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3.がん治療でお悩みの方へ綴る《がんの種類》

がんには、塊を作るタイプと作らないタイプがあります。大雑把にしますと前者は「癌」と「肉腫」、後者は「白血病」、「リンパ腫」は後者に近いあいのこかな。大雑把すぎて怒られちゃいそう。

日本の現代医学は三大療法と申しまして、3つの方法を駆使して治療に当たります。手術・放射線・化学療法(薬剤)で、切る・焼く・盛るの3つです。それぞれについては改めて書きましょう。

ネットで調べると抗がん剤(化学療法)はよくないとか、苦しいだけで治らないとか、色々かかれていると思います。物事は本質に近づくことが大切でして、ネットの情報だけでは近づけません。全てが間違えではありませんが、部分のみであったり、偏見が強かったり、間違えだったりもします。

体験談は「その人」の体験であり、自分に当てはまるとは限りません。100mを12秒で走れた人がいるのだから、自分も走れば同じ記録が出る、訳ではありません。自分の状態に合うのかどうかもケースbyケースです。だから個別相談が必要になります。

先ず、医学の基本中の基本ですが、あらゆる「がん」に治癒はありません。なぜならば、治癒率という科学的数値が存在しないからです。あるのは5年生存率。5年後に何人生き残っているか率です。この「生存」ですが、「心拍がある状態」を指しており、元気溌剌を示してはおりません。瀕死の人もいれば、元気溌剌な方もいます。全部の平均値です。

治癒がなければ何があるのでしょうか?

完全寛解があります。主にこの言葉が使われるのは白血病と悪性リンパ腫になります。俳優の渡辺謙さんは完全寛解であるとご自身がおっしゃってます。完全寛解とは、限り無く正常な状態に近いことを指しており、治癒ではありません。故に、再発の可能性は常にある訳です。完全寛解の期間が長いほど、限り無く治癒の状態と言うことはできます。

早期胃癌で胃を全摘出し、5年後に再発が無ければ主治医は「治癒」と表現します。厳密には完全寛解、です。

白血病はタイプにもよりますけれど、完全寛解の可能性が見込める病気です。悪性リンパ腫も抗がん剤がよく反応することが多いです。辛いですが、、、完全寛解への可能性はある病気なので、主治医と状況と予後(将来)の見込みをよく話し合う必要があります。完全寛解へ持ち込める率は何%なのか? と。

塊を作る固形癌の場合は早期であるほどに手術により全摘出が可能であり、生活に不具合が生じることもありますが、死からけっこう距離を置くことが可能となります。ならば、がん検診を推奨すべきなのか? これがそうでもないのです。

…つづく

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