッチグーでございます。華麗な進行で充実した時間をご提供しましょう!

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そして残るは「INSIDER~インサイダー~」「内通者」を冠したこの役職を引いたあなたこそが、まさしくこのゲームにおける主役となります。ゲーム中、あなたは孤独な戦いを強いられることになりますが、どうか負けないで。勝つ時は一人勝ちとなるので、その分喜びもひとしおですよ。「勝者」という最大の栄光を独り占めしちゃいましょう!

はじめにお題の書かれた「お題カード」をよくシャッフルして山札にしておきます。これは後程「お題」を決める時に使います。
そして先程説明した役職が描かれた「役職カード」を全員に配ります。周りの人に見えないように、周りの人のを見ないように気をつけてくださいね。役職の内訳は「マスター1人、インサイダー1人、それ以外が庶民」となるようにあらかじめ枚数を調整しておきます。(5人で遊ぶなら庶民は3人ということですね)
全員自分の役職を確認したら「マスター」の人には名乗り出てきてもらいます。ここからは「マスター」の声でゲームが進行していくことになります。頑張って良いゲームにしような!

お題を当てろ!協力コミュニケーション

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まず、今回のゲームで使用するお題を決めます。「マスター以外」の役職の人には目を閉じてもらい、その間に「マスター」は今回のお題を確認します。お題カードには「1〜6」の番号が割り振られた6つのモノの名前が書かれており、カードの裏にはこれまた「1〜6」の数字が書かれています。で、肝心のお題ですが、今見えている6つのモノの名前の中で「山札の数字」に該当するものが今回のお題になります。今回の場合ですと、山札の数字は「4」なのでお題は「クレーン車」になります。どうしてもそのモノのことがわからない場合は、カードを引き直して新しいお題にするのもいいかもしれませんね。

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さて「マスター」がお題を確認し終えたら、今度は「マスター」にも目を閉じてもらいます。そしてその間に今度は「インサイダー」が今回のお題を確認します。先程のルールに則ってカードの中身を確認してくださいね。確認し終わったらお題カードはひっくり返しておき、「インサイダー」自身も何事もなかったかのようにまた目を閉じておきます。

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「そろそろインサイダーも確認できたかな?」と「マスター」が判断したらいよいよゲームスタート!全員目を開けてもらい、制限時間を示す砂時計をひっくり返します。
さぁ、ゲームが動き出しました。「マスター以外」の人たちは砂時計が落ち切る前に今回のお題の言葉に辿り着かなければなりません。というのも時間内にお題に辿り着けなかった場合は全員の負けとなってしまうからです。なんとも残酷なルールですねェ・・・。
お題を当てるために出来ることはマスターに対して質問をすることのみ、しかも質問はYES or NOで答えられるものでなければなりません。

「それは食べられますか?」
「No」
「それはお店で買えますか?」
「うーん・・・Yesかなぁ・・・」

こんな感じです。どっちつかずな質問をもらった時には「どっちでもないですね」といった反応を返してあげるのも親切かもしれませんね。最終的に答えがわかったら、「それはクレーン車ですね!?」と答えを確認します。回答できる回数に制限はないので、なんとなく絞れてきたらガンガン回答してお題を当てにいきましょう!

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・・・とはいえ、無限にも等しい数のお題をクローズな質問だけで絞っていくというのはまさに雲をつかむような話。しかも、与えられた制限時間はたったの5分しかありません。じっくり考えながら質問をしていたらあっという間にゲームオーバーになってしまいます。一体どうすればいいんだ!?

ここで頼りになるのが「インサイダー」の存在です。「インサイダー」はゲームが始まる段階ですでに今回のお題が何なのかを把握しています。加えて、マスターに対して質問をすることができるプレイヤーでもあります。ここまで書けばもうお分かりでしょう、このフェーズにおける「インサイダー」最大の役割は時間内にお題に辿り着けるようにイイ感じの質問をしていくことにあります。

「それは大きなモノですか?」
「Yes」
「それは人が乗れるモノですか?」
「Yes!」

こんな感じです。この「答えへと誘導してくれる質問」を受けて、お題当てはさらに加速していくことになります。とはいえ、内通者はあくまで内通者。この後に犯人探しのフェーズが控えているだけに、正体がバレてしまうような不自然な質問は避けたいところ。そう簡単には急所を突く質問はしてくれません。何度も言いますが「5分以内に当てられなかったらみんなゲームオーバー」という条件は全員同じなので、「インサイダー」「そうでない人」も、ここは協力して正解に辿り着きましょう!

内通者を捜せ!告発コミュニケーション

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さて、全員の協力の甲斐あって無事にお題を当てることに成功しました。しかし、ここですかさず砂時計をさらにひっくり返します
そして、この瞬間に『インサイダー・ゲーム』第2のフェーズに移行します。目標はただ1つ、「今回のゲームでインサイダーは誰だったのか?」を当てること。そう、先ほどまでお互いに信頼し合っていたハズのプレイヤー同士で、今度は疑心暗鬼の犯人捜しが始まるわけです。

このフェーズを経てゲーム全体の勝者・敗者が決められるわけですが、その分け方はなんと「インサイダー以外の全員が勝利するか」「インサイダーひとりだけが勝利するか」という実に乱暴なもの。つくづく残酷なルールですねェ・・・。

具体的な進行の話に参りましょう。もちろん「インサイダーは誰なんだ?」という点について熱い議論を行っていただくことになるわけですが、この時点で先ほども書いた通り砂時計を逆転させているかどうかをしっかりチェックしてください。というのも、この第2フェーズにもきっちり制限時間が存在し、なおかつその長さは「お題を当てるまでにかかった時間と同じ」というルールがあるのです。すんなりお題に辿り着いた場合はあっという間に審議の時間が終わりますし、逆にお題当てに難航したときにはここでじっくりと「インサイダー捜し」に集中できるわけです。
絶妙な質問をしてさっさと正解へ導き、短い審議時間で逃げ切るか、それとも塾考する時間を与えるリスクを冒してでも、お題当て中はギリギリまで潜伏を決め込むか・・・この辺りはインサイダーの腕の見せ所ですね。

「そんなこと言われても誰がインサイダーかなんて分からないよ!さっきまで僕たち仲間だったじゃないか!」という方もいるかもしれません。ですが、難しく考えることはありません。結局は、先ほどまでの第1フェーズでの動きがすべて。「この人の質問の流れは自然なものだったか?急に察しのいい質問をしたりしなかったか?」という点に注目して推理を行えば、怪しい人物が浮かび上がってくるかもしれませんよ?ちなみに「インサイダー捜し」の審議タイムには「マスター」も一緒に推理に参加することになります。全ての質問を受けていた「マスター」の所感は特に重要な手掛かりになるので、このタイミングでどんどん情報共有を行っていきましょう!

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そして時間がたったタイミングで話し合いが終了。いよいよ「告発」の時がやってきます。

まず初めに今回のお題を見事的中させた正解者が「インサイダー」かどうかについて挙手制の審議を行います。第一発見者というものはどんな事件でも真っ先に疑われる立場にあるというものなのです、かわいそうに。以降の進行にも関わることなので先に言っておきますが、「インサイダー」への告発は「過半数」の票数が入ることではじめて有効になりますので、偶数人数で審議を行っているときは注意してくださいね。(例えば、4人で遊んでいるときに2人が挙手をしても、告発には至りません)

審議が終わったら、結果に関わらず第一発見者の役割カードを裏返します。正解者が「本当にインサイダー」であり、見事「お前はインサイダーだ!」と告発に成功した場合はインサイダー以外の全員が勝利となります!

逆に正解者が「本当はインサイダー」だったのに告発されなかった場合、あるいは正解者が「インサイダーではない」のに告発をされてしまった場合は、インサイダーの1人勝ちです!

そして、正解者がインサイダーではなく、実際に告発もされなかった場合はこのまま最後の投票に移ります。最後の投票は各自指差し制です。残ったプレイヤーの中で最もインサイダーの疑いが高い人へ一斉に指を差し、そして最多得票のプレイヤーの役職カードを裏返します。先ほどの審議と同様に正しく告発できていれば「インサイダー以外」の全員の勝利間違った告発をしてしまったら「インサイダー」単独の勝利です!ちなみにもし最多得票者が複数人出てしまった時には、先ほどの正解者の方に最終的な判断をしてもらいます。責任重大ですね。

ここまで書いていればもうお分かりでしょうが、この第2フェーズこそがこのゲームにおける最大の大勝負となっております!各陣営、自分たちの勝利を目指して頑張ってください!

「インサイダー以外の人たち」はとにかく質問タイムでの言動をしっかり思い出して、何が何でも自分たちの中に潜んでいる「インサイダー」を見つけ出しましょう!逆に「インサイダー」の人は自分の言動の正当性を主張しながら(「あの質問は直前のあの人の質問に引っ張られただけです」とか)、自分以外の誰かに疑いの目を向けさせ、最後まで逃げ切りましょう!

所詮自分たちは敵同士

最後まで手をつないでの勝利なんてやはりあり得ない

最後に笑い、最後に涙するのは果たして・・・

さいごに

『インサイダー・ゲーム』、いかがだったでしょうか。
それぞれの陣営とも勝利するのは一筋縄ではいきませんが、だからこそ勝つことが出来たとき、特に「インサイダー」で一人勝ちに成功したときの喜びは格別なものです。勝った陣営も負けた陣営も「もう1回やろうぜ!」という気分にさせてくれること間違いナシ。

こちらのゲームもきゃらべの店頭にて販売しておりますので、当記事をご覧になって気になった方はぜひ一度お手に取ってみてはいかがでしょうか。
それでは今宵はこの辺で、失礼。


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