キャピタル・アイ

法人向けに証券市場の情報を発信しています。ここではIPO企業に関する記事を不定期で掲載…

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法人向けに証券市場の情報を発信しています。ここではIPO企業に関する記事を不定期で掲載します。

最近の記事

IPOとIR(2)実践編(上場準備中)(後)、コンプスを巡って

~特別企画・IR担当者座談会~ ■比較でもやもや ―バリュエーションに紐づいてくる類似企業(コンプス)の選定について、類似業態など様々な基準があると思う。発行体からすると、どういうイニシアティブで動いているのかという点も含めて、似た業態がありそうなところからでは、森川さんはどうか オーケーエムの森川氏:当社は1番分かりやすいと思っていて、まず製造業というところで、機械セクター。そのなかからさらにバルブメーカー複数社に一旦絞られて、最終的に同じ主要製品を扱う2社にまで絞り込ん

    • IPOとIR(2)実践編(上場準備中)(中)、求められるロジック

      ~特別企画・IR担当者座談会~ ■予想の強弱 ―予実管理の難易度について。いろいろな発行体に、定点観測の取材をしていると、業態や収益構造の違いから、それぞれだいぶ異なる。SaaS型の製品で利益の積み上げが見やすい会社もあれば、なかなか読みにくいという向きもある。千差万別だろうがどうか ユミルリンクの渡邉氏:当社はSaaS型で、しかもセグメントが1つなので、難易度が比較的低かった。元々、数値を管理して主要なKPIからの計画策定を、IPOを見据えない時点でもやっており、ハードル

      • IPOとIR(2)実践編(上場準備中)(前)、タイトな審査対応

        ~特別企画・IR担当者座談会~ IPOの準備から公開、その後の事業活動のなかで、情報開示などを通じて発行体と投資家との間で情報の架け橋となるIR(Investor Relations)担当者。彼ら/彼女らは上場準備中に発生する諸々の問題に、どう対応してきたのか。課題抽出編(CAPITAL EYE NEWS (c-eye.ne.jp)で挙げられた話題を掘り下げて紹介する。前回に引き続き6社のIR担当者に話を聞いた。 参加企業(50音順、カッコ内は上場日と主幹事): アピリッ

        • IPOとIR(1)課題抽出編(後)、ESGのジレンマ

          ~特別企画・IR担当者座談会~ ■予算とツールの選択肢 ―直近の課題も含めてほかの人たちはどうか セレンディップHDの川上氏:私の入社当時から、株価が低迷して出来高も少なく、投資家が離れてしまっている状態が続いている。一般的に、地方に本社を構えている企業は、地方の証券取引所に上場すると地域に根付いた投資家への認知度が上がるが、当社は東証のみの上場だったので、地域の投資家にもなかなか知名度が上がっておらず、「結構辛いな」という状況だった。また、リソース問題は、当社でも深刻で、

        IPOとIR(2)実践編(上場準備中)(後)、コンプスを巡って

          IPOとIR(1)課題抽出編(前)、足りないリソース

          ~特別企画・IR担当者座談会~ IPOの準備から公開、その後の事業活動のなかで、情報開示などを通じて発行体と投資家との間で情報の架け橋となるIR(Investor Relations)担当者。彼ら/彼女らが新規上場に際して直面する課題とは何か。また、現在はどのような問題に取り組んでいるのか。この3年ほどの間に上場した企業8社のIR担当者に話を聞いた。 参加企業(50音順、カッコ内は上場日): アピリッツ<4174>(2021年2月25日)・永山亨CFO オーケーエム<62

          IPOとIR(1)課題抽出編(前)、足りないリソース

          上場会見:ispace(9348)、継続性ある宇宙事業

          12日、ispaceが東証グロースに上場し、袴田武史CEOと野﨑順平CFOが東京証券取引所で上場会見を行った。会社の説明に関する部分を要約した。  ■月に1000人 宇宙に人間の生活圏を築くことをビジョンとして掲げる。そのために、まず地球と月の間にエコシステムを作る必要があり、これを具現化した「Moon Valley 2040」の実現を目指す。2040年以降には月に1000人が住み、1万人以上が地球と月を往復する時代を作る。 月に存在する水を水素と酸素に分

          上場会見:ispace(9348)、継続性ある宇宙事業

          上場会見:カバー(5253)、ナンバーワンVTuberを独占

          27日、カバーが東証グロースに上場し、谷郷元昭社長が東京証券取引所で上場会見を行った。会社の説明に関する部分を要約した。  運営する「hololive production」はVTuberのプロダクションであり、日本で48人、インドネシアで9人、英語圏で18人が活動している。VTuberは、モーションキャプチャーシステムを使って人の動きをアバターの動きに反映させるバーチャルエンターテイナーのことで、カバーが保有するアバターを操作するシステムを配信者に提供することで活動を

          上場会見:カバー(5253)、ナンバーワンVTuberを独占

          上場会見:ハルメクホールディングス(7119)、シニア女性のニーズを満たす

          23日、ハルメクホールディングスが東証グロースに上場し、宮澤孝夫社長が東京証券取引所で上場会見を行った。会社の説明に関する部分を要約した。  50代以上の女性がより良く生きることを応援し、シニア女性を幸せにするという理念の下に事業を展開する。既存のシニア女性向けの商品やサービスが、彼女たちのニーズを満たしていないというギャップを埋めるために、情報コンテンツと物販、コミュニティの3事業を手掛けている。 ■特異な存在に 情報コンテンツ事業は、月刊誌「ハルメク」とWe

          上場会見:ハルメクホールディングス(7119)、シニア女性のニーズを満たす

          上場会見:アイビス(9394)、DLの海外比率は9割

          23日、アイビスが東証グロースに上場し、神谷栄治社長が東京証券取引所で上場会見を行った。会社の説明に関する部分を要約した。  社員240人のうち208人がエンジニアとして在籍する会社で、神谷社長は小学生の頃からプログラミングに熱中し、大学でスキルを磨き18歳の時に起業した。資本は、大学時代に趣味で作ったFTPソフト「小次郎」の売り上げから得られたもの。 ■急伸モバイル事業 スマホなどで絵を描くアプリケーションである「ibispaint」を開発するモバイル事業部と

          上場会見:アイビス(9394)、DLの海外比率は9割