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発酵デパートメントとの資本業務提携の裏側

10/28にリリースを出させていただいたが、発酵にまつわる幅広い商品を扱っている発酵デパートメント(所在地:東京都・下北沢 BONUS TRACK内、運営:発酵デザインラボ株式会社、代表取締役:小倉ヒラク)とCAPESで資本業務提携を致しまして。そして加えて発酵デパートメントのCLO(Chief Logistics Offier)も拝命するに至った経緯と弊社としてこういう取組を行った考えや想いを纏めたいと思う。※発酵デパートメントのリリースはこちら

はじめまして、の時から自分はもう惚れていたのかもしれない

時を遡ること今から約1年半ほど前、あの日のことはよく覚えている。発酵デパートメント代表の小倉ヒラクさん(以降ヒラクさん)と私の共通の知人のみんなのダンボールマンこと小仙さん(@danboardman2021 この方との出会いも印象的だったなぁそういえば)からのチャットからこの物語は始まった。

「発酵食品を扱っている会社が物流困っているんだけど、西尾さん対応ってできそうですかね?」

教えてもらったお店のウェブサイトを拝見し、頭の中で起きてそうな課題とそれに対して何ができそうかを割と瞬時に考えてみた結果、

「おー面白そう!どういう進め方していく感じですか?」

とかなり前のめり気味に返事をした。
前のめり気味に返事をしたのはいいものの、なかなか商談の場がセットアップされることがなくとてつもなくやきもきしていた。めっちゃ面白そうなのに早くやりたいぞ!と。そしてそのやり取りから実際に下北沢のお店でお会いするまでに要した期間はなんと2ヶ月。やや蒸し暑くなってきた初夏、2021年6月24日に初回のお話しの場をもつことができた。なんでこんなに予定合わないんだろう、と当時は不思議だったがヒラクさんのワークスタイルを知った今はそれも納得。海外に日本は全国各地に飛び回り、執筆に講演にと正気の沙汰ではないスケジュールをこなされているのだからそりゃなかなか予定も合わないわ。

初めてお店でお会いした時はヒラクさんに加えサウナと銭湯のアンバサダー的存在のガースーさんこと菅原さん(@2baihan)もいらっしゃって、これはどういう場なんだ??と初め困惑したのを覚えている。
するとまもなくヒラクさんが

「お茶、飲みますか?」

と茶器のセットとポットを持って話しかけてくださった。多分だけどそれが初めて交わした会話じゃなかっただろうか。普通、名刺交換して世間話して会社とか事業のはなしして、、、みたいな感じだし、そのパッケージをなぞるかなぁとか想定していたけど、お茶!?飲むけどお茶ってどゆこと??

出されたお茶と能書きにへぇ〜ほぉ〜と言いながらお茶をすするガースーさんと私。この時には既にもう惚れてしまっていたのだろう。しばらくして本題の話に入り、現状把握をした後にご提案、という形で仕切らしていただいて改善活動をしてみよう!ということで取組が始まった。

小さく始めて大きな効果の実感、結局それですよね

発酵デパートメントもまだまだ創業したてのベンチャー企業。当然のことながらそんな潤沢に資金があるわけではない。そういった状況下でしっかり改善していこうと思うと当然だがお金との相談が出てくるわけだが、これはもう惚れたもん負けの世界線だなと思う。どういうことかと言うと、発酵デパートメントとの案件はうちが赤字になる案件であってもチャレンジしたいと提案・見積出す前から思っていた。一緒に取り組む先に超漠然と未来が見えたし、これまでいろんな物流の世界を見てきて、培ってきたノウハウや経験はこうした物流のナレッジはないけど新しい価値観を世に広めていこうとしているチャレンジャーのためにあるんじゃないか、とこの数年は思っているし最近はもう確信していることもあり、どんな金額だろうとやることは決めていた。これぞ惚れたもん負けが為せる技!

ということで無事にプロポーザルを受けていただいて、最初は3ヶ月で商品管理や発注の仕組みを整えていこう!というところから着手した。その経緯や結果は以下のヒラクさんとの対談記事を参考されたし。

変わっていった考え、というよりも固まった意思

ヒラクさんはじめ、発酵デパートメントの皆さんとお仕事をさせていただいて、うちのメンバーもとても生き生きと楽しそうに仕事をしているのを見ていたし、発酵デパートメントの皆さんが凄く頼ってくださっているもの自分自身とてもやりがいを感じていた。最初の3ヶ月の取組が終わり、そのあとも是非継続してほしいとありがたい言葉をかけていただいてそこから半年間契約延長という流れとなった。もちろん、惚れたもん負けのベンチャー契約。もうお金じゃない!この”発酵”という目には見えない最高に面白きコンテンツをみんなに知ってもらいたい!という、想いが自分たちを奮い立たせていた。
彼らとの付き合いが続いていく中で自分たちのこの仕事の原動力をちょっとビジネス的に翻訳をかけた時に、自分たちは労働の対価としてお金をいただくことよりも、労働した分、この会社の取組や提供している価値が広がってほしい。つまりこれは物流という仕事を通じて企業価値の向上に寄与するということなのではないだろうか、と次第にはっきりと思えるようになっていった。その考えや想いがはっきりすればするほどに労働の対価としてお金をもらう受発注の関係でいることに少しずつ違和感を感じるようになっていった。期間とやることと対価を決めた契約ではなく、もっと長期的に企業価値を高めることにコミットしたい。それにフィットするような関係に発展したい。

「ヒラクさん、ご相談です。受発注の関係ではなくて、もっと長期的に一緒に企業価値を高めていけるようなそんな関係が理想だと思っているんですけど、またどこかでヒラクさんのご意見もお聞かせください」

「ボクも同じようなことを考えていました、是非話しましょう!」


ご一緒するプロセスって結婚のそれ

お互いに同じ様な考えを持っていることがわかり、具体的にどういう座組で取り組んでいくかの検討に入った。考えられる手法はいくつかあって、その一つ一つを評価しながらこういうやり方もあるみたいっすよ!とお互いチャットで共有しながら自分たちに最もフィットするやり方を模索していった。具体的な協業の仕方を模索すると同時に、今後の発酵デパートメントをどうしていくかも足元で考えないといけないことでもありその話も並行して詰めていたのだが、やはり受発注を超えた企業間の関係を構築するというのはやはりお互いのことをより深く知り、理解することがとても大切じゃないですか。お金の関係のほうがむしろ超わかりやすい。お金を取り除くと途端に相手の見方見え方が変わってくる。ほんとにハモれるの?というところ。それをお互いに口に出すことはなかったのだけど、ヒラクさんは山梨から神奈川のうちに遊びにきてくださったし、その逆で私もヒラクさんの住む山梨にお伺いしてお付き合いのあるワイナリーやワインショップにご案内いただいて、なんとなくそういった部分、つまり相性や肌感というのを確かめていくという時間とプロセスを辿っていた。それが自分は最高に良かったと思っているし、結果、うん、結婚できる!って思ったのだ。

これから企んでいること、実現したいこと

そうして諸々の条件を詰めて、既存の株主の方とのご挨拶や株主総会を経て晴れて資本業務提携の締結という運びとなった。無事に株主総会で可決となった時はほんとにホッとしたし、これから精一杯がんばりますのでこれからも宜しくお願いします!と超絶新人に戻ったフレッシュな気持ちだったことを割と最近の記憶だからかめちゃくちゃ覚えている。

そしてこの取組はほんとにこれからの始まり。

先にも書いたが、自分がこれまで物流業界にいた必然はその知見や知識、ノウハウがなくて困っているが手に入れたらめっちゃおもろいことを世界に広めていける可能性とバイタリティに溢れた人のためにあるんだと思っている。それが我が使命だ(いまのところ、ね)。なのでこれからも惚れたもん負け精神を持って”価値をブーストする物流”を提供していきたいと思っている。

これからはとにかく発酵デパートメントのフルフィルメント機能をしっかりと担い、発酵デパートメントのビジネスをドライブしていかなくちゃいけない。それはとても光栄なことだし、使命感に溢れまみれているのだ。

最後に、あなたの仕事はなんですか?と聞かれたら、私はこれからはこうも答えるだろう。

「発酵文化を継承していくことです」

と。

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