【映画感想】ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

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2001年製作/110分/アメリカ
原題:The Royal Tenenbaums

今年に入ってからコロナも2年目でいよいよ週末にやる事も無くなってきたので、最近は今まであまり見てこなかったジャンルとか監督の作品とかを見始めてる。
ウェス・アンダーソンも実は1作品も見てなかったけど、先日今さらながら「天才マックスの世界」を何の気なしに見てみたらもう超絶好きなタイプの映画だったので、続けてロイヤルテネンバウムズも見たという流れ。

結論から言うともう超最高に好きな雰囲気の映画でした。ポールトーマスアンダーソンの初期作品もそうだけど、この群像劇の巧さよ。どうなってんのよ、脳。
このバラバラとそれぞれに思いとかストーリーが進んで行き、一見どこに向かってるかわからないんだけど推進力があって、確実にラストに向かって全ての人物と物語が集約し、終着していくこの感じ。大好きすぎる。
ダメ親父がダメだけど結果的に家族が再生していく感じがなんか全く説教くさくなく良い話に降りすぎなくて非常に上品な映画。登場人物とかは品のない奴がいっぱいいるのにこんなに映画として上品なの素晴らしい。

と言うか話の巧さはもちろんだけど雰囲気が最高。このなんとも言えないアンニョイ感というか、だけど内にアツいモノを感じるこの雰囲気が素晴らしい。
個性豊かな家族が一堂に集まるあのチーム感も超良いしね。
家族はもちろんだけどまた周りの人物達もなんであんなにベストな立ち位置というか存在感というか、オーウェン・ウィルソンのおバカ感とか、ビル・マーレイの相変わらずの人生諦観おじさん役のハマりっぷりも当然最高だしね。

ウェス・アンダーソンすごい好きだなぁとしみじみ。あの人形劇っぽいというか劇場っぽいというか独特なカメラワークとかすごいクセになる。あんなに癖のある撮り方なのにしっかり美しい映像としてきっちり魅せられるのもとんでもない天才すぎ。あとやっぱり良い監督は音楽のセンスがあるなぁと思った。

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