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これであなたも脱・初心者!たのしい火星の歩き方 〜『テラフォーミングマーズ』攻略〜

火星開拓者の皆さん、こんにちは!きゃらべ隊長のかもしーです。

この記事に興味を持ってくださったということは、きっとあなたは『テラフォーミングマーズ』のことが好きで、もしかすると暇な時についついテラフォのことを考えてしまうような、”テラフォマニア”候補生の方ですね!

かく言う僕は、テラフォの魅力にすっかり取り憑かれ、かれこれ400回ほど火星を開拓してしまった、重篤な”テラフォマニア”です。これだけ遊んでいるのに、一向に飽きる気配はなく、むしろ知識が深まるほどに新しい気づきも増えてきて、非常に楽しい毎日を過ごしています。

とは言え、テラフォはゲーム中に取れる選択肢や戦略の幅がとても広く、見るべき場所も多いため、始めたての頃は全容を掴むということがなかなか難しいですよね。もちろん、その「分からなさ」も1つの楽しみ、研究しがいのある部分だったりするのですが、「カードを組み合わせてプレイするのは楽しいけど、なかなか勝ちにつながらない」「どうすれば高い得点が出せるのかピンとこない」と、悩んでいる方もいると思います。

そこで今回は、「1つ壁を越えて、上手に楽しくテラフォを遊びたい!」と思っている初心者の方のために、僕が実際にテラフォを繰り返し遊ぶ中で身に付けてきた「勝ちにつながる高得点を取るための考え方」「各場面で気を付けるべきポイント」について、攻略記事としてご紹介したいと思います。

小難しい戦術のことや、細かいカードの評価ではなく、ゲーム全体の考え方について多く書いてある記事ですので、これからテラフォを何度も遊んで、上手くなりたいと考えている方は、ぜひ読んでみてください。

それでは、さっそく始めましょう!レッツ、火星開拓!!

改めて、テラフォってどんなゲーム?


1. テラフォの勝者は点数が高いプレイヤー

皆さんはすでに『テラフォーミングマーズ』を何度かプレイされていて、基本的なルールはもちろん、拡張入りのゲームも遊んだ経験のある方が多いでしょう。そこではじめに、あえて変な質問を投げかけてみるのですが・・・改めて、テラフォってどんなゲームなのでしょう?

ご存じの通り、火星開拓には様々な要素が複雑に絡み合っていますね。

たくさんカードをプレイするために多くのカードを買うのがいいのか?産出する資源は何を増やせばいいのか?都市はいくつ持つのがいいのか、称号・褒賞は・・・?

プレイ中の判断要素は多岐に渡りますし、ゲーム終了世代もまちまちですね。そんな難解な火星開拓なのですが、「ゲームの勝者は誰か?」という一点は極めてシンプルに規定されています。

『テラフォーミングマーズ』の勝者は、終了世代に最も得点の高かったプレイヤーです。

つまり勝つために、「テラフォは何をするゲームか?」と聞かれれば、「火星開拓を通して、点数を取るゲームです」というのが答えになるでしょう。

ものすごーーーく当たり前のことですが、そんな単純なことこそが、火星の過酷な環境を生き抜く確かな道しるべとなってくれるのです。
ゲーム中に悩み、”何をするべきか?”を考える時には、”どの程度得点に寄与できるか?”を軸にして考えるようにしてみましょう。この意識を持つだけでも、しっかりと身に付いた時にはぐっと勝利が近づいてくるはずです!

では、テラフォにおける「得点」とは何なのでしょうか。
これもたくさんの項目があるのですが、大別すると以下の4区分に分けることができます。

<『テラフォーミングマーズ』4つの得点要素>
1.TR ・・・火星を開拓すると上がる。一部カード効果で上がることも。
2.地図点 ・・・植樹や都市を配置することによる点数。
3.称号/褒賞 ・・・ボードによって決まった目標。早取りや競争になる。
4.カード点 ・・・使ったカードについている点数。

プレイ中には"都市"、"植樹"、"温度"、"金星"、"動物"、"木星タグ"・・・などなど様々な得点要素が見えてきますが、ざっくりとまとめてしまえばテラフォの得点というのは4種類しかありません。さらに言えば、このうちのカード点以外は共通ボード上で公開されているので、どのプレイヤーが何点くらいもっているのか大まかな状況はゲーム中にも確認できますね。

少し極端になりますが、テラフォは他プレイヤーに対して、この4つの得点要素ですべて上回っていれば勝てます。たとえ1点だけのリードだとしても、負けている得点要素がなければあなたの勝ちです。

しかしそれは難しいので、実際にはそれぞれの要素で勝ったり負けたりすることが多いですよね。カードをどんどん使える状態が出来上がった後では、無理に都市や植樹を始めるよりもカード点の方が集めやすいといった状況も発生します。それらの最終的な勝ち負けの点差で、より上回っていたプレイヤーが勝者になるというわけです。

要するに、『テラフォーミングマーズ』を”勝率”という切り口から上達を目指すなら、点数を取るという意識を持つことが何より大切になります。
ゲーム中にも各要素でどの程度有利なのか、不利なのか、トップとの点差を詰めるためにどうしたらいいか?を考えながらプレイすれば、より競技性のある面白さを感じつつ、勝利にも近づくことができるでしょう。

2. 点数を取るには資金が必要

「テラフォで勝つためには点数が必要」という”当たり前”のことをおさらいした後に、もう1つ押さえておきたい”当たり前”があります。

それは、「得点するには資金が必要」ということです。

テラフォではいろいろなプロジェクトカードを使って、時には標準プロジェクトを駆使してゲームを進めていきます。そしてどちらをするにしても、行動のコストとして資金を使わなければなりません。8温熱を使って温度を上げたり、8植物を使って植樹をしたりできるのも、元をたどればそのための生産力を上げるカードで使った資金があればこそ。

火星開拓では、何をするにもお金がかかるのです。

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逆に言えば、お金さえあればほとんどのことは何でもできるというのもテラフォの面白いところ。テラフォは手番数の決まったゲームではありません。人より多くの資金を持っていれば、それだけ多くのアクションを重ねて得点のチャンスを増やすこともできます。単体で強いアクションができなくとも、物量によって逆転する目は十分にあるのです。

しかしここで気を付けたいのが、やはり最終的には得点の高かったプレイヤーが勝ちというところです。生産力をガンガン伸ばして、誰よりもすごい資金力が整った時に火星開拓が終わってしまった・・・となってしまっては勝利は難しいかもしれません。テラフォの勝利を目指す上で最も難しいポイントは、この資金力の拡大と得点化のバランス感覚なのかもしれません。ここについては、僕もまだまだ研鑽中です。

さて、少し抽象的にはなりますが、テラフォでの総得点は以下のような式で表現できると思います。

(ゲーム中に使った資金)×(得点効率)

テラフォの勝者は終了ラウンドでの得点が高いプレイヤーですから、終了ラウンドでこの式の結果が高ければ勝ちとなります。2倍の資金を使ってくるような相手にも、2倍得点化が上手なら互角に戦えるということですね。

つまり『テラフォーミングマーズ』では、使う資金を増やすか、得点の効率を高めれば勝利に近づきます。

ここまで、「そりゃそうだ!」という感じのあたりまえなお話を続けてきましたが、プレイ中にはできることの多さゆえについ基本を見失ってしまいがちなのがテラフォの怖いところでもあるので、「どうするんだっけ?」と悩んだ時は、まずこの基本に立ち返るようにしてみてください。

では、もう少し具体的なお話に移っていきましょう。

高得点の道しるべ

1. より多くのお金で、より多くの得点を

『テラフォーミングマーズ』における得点の構造が何となくわかったところで、次はゲーム中にどのように立ち回れば良いのか、実際の動きについて見ていきましょう。

「資金力×得点効率」、これがテラフォのざっくりとした得点式であり、高い点数を取る、つまり勝利に近づくには、“より多くのお金”を使って、”より効率の良い方法で得点化”することが重要になってきます。

テラフォには「標準プロジェクト」という“誰でもいつでも何回でも”できるアクションが存在し、それを使ってTRを上げたり盤面展開をしたりすれば、手元のカードに頼らずとも点数を取ることが可能です。ここも、“お金があれば何でもできる”というこのゲームの特徴をよく表していますね。ただ、ご存知の通り「標準プロジェクト」はかなりのコストを要求され、生産面でも得点面でも“効率の良いアクション”とはお世辞にも言えません。もちろん、その効率の悪さを無視できるほどの無限に近い資金があればゴリ押しできるかもしれませんが、実際には「標準プロジェクト」を連打しているだけではなかなか高得点にならない=勝てないのです。

逆に考えると、プレイヤーはゲームを通してこの「標準プロジェクト」と比較してより効率の良いアクションを多く行うことを目指すのであり、言い換えれば“資金力”と”得点効率”の両方を最大化することが勝利の鍵なのです。

では、“資金力”と”得点効率”、どちらを先に上げるべきなのでしょうか。
そのヒントとなるのが、「お金と得点の価値変動」です。

2.  産出の価値は下がり続ける

『テラフォーミングマーズ』というゲームにおいて、産出の価値は変動的です。例えば、8ラウンドで終わるテラフォがあったとして、1ラウンド目にプレイされた「3金産出」と、5ラウンド目にプレイされた「3金産出」とでは、両者に大きな価値の差が生まれます。

その理由は単純明快で、テラフォではラウンドとラウンドの境目という決まったタイミングで、資源の生産が行われるからです。1ラウンド目にプレイされた「3金産出」は7回生産するので3×7=21金を生み出し、5ラウンド目にプレイされた「3金産出」は3回生産するので3×3=9金を生み出す。結果、両者には実に「12金」もの産出差が発生する・・・こうして文章にすると、何を当たり前のことを言っているのかと思われるかもしれません。しかし、テラフォでなかなか点数が伸びない人は、この当たり前のことを何かの拍子に見失ってしまっているケースが非常に多いです。

産出を上げるアクションを行う際に、気を付けるポイントは様々ありますが、絶対に抑えておかなければならない基本が「投資と回収」の考え方です。すなわち、「自分がどれだけのコストをかけて、どれだけの資源を得ようとしているのか」ということですね。

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例えば、「スポンサー」というプロジェクトカードがあります。このカードは6金を支払うことで金産出を2上げることができます。つまり、プレイした後に3回産出が行われれば、最初にかかった6金が回収され、その後の産出に関しては純粋にお金が増えていくことになるわけですね。
※わかりやすく考えるために、プロジェクトカードの購入コストについては今回は度外視することにします。

テラフォにおける産出とは、単純に言うと「お金(資源)を使ってお金(資源)を増やす行動」です。どんなにお得に見える産出カードでも、必ず最初にお金を使っている(コストがかかっている)ため、最低でもその分を回収し、その先の”増やす”というところまでたどり着かなければやる意味がなくなってしまいます。

ゲーム中で自分が使えるお金(資源)を最大化するためにも、産出のアクションはできるだけ早く行い、そしてそれを次の産出アクションへとつなげていくことが重要です。つまり、勝利のカギの1つである“資金力”は、序盤から高めることを意識するべきだということですね。

3.得点のタイミングと手段の確保

“資金力”を序盤に上げないといけないことは分かったけど、”得点効率”はいつ考えれば良いの?効率の良い得点行動でも、序盤から行ってはいけないの?・・・そんな疑問が湧いてきた人もいるかもしれません。

テラフォの目的は点数を取ることであり、生み出したお金や資源は点数に変換する必要があります。ここは少し込み入った問題なのですが、理想だけを考えるならば答えは至ってシンプルで、

「得点行動はできる限りゲーム終盤に行ったほうが良い」です。

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テラフォにおける効率の良い点数の取り方、と聞いて、真っ先に思い浮かべられるのは「称号」でしょう。わずか8金で5点を獲得できるというのは破格であり、プレイヤーは称号獲得を最初の指針に定めることが多いです。しかし、「称号を2つも取ったのに負けてしまった・・・」なんて経験、繰り返しテラフォを遊んでいる方なら1度はあるのではないでしょうか。そういう時は大体の場合、称号(得点)のためにお金を使ったことで“資金力”を高めるための行動が遅れ、思うように成長できない状態に陥っています。

テラフォの点数とはゲームの目的であり、ゴールです。つまり、それ以上何かに変わることはありません。お金を使って点数を取ることはできますが、点数を使ってお金を得ることは、基本的にできないですよね。1点は1点。5点は5点です。

一方で、先に見たようにお金(資源)は大きなポテンシャルを持っていて、点数に変換できることはもちろん、「お金でお金を増やす」こともできる、柔軟な存在と言えます。8金というお金が持つ可能性は理論上は無限で、うまく産出のループに乗せれば30金にも40金にもなるのです。

だからこそ、お金はそのポテンシャルが最大化されるまで増やして、最後の最後に得点化するのが良いのですが・・・そんなに後ろのラウンドまで称号は残っていませんよね。同様に、どれだけお金を増やしても、効率よく得点できるカードやアクションが都合よく手元にあるとも限りません。

そこで、実際には序盤から“資金力”を高めつつも、終盤へ向けて効率よく点数を取る、つまり“得点効率”を高めるための手段を確保していくことが必要になってくるわけです。

・・・とまあ、やらないといけないことは分かってきましたが、言うは易しというやつですね(笑)。そんな器用にできれば苦労しないよ、と。でも安心してください。最後に、プレイヤーがどうやって“資金力”と”得点効率”を高めるビジョンを持てばよいのか、「事業計画」の立て方についてご紹介しようと思います。

事業計画を立てよう

1. 企業の得意分野を理解して、何をするかイメージする

テラフォーミングマーズには、様々な戦略や得点方法、そこに至るまでの手順があります。ただ、自分がどんな方針でプレイしていくのかを一番考えられるのは、実はゲームが始まる前、企業やプレリュード、最初の10枚(ドラフト有りでも無しでも)が配られた時です。

その中でも、最も大きく自分の戦略を左右するのは、やはり企業でしょう。企業はテラフォにおいてあなたが何者かを示す要素なので、当たり前と言えば当たり前ですね(笑)。

各企業には、それぞれ固有の能力が与えられていて、これがそのまま、その企業の「得意分野」になっています(一部、マイナスの能力を持っている企業もいますが、今回は考えないことにしましょう)。

例えば、エコラインやタルシス共和国のように、植樹・都市に関する能力を持っている企業は、盤面へ出て地図点を稼ぐことが得意ですね。テラクターやサターンシステムのように、特定のタグを持つカードを重ねてプレイすることで強さを発揮する企業、国連火星動議やストームクラフトなど、自分の特定の行動・戦略をアクションという形で強化してくれる企業、マニュテクやユートピアなど、産出系の効果をブーストする企業もあります。

企業能力の強さを正確に把握するというのは、なかなか一筋縄ではいかないのですが、その企業を強く使うにはどうすれば良いかという方法は非常にシンプルです。

「なるべく早く、多く、企業能力が発揮されるようにする」

たったこれだけ。なぜなら、企業能力の効果は千差万別に見えても、少し乱暴に言ってしまえばほとんどが「資金力を高める」ことにつながっているからです(タルシス共和国やサターンシステムズのように、「〜したら1金産出」とわかりやすく資金力が高まる能力も多いですよね)。

これさえ意識できれば、与えられた選択肢の中から自分がどの企業とプレリュードを選び、どのプロジェクトカードを購入するのかということが定まってくるでしょう。

「エコラインだから植物の産出を上げてたくさん植樹しよう」
「クレディコーだから高コストカードを軸にして4金キャッシュバックをなるべく多く発動させるようにしよう」

最初はこのくらい単純な思考でも良いので、とにかく自分が選ぶ企業の得意分野をはっきり意識しましょう。逆に良くないのは、「この前、他のプレイヤーが使ってて強そうだったから」と雰囲気に流されて企業選びをすることです。確かにテラフォには多少(いやかなり)、企業ごとのパワー差はあります。でも、それ以上に、最初の企業・プレリュード・プロジェクトカードの組み合わせの中から、きちんと自分の強みを発揮できる形をつくることのほうが、勝敗にはずっと関わっているのです。

2.自分の方針と得点要素がどう絡むのか意識しよう

企業とプレイ方針を決めていく中で、もう1つ意識したいことがあります。

それは、最初の10枚とプレリュードなどから組み立てる自分のプレイ方針が、先ほど挙げた4つの得点要素(TR、地図点、称号褒賞、カード点)のどこに絡みやすいのか、ということです。

特に、ゲームが始まってからプレイするカードの順番が5枚目くらいまで決められそうな時には、その見通しがグッと立てやすくなります。

実際に、方針パターンの例を以下にいくつか紹介してみましょう。

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① 序盤から植物・熱の産出を上げていく場合や、グローバルパラメーターを直に触れるカード(隕石系)などが手元に入っている場合は、TRを上げて資金力と得点の両方を得ていく戦略を取りやすいです。

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② 産出やエンジン構築を手なりで行っている通り道に称号褒賞の条件がある(例:初動で金産出を10にできて、そのまま「専門家」を取れる)場合は、得点レースで有利に立っている&とは言え称号獲得のためにお金を使っているため、産出力を重視した立ち回りになりそうです。
※「専門家」はエリシウム盤面の「1つの産出を10以上にする」称号です

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③ 特定のタグのコストを下げるカードや、プレイ条件として多くのタグが要求されているカードを戦略の要にする場合は、必然的に多くのカードをプレイすることになるため、資金力の大部分をカードプレイに投入して、カード点のボリュームで勝負する形になるでしょう。

かなりざっくりしていますが、こんなところでしょうか。これらの方針を踏まえつつ、それと相性の良さそうな企業をきちんと選ぶことができれば、初動がかなりスムーズになって、快適にテラフォを遊びながら勝率も高められるはずです。

3. プロジェクトカードに振り回されないようにしよう

テラフォーミングマーズのプロジェクトカードは、ご存知の通り全てがユニークなコスト・効果を持っていて、単体での出力にも差があります(身も蓋もない言い方をすれば、強いカードと弱いカードがあるということです)。

具体的に、何が強くて弱くて〜という話はここでは置いておくとして、テラフォを何回か遊んでいる、あるいは周りに熱心なテラフォプレイヤーがいる方なら、一般的に強いと言われているカードを、何枚か思い浮かべることはできるのではないでしょうか。

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例えば、「地球カタパルト」。自分自身で2点取りながら、全てのプロジェクトカードのコストが2金下がり、カードを打てば打つほど実質お金が増えていく、誰もが知っている強カードですよね。

でも、「地球カタパルト」が強いカードであるということと、このカードを打てばいついかなる時でも強くなる=勝利に近づくということは、実は別問題であるということもまた、テラフォ上達のためには知っておかなければなりません。

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具体的にわかりやすい状況を挙げてみましょう。あなたはエコラインで、植物産出とグローバルパラメーターを直に触るイベントカードを中心にTRを上げつつ地図点を稼いでいく、コンパクトな立ち回りをしています。金産出はそこまでしていないため、ラウンドごとに購入するカードの枚数も絞っていて、今の手札は3枚です。ここで、たまたま得たドローによって、「地球カタパルト」を引いてきました。さて、ここでこのカードをプレイしますか?

・・・プレイしないことが多そうですよね。理由は単純で、プレイしたとしても、打つべきカードが少なすぎて、「地球カタパルト」の本体とも言える効果、全カードコスト−2金の恩恵をほとんど受けられないからです。
「でも2点は取れる!」と思った人は、半分正解で半分不正解です。確かに、ゲームの最終盤であればお金を点数に変える行動が必要なので、純粋に点数を取るために効果を度外視してカードをプレイすることはあります。しかし、「地球カタパルト」のコストは23金。これは標準プロジェクトの植樹と同じコストです。あなたがエコラインで地図点を軸にしていて、ただ2点を取りたいのならば、自分の都市に隣接させて植樹して(これで2点!)、酸素が余っていればTR(ここにも1点!)と、盤面のボーナス(植物とか海洋隣接の2金とか)をもらったほうが良いでしょう。

もちろん、エコラインで、手札が3枚しかなくても「地球カタパルト」をプレイするシチュエーションはあります。すでにドローする手段を持っているとか、TRの伸びが順調でこれからカードに切り替えても間に合いそうとか、いろんな状況があるでしょう。テラフォとはそういうゲームです(笑)。

大事なのは、ここまでで取り上げてきた「自分の企業の特性」と「プレイの方針」を軸にしながら、自分がどんな戦略を取っているか、どんな戦略を取りたいのかをイメージして、その上で戦略とマッチしたプロジェクトカードをプレイしていくことです。「地球カタパルトは強いから打つ!」と脳死になってしまうと、選択の優先順位を間違えて自分のやりたいことができなくなることもあるので、「強いカードを強く使える状況かどうか」ということを考えてプレイするカードを選んでみてください。

さいごに

いやはや、長々と語ってしまいました。ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。なるべく、噛み砕いて説明するよう心がけましたが、ゲームの緻密さゆえに、どうしてもマニアックな内容が含まれてしまったかもしれません。ご容赦ください。

しかし、これだけの分量の情報を完読してくださる熱意があれば、あなたは間違いなく、これからもテラフォをたくさんプレイして、その数だけ上達していかれることと思います。

本記事が、そのための一助となれれば、これほど嬉しいことはありません。

僕自身、まだまだテラフォを遊んで遊んで遊び尽くすつもりですので、今後もし同じ卓を囲む機会に恵まれた際には、よろしくお願いします!!

それでは、またお会いしましょう。皆さま、良きテラフォライフを!

最後まで読んでいただきありがとうございます!面白かった、これからも期待したいと思ってくださった方は、よろしければサポートをお願いします。いただいたサポートは、きゃらべの活動のために大切に使わせていただきます!