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『地獄』への歩み寄り、六道の辻。

京都は六道珍皇寺、こちらも地獄と関係があるお寺です。
『六道』というからにはそれはもう関係があります。

六道とは?

六道は、この世は輪廻しており、死んだとしても別のものへと生まれ変わるという、仏教の考えです。6つの世界の中でもランクというものがあります。

1位…天道
2位…人道
3位…修羅道
4位…畜生道
5位…餓鬼道
6位…地獄道

とされています。
人間界はなんと2位です!前世でよほど良い行いをしたことになります。
じゃあ、1位の天道は素晴らしいところなんだと思うかもしれませんが、天道には天道なりの死に至ります。
『五衰の相』といい、

1、頭の花が萎れる。
2、脇の下から汗が流れて臭くなる。
3、着物も汚れ、垢で汚くなる。
4、体に光がなくなり、シワが現れる。
5、今までの楽しいことが少しも楽しくなくなる。
ということが待ち受けています。

話が少しズレました。今回は天道のお話ではなく、六道の最下層に位置する『地獄道』のお寺です。

中でもこのお寺は『地獄へと通じる井戸』が発見されております。

こちらがその井戸になります。
小野篁(おのの たかむら)という方が朝は朝廷に使える役人、夜は閻魔王宮の役人として活動していたと言われる伝説が残っております。
その篁がこの井戸を使い、冥途へ向かったとされます。

期間限定でその井戸を見れるのですが、今回は見れませんでした、、、
本堂の近くの別の堂には、その小野篁、冥官、獄卒、閻魔の木造があります。
下の写真は、六道珍皇寺蔵の小野田、冥官、獄卒図です。
このように木造が並んでおります。

そんなお寺の御朱印は、閻魔様の印があり、迫力があります!

堂内には、寺宝である『熊野観心十界曼荼羅図』のレプリカがありました。

六道珍皇寺以外にも熊野観心十界曼荼羅はありますが、簡単にいうと、『人間の死後はこうなるんだよ』という説明をするための図です。


六道珍皇寺は毎年8月の伝統行事である『六道参り』があります。このお寺周辺一帯が、平安京の火葬場であったところに隣接しているため、死者の魂が集まる

『あの世とこの世の境』

と伝承されております。
是非一度参拝してみてください!

それではまた次回の紀行で。


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