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IN/OUT

 脱力しながらゆっくり1、2、3、4カウント息を吐く/そのまま力を抜いたまま1、2、3、4カウント息を止める/流れを堰き止めていた水門を開くように1、2、3、4カウント息を吸うと言うより入ってくるにまかせる/ある程度肺が満杯になったらそのまま力まず1、2、3、4カウント息を止める・・・。「振り返り」に限らずよろず内的作業、何か書く前、考える時、そわそわと落ち着きがない折なんかに、よくこれ、四拍呼吸とかボックス呼吸とか呼ばれるやつをやる。

「汚れた空気と一緒に、体内に溜まった老廃物や悪い思念も吐き出すこと」

か何か、読んだり聞いたりした。が、私は敢えてわざわざ「汚れた」「悪い」イメージングをしたことがない。あ、これ下手したら自分を貶めてしまいかねんアカンやつや、と直感的にわかったので。自他の境界や主観/客観がパキッと常識的にクリアな人は大丈夫なのかも知れないが、グラデーション感度の下がった状態は、私に言わせれば良い状態とは言い難く。

 まあ、確かに「吐くのが先」ではあるけど、それは「浄化」と言うより、建築家が(コールハースなんかまさにそうですが)敢えて意味不明の無駄な空間を用意したりするように、何かが自由に入って来れる「ヴォイドの確保」作業みたいな感じ。なのであります。

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