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先天性欠如歯というのは最近の子どもでは10人に1人くらいの割合だそうだが、私が子どもの…

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先天性欠如歯というのは最近の子どもでは10人に1人くらいの割合だそうだが、私が子どものころはもっと少なかった。先天性欠如歯で、既に大人になってしまった人間は、いったいどうすればいいのだ?

最近の記事

乳歯のまま大人になった私たち ③

はじめの一歩さて、B歯科医院である。 問診票を書き、誘導されるがままレントゲンを撮られた私は、診療台の上で先生を待った。 撮られたばかりの私の歯のレントゲンを前にして、私は、勇気を奮い起こしていた。なにしろ、記念すべき第一歩である。 そうして登場なされた先生に、いよいよ私は訴えた。 なにぶん、初めてこの問題について自分から相談するのだ。私の訴えはまとまらず、かなりとっ散らかっていた。緊張してたし、しゃべりながら、何をどう説明していいか、自分でも混乱しているな、と思った。

    • 乳歯のまま大人になった私たち ②

      そして私の右上の乳歯は、いよいよ限界を迎えていた。 私は必死にネットで歯医者を探していた。 今回また乳歯を抜くのであれば、この現状を踏まえた上で、今後の私のお口の中を総合的に相談できる歯医者がいいと思った。 もし私に、良い歯医者について口コミなど教えてもらえるような地域の付き合いがあればよかったのだが、残念ながらなかった。歯に詳しい友人もいなければ、知人もいなかった。 すなわち、インターネットに頼るほかなかったわけだが、さまざまな歯医者のネットの口コミを見たところで、私

      • 乳歯のまま大人になった私たち ①

        高校生のころ、乳歯を抜いた。左下の、一番奥よりひとつ手前の奥歯だった。 「虫歯ですね。治療するより、乳歯なので抜いてしまいましょう。  一応レントゲンをとりますね。」 「あ、この歯は……永久歯がないですね。  ほかにも永久歯がないところがありますので気を付けてください。」 部分入れ歯をつくってもらった。 十八で地元を離れ、部分入れ歯にヒビが入り、つけていると痛くなってしまった為、つけないまま何年も過ぎていった。 * はじまり三十の半ばで、片側の上下の奥歯が痛くなった

      乳歯のまま大人になった私たち ③