社Dおわり。

はじめに

この記事は社会人学生 Advent Calendar 2023 2日目の記事になります。

はじめましての方ははじめまして、そうでない方はいつもお世話になっております。ぴょりこ (@_capp365) と申します。

社会人博士課程に進学したタイミングで社会人学生アドベントカレンダーに参加、これで4年目の執筆となりました。過去の記事は以下のような感じ、総じてあまりためになる話はないです。

今年は4年目になるわけですが、タイトルの通り無事今年の9月に学位授与されました。なので「社会人博士課程どうだったか」あたりをだらだらと書いていこうと思います。研究内容の話はしないです。

社会人博士課程どうだったか

4年もあるとまぁ色々あるので、良かったことと良くなかったこと、それぞれ少し挙げてみようかと思います。

良かったこと

まずは素直にテーマ設定から検証まで一通り自分でやり切るという機会が得られたのは良かったと思っています。業務が短期間のスポット案件だったり、急に落ちてきた期待の大型案件(何も決まってない)だったり、僻地に飛ばされたり、そんな感じでひたすら右往左往し続けていたので、あまりやってきたとを顧みたり、熟考する機会がなかったので。そういったこともあり、4年間同じ対象に向き合える機会が得られたのは貴重だったなと。

もう一つ、自分のやってることを専門の方々に利害関係抜きにレビューしてもらえたこと。ビジネス的な利害関係もなく、第一線の研究者の方々と知り合える、ご意見を頂ける身分というのは自分にとってすごく貴重でした。進学した頃は企画寄りの業務中心で、いわゆる技術的な議論の機会がほとんどなくなっていました。一方で現在の業務ではいわゆる技術的な議論はするものの、むしろレビューされるよりする機会が増えています。なんというか歳を重ねれば重ねるほど社外の人と知り合う機会も、レビューしてもらえる機会もぐんぐん減るのを実感するので、その意味でもしかしたらストレートでD進するより、ある程度社会人経験積んでからD進した方がそのあたりのありがたみが沁みるのかもしれないです。でもそのメリットを踏まえてもD進は早ければ早い方が良いと思います。体力が違うので。

良くなかったこと

一つ目、もうこれに尽きるんですけど研究テーマに見通しがつくまでがとにかくつらかったです。大学によって多少差はあるとは思いますが、社会人博士課程、本当に最初のaccept生えるまで学生生活に進捗らしい進捗の節目がないんですよね。自分は業務と全然関係ないテーマで進学してしまったので、入学時持ちネタらしい持ちネタもなく、結局初acceptまで2年半かかりました。それくらいの期間進捗無しでも誰も咎めないのはメリットな気もしつつ、とはいえ誰も咎めなくても普通につらかったです。言うまでもないですが、acceptが生えたあともちゃんとつらかったです。

二つ目、社会人博士課程在学中も人生は続いており、周囲の目まぐるしい変化に後ろ髪を引かれるのも微妙につらかったです。4年もあれば、なんか新しい面白そうなものがどんどん出てきたり、業務や部署、案件が変わったり、周りの人の転職やらライフステージの変化、とにかくいろんなことが起こるんですよね。そうすると色々別のことを考えたくもなるし、でもそんな余裕は無いし。そういった葛藤を堪えて淡々とやっていったり、やっぱ堪えられなくなってドロップアウトなんてケースも当然あるんだろうなと。

結果として学位は取れたものの、その過程における色々な意思決定が良かったのか、要は短くない期間を学位にステ振りすること自体が果たして合理的な、自分にとって実利ある振る舞いだったのかよくわからないね、みたいな話です。まぁ終わった話なのでどうでも良いと言えばどうでも良いし、憧れは止められないので。

おわりに

自分の社会人博士課程について良かったこと良くなかったことなどを少し振り返ってみました。まぁなんというか生きて帰って来れて良かったです。

改めて「足の裏の米粒」という表現がしっくりくると感じていて、良かった悪かったかは別として、米粒が気になってしまった時点で取るしかなかったんですよね。で、取っても食べれやしないし、取れたらめちゃくちゃ気持ちいいかといえばそうでもなく、すっきりするかと思えばなんとなく別のところが痒かったりして。

学位をとったところで急に人生に劇的な変化が訪れることはないし、とはいえこうやって気になることを一つ一つ潰していくしかないのだけれど、そんな過程で自分から見えてる世界の解像度が少しずつ良くなったりしてたらいいななどと戯言を言いながら、これからも研究と向き合ったり、人生をやっていくんだと思います。やっていきましょう。


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