見出し画像

知っておくべき、ModuloXの実力とは?[フィット/フリードModuloX]

「ホンダラインナップにおける、異端児」

ホンダの新車ラインナップの中に、時折「ModuloX」というグレードが存在するのを、皆さんはご存知でしょうか?

全ての車種に設定される訳でもな、1グレードながら、新車発表時にはカタログにも存在しない。

しかしその実情は、エンジニアの情熱が詰まった「走りの楽しさ」を追求した特別なクルマ。

そんな謎多きモデル•ModuloXを、今回は特集してみたいと思います。

■ModuloX、その正体とは


ホンダ車のオプションパーツ開発を担う子会社・ホンダアクセスが展開するブランド「Modulo」。オプション品のホイール開発から始まって、その後は足回りやエアロパーツと徐々に開発範囲を拡大。

そして、専用パーツで構成されたコンプリートカーとして2012年発売のN-BOXより展開されたのが、今回特集する「Modulo X」です。

・「日常域」にターゲットを絞った、コンセプトが面白い。


“走りの良さ”をアピールする車と言えば、速さを求めたスポーツカーをイメージする人も居るのではないでしょうか?
しかし、ModuloXが目指す「走りの良さ」は、速さを突き詰めたものとは違います。

ModuloXの開発コンセプトは、普段使い=日常域において、さらなる運転の喜び・車の持つ楽しさを感じられるクルマを作り上げる事です。
普段使いも含めた公道における”運転の楽しさ”を本気で開発するという点が面白いですね。

さらに、向上した走行性能をドライバーが楽しむだけでなく。同乗者も不快さを感じないように配慮した乗り心地を目指しているのも、特徴の一つです。

それは、ラインナップを見てみると一目瞭然です。
いかにもスポーツカーと呼べるのはS660のみとなり。メインとなるのは、コンパクトカーのフィットや、ミニバンのフリード・ステップワゴンなど。
スポーツ走行というよりは、日常域での使用を前提とした一般車種がメインです。

軽〜ミニバンまで、多彩なラインナップに設定される

スポーツカーカテゴリーに属さない車でも、ドライバビリティの高さを実感できる。それこそが、筆者も体感したModuloXの最大の魅力です

・「空力と足回り」に絞った開発


ModuloXは”速さ”を追求した車ではありません。そのため、エンジンを含む駆動系はベースとなる車種と全く同一となります。

では、どうやって「走りの質感」を向上させたのか?

その答えは、「空力と足回り」でした。

明らかにベース車とは違うエクステリアを持つModuloX。この外観は、「実効空力」に基づいたデザインされています。

「実効空力」とは高速域のみならず、一般道の速度域でも確実に効果を発揮する空力だと説明されています。車の表面を流れる空気(風)をコントロールする事で、車の挙動を安定させる狙いです。

その結果、直進時にはハッキリと分かる”安定感”と、見た目からもスペシャリティ性を感じさせる特徴的なエクステリアデザインが誕生したのです。

空力を考慮した上でデザインされた、まさに機能美な外装


そして2つ目の特性が、徹底的に熟成を重ねた足回りです。

目指したの、コーナー区間において、タイヤが路面に吸い付くように気持ちよく曲がれるダイレクトなハンドリング性能。
そして硬すぎず・柔らかすぎない、同乗者が乗っても不快さを感じない乗り心地の実現。

「...要望が多すぎないか?...ほんとに実現できるのか??」と、無理難題と言える様な内容ですが。

ホンダアクセスはこの足を実現させました!

それも、ベース車が本来持っていたフィーリングは残しながら、そこに”+α”で走行性能を絶妙に付け加えたといった具合に。
筆者自身も、「曲がりが楽しい車」に仕上がっている事を実感しました。

様々な路面環境を想定した走行テストを繰り返し
徹底的に足回りを鍛えた。


■実車試乗①:フィット e-HEV ModuloX


e:HEVと名付けられた、ホンダの最新ハイブリッドシステムを搭載したフィット e:HEV ModuloX(以下:フィットModuloX)に試乗しました。

ベースが持つ滑らかな造形を崩さずに
程良くスポーティさが加えられた外装。
内装には専用カラー設定&ロゴが追加される。


まずは、走りはじめから驚かされました。
e:HEVの特徴である静粛性&スムーズさはそのままに、全体的にビシッとした安定感があり。
さらに適度な重さが加わったハンドリングも相まって、直進時からベースであるフィットe:HEVとの違いがハッキリ感じられます。

そして、きわめつけはコーナーリング。

試乗当日はあいにくのウェットコンディションだったのですが。
濡れた路面にも関わらず、しっかりとタイヤが路面を捉えているグリップ感が分かります。
さらに、クイック操作への応答性も向上していて、タイヤとステアリングの繋がりが伝わってくるダイレクトなハンドリングは、かなり楽しいです。

このハンドリングに大きく影響している足回りの仕上がりは、まさに秀逸です。
全体的なスムーズさを損なう事なく、安定感が追加されていて。段差上を通過する際には多少ゴトゴト感はあるものの、不快さはありません。

フィットModuloXでは、専用ホイールまで含めて
足回りの開発が行われた。
エアロ•サスペンション・ホイールの三位一体が
驚きのコーナーリング性能を実現している。

元々コンパクトボディでキビキビとした走りが出来るのに、そこに街中でも実感できるキレのある乗り味が加わる事で、いかにもハンドリングマシンと呼べる存在となったフィットModuloX。

街中のみならず、コーナーが連続するワインディングでも、その性能をより実感できるだろうと考えたのと同時に。

「このクルマなら通勤時の運転も、より楽しくなるんだろーなー」と思っていました。

■実車試乗②フリードModuloX


「昔スポーツカーに乗っていたお父さんたちでも、走りを楽しめるミニバンを目指した。」
と、テクニカルアドバイザーの元プロドライバー・土屋圭市さんが語る通り。
ファミリーユースでも”走りの楽しさ”が実感できるクルマとして、フリードModuloXが発売されました。

ドリキンの愛称で呼ばれる土屋圭一さんは
全てのModuloX車両で
テクニカルアドバイザーを努めている。

筆者としても実際に家族が居る身なので、以前より乗ってみたいと思っていた車でした。

そして、いざ試乗開始。
ベースであるフリードも、スムーズなハンドリング&フラットで安定感ある乗り味を実現しており、かなりの完成度だったのですが。

ModuloXでは、さらに洗練された乗り味を実現していました。

アグレッシブさ漂うフリードModulnXの外装。
フロントフェイスは、かなり特徴的なデザインだ。
黒基調で統一さる、マッシブさ漂う内装。
シートにはロゴが追加される。


空力的に不利なトールボディな分、実効空力が効いているのでしょう。一般速度においても、直進時の安定感が増した印象を受けました。速度域が上がれば、より実感するものだと思います。

そして前述のフィット同様、足回りの変更にともない”ほどよい”重さが加わったハンドリングは、無駄なバイブレーションなどもなく、安定感の向上をステアリングからも実感する事でしょう。

そしてコーナー区間では足回りの良さが際立ち、かなりダイレクトな走りが楽しめます。

コーナー進入時には、思い切ってハンドルを切っても挙動が乱れる事がなくスムーズに方向転換を行い。
コーナーリング中にもサスペンションがしっかり粘り、タイヤと路面の設置感覚が途切れません。

「これ、ほんとにミニバンなんだよね?」と思わず疑ってしまうほど、スポーティな走りを楽しめました。

ミニバンらしからぬコーナリング性能には驚いた。

さらに今回は販売店に協力してもらい、リア席に座っての試乗も実施しました。

フリードならではの居住性の広さを確認すると共に、フロント席に比べてリア席の方が硬めの乗り味である事を実感しました。

とはいえ、強いショックがあるわけではなく、路面によってはゴトゴト感が伝わってくるという具合でした。

しかし、走りのダイレクトさを考えると。払った犠牲は最小限でとどまっていると思います。

◾️メリット•デメリット

その希少性ゆえに、試乗車も少ないModuloX。その中でも、今回はフィット&フリードを試乗した事で「確かな走りの楽しさ」があるが分かりました。

最後に、筆者の考えるModuloXに乗るメリット•デメリットをお伝えします。

先にデメリットから説明すると、ずばり値段です。車種によりますが、ベース車に比べて新車価格で約70万円ほど高く設定されています。そこに付随して、中古車相場もあまり値下がりは期待できないモデルです。

次にメリットです。まずは今回の記事でも紹介してきた「走りの良さ」はもちろんの事、人気車種ながらも他の人とは一味違う、スペシャリティ性のあるモデルに乗れる事です。
走りのみならず外装・内装も専用パーツが多く。特に自身でカスタム•チューニング等を行わない人でも、個性あるモデルを求めるユーザーにはオススメと言えます。

そして、専用パーツも純正パーツ同様の高品質であるのもメリットでしょう。耐久性含め、すぐに破損する様な事もなく。必要となればディーラーで発注も可能なので、アフターサービスの不安は少なく済む事でしょう。

エンジニア色が色濃いホンダ車の中でも、特にエンジニアの情熱が強く注がれているModuloXのラインナップ。
そのドライバビリティの高さは、運転好きなユーザーは、ぜひ一度体感してみてください。

そしてホンダには、今後もユーザーを唸らせる楽しいモデルを作り続けていくのを、1人の車好きとして大いに期待します!

画像引用元:本田技研工業株式会社

画像引用元:webカーグラフィック






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?