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32歳、初産。計画無痛分娩出産体験記 vol.2 - マタニティライフ

32歳、初産。計画無痛分娩出産体験記シリーズ
vol.1 - 流産から妊娠まで

の、続きです。

今回は、妊娠が判明してからのマタニティ期間についてまとめました。

最近の娘。生後100日を迎えて、お食い初めを済ませました。

一部産科医療や育児に関する自身の経験や個人的な意見を綴っていますが、あくまでいち個人の思い出話として穏やかな気持ちでお読みいただけますと幸いです。


無事、心拍を確認

帰省中の妊娠判明だったため、検査薬で陽性が出た後、念のため姉に地元の産婦人科へ連れて行ってもらいました。
その時の検査結果では約5〜6週と言われ、妊娠できた嬉しさを噛み締めながらも、過去に稽留流産した経験を思い出し、手放しで喜べていない自分もいました。

実家から自宅へ戻った後も「心拍が聞こえるまでは安心できない」と自分に言い聞かせて、お酒を飲まないこと以外、なるべく普段通りの生活を過ごす日々。早く安心したい気持ちから、次の検診までの間、ずっと落ち着きなくそわそわとしていました。

そして、初めての受診から約2週間後、7w5dで赤ちゃんの心拍が確認でき、心から安堵したことを鮮明に覚えています。
前回の妊娠の時は聞くことができなかった、力強い心臓の音。

働く環境が変わり、背伸びしながらのストレスフルな中、妊活も休んでいるしと鬱々とした気持ちをお酒で消化しがちだったところで授かった、私のものではない新しい命。
「ちょっと休んでゆっくり考えたら?」と、まだ見ぬ我が子に言われた気がしました。

仕事のこと

変わりゆく自身の身体と向き合う日々が続く中、何よりも妊娠を健やかに継続させることを最優先にしたいという思いから、転職したばかりのお仕事を休職させていただき、今後のことを熟考する時間が増えました。

想定外にいただいた憧れの会社からのオファーに飛びついたものの、自分にとって仕事とは、働くことの意味とは何だっただろうか。子どもとの未来を考えられるようになった今、自分が人生において優先したいのはどんな物事だろう。

そんなことをぼんやりと考えながら、ベッドに横になりながらマインドマップを書き出してみたり、周囲の人に相談してみたりして、少しずつ自分の想いを整理することができました。

  • CSという観点から開発に深く関わり、ユーザー目線でのプロダクト価値を向上する仕事がしたい

  • スタートアップでザクザクと荒地を耕しながら、小さな組織が大きくなっていく場面に立ち会いたい

  • グローバルに仕事ができる環境にいたい

  • 家族や友人、猫たちとの時間を心から楽しめるような精神状態を保ちたい

非常に懐が深い会社で、チームメンバーの皆さんもとても良い方々だったのですが、やはり自分はスタートアップでやりたいことがあると気づき、超短期間での退職を決意。

とはいえ、子どもとしっかり向き合う時間を作るためには、出産までに安心して育児休業が取得できる環境にいなければと考えていました。
そのような中、転職前に勤めていた会社からいただいた出戻りオファーをありがたく受けることで、心身ともに慣れた環境でいつもの日々を過ごせるまでに回復しました。

マタニティライフについて調べてみた

そして、いよいよ始まったマタニティライフ。
姉たちや友人など、周囲の人たちが母親になっていく姿を見ながら、何となく妊娠や出産について分かった気になっていましたが、いざ自分が妊婦になってみると知らないこと・不安なことばかり。

夫ももちろん初めての経験だったため、まずはマタニティライフのざっくりとしたスケジュール感について調べてみました。

  • 妊娠期間は約10ヶ月間(40週)

  • 最後の生理が始まった日を0週0日(0w0d)とする

  • 妊娠週数は満で、妊娠月数は数えでカウントする(0w1dは1ヶ月目となる)

  • 妊娠期間は初期(1~4ヶ月)、中期(5~7ヶ月)、後期(8~10ヶ月)に区切られる

  • 妊娠してすぐに母子手帳がもらえるわけではない(病院や自治体により基準は異なるが、心拍確認後が多い)

  • 安定期は医学的な用語ではないが、一般に妊娠5ヵ月(妊娠16週)を迎えた頃を指す

詳しい体の変化や赤ちゃんの成長の変化は、たまごクラブの雑誌やアプリ(トツキトオカ、ninaru、ルナルナベビー、たまひよ)と 妊娠カレンダー などを参考にしていました。
今の時代は本当に様々な真偽不明の情報も入り乱れているため、とりあえず色々なメディアからインプットして、自分が最も安心できる情報を信じる方式で。

妊娠初期(〜4ヶ月)

心拍が確認でき、妊娠3ヶ月に入る頃から徐々に味覚の変化や気だるさ、気持ち悪さなどの「ザ・つわり」を体感するように。
私の場合、初期のつわりの症状として下記のような変化がありました。

  • 酸っぱいもの(みかん、梅干し)が欲しくなる

  • サイダーやMATCHなどの、甘い炭酸が飲みたくなる

  • ケンタッキーのポテトが食べたくなる

  • ふとした時に大量のよだれが込み上げてくる

  • とりあえず気持ち悪い時間が多くなる

  • スーパーのにおいがやや苦手になる

一時は重症悪阻による脱水症状で点滴を打つなど、1ヶ月くらいは幸せの苦しみを味わいましたが、幸いなことに(?)私は一番つわりがひどい期間に休職していたため、朝から晩まで自宅のベッドに横になり、ぼんやりと窓から空を見つめる日々を過ごしていました。

寄り添ってくれる愛猫たちに支えられた日々でした。

普段は献血でも褒められるくらいの血管の太さなのですが、脱水で血管が萎んでしまい針が刺さらずに腕が血だらけになったのも、今ではいい思い出です。笑

この頃はつわりのしんどさに加えて、赤ちゃんが無事かどうかがずっと気がかりで、気持ちが不安定になりがちでした。
少しでも不安を紛らわせようと購入した エンジェルサウンズ で、赤ちゃんの心拍を聞きながら、次回の妊婦健診までの間をやり過ごしていました。

妊娠中期(5〜7ヶ月)

妊娠5ヶ月頃に安定期を迎えつわりが落ち着いてからは、心も体も元気に過ごすことができ、経過も順調で心配事もほとんどない優良妊婦に大変身。ただ、この頃はまだ妊婦健診が月に1回だったので、次回健診が待ち遠しくてたまらなかったです。

中期の身体の変化は下記のようなものがありました。

  • 甘いものを欲しがるようになる

  • 正中線(お腹の中心にある線)が濃くなる

  • 全身の毛が生えにくくなる

  • 爪があまり伸びなくなる

  • お腹が少しずつ膨らんでくる(6ヶ月くらい)

  • 胎動が始まる(6ヶ月くらい)

  • 頻尿になる

  • 神社での厄払い中、貧血で倒れそうになる

デカフェのコーヒーと甘いもので、お酒のない日々も楽しめました。

胎動が始まったことで、エンジェルサウンズを使わなくても赤ちゃんの存在を感じられるようになりました。

唯一、愛猫と保護猫たちと暮らしているので、トキソプラズマへの感染が不安ではありましたが、猫トイレ掃除の際は手袋をつける、なるべくこまめに手を洗うなどの対策を行い、最終的には感染なく出産を迎えることができました。

また、5ヶ月の終わり頃に性別が判明!
元々かかっていた産院が無痛分娩を行なっていなかったため、途中で友人から教えてもらった産院へ転院したのですが、そこが愛に溢れるもう本当に素晴らしい産院で。エコーや診察の度、細やかに赤ちゃんの様子を説明してくれました。

産院の皆さんのおかげで心から幸せで安心な妊娠期間を楽しむことができ、本当に感謝しています。
(当初はあまり深く考えていませんでしたが、この頃から産院選びの大切さをひしひしと実感するようになりました。)

妊娠後期(8〜10ヶ月)

後期に入った頃にはずいぶんお腹も大きくなり、ひと目で妊婦だと分かるように。また、7ヶ月頃から妊婦健診の頻度が2週間に1回になり、エコーで見える赤ちゃんは顔の雰囲気なども分かるくらいになっていました。

産まれてきた娘とエコー写真。そのまんまでした。

後期の身体の変化は下記のようなものがありました。

  • お腹が急激に丸く大きくなる

  • 全身のむくみがひどくなる

  • お腹の皮膚が引っ張られて痒みが出る

  • しゃがめなくなる

  • 頻尿がひどくなる

  • 腰の痛みがひどくなる

  • 胃が圧迫されて気持ち悪くなることが増える

  • 胎動が激しくなる(外から見て胎動がわかる)

ちなみに、今回の妊娠〜出産期間の中で一番辛かったのは妊娠後期の頻尿と腰痛!!
赤ちゃんに圧迫された膀胱のおかげで、常に尿意があり昼夜問わずどこでもトイレを探す日々。また、8ヶ月頃から坐骨神経痛のような痛みが出始めて、臨月には歩くのがやっとという状態。毎晩寝返りを打つたびに痛みで目が覚めて、唸りながらトイレに向かっていました。

マタニティケアを行なってくれる整体院へ通い、整体と鍼治療を行ったらかなり良くなりましたが、一時期は何をするにも一時停止してうめき声が上がるほど、腰の痛みが酷かったです。

産休に突入

実は前職に出戻った直後に、これまたメガベンチャーへのグループジョインが決まり、ジョイン先のオンボーディングや業務移管の準備、引き継ぎなど、産休に入る直前まで非常にバタバタしていました。
まさかこのタイミングで自社がメガベン企業にM&Aされるとは想定もしておらず、戸惑いも多くありましたが、良い出会いや経験もたくさんあり、とてもありがたい機会となりました。

スタートアップでの何でも屋ポジションだったため、引き継ぎ先をどうするかが産休突入前最大の悩み。最終的に心から信頼できる引き継ぎ先が見つかり、加えて自身がメインで担当していたサポート業務もジョイン先の部署へ完全移管となったため、すっきりとした気持ちでお休みを迎えることができました。
お腹の大きなグループ社員をあたたかく迎えてくれたチームの皆さんには、心からの感謝です。

産前休業は、出産予定日を含む6週間取得可能ということだったので、6月2日が予定日だった私は、キリ良くGW休暇前の4月末からお休みをいただくことにしました。
(ちなみに、月の中で産休を取得する日が1日でもあれば、休業開始月から社会保険料の支払いが免除されるということだったので、ちゃっかりと4月の最終営業日からお休みとさせていただきました。)

「産休に入ったら単身最後の1ヶ月間であれもやりたい、これもやりたい」と妄想しながら気持ちを昂らせていましたが、いざ休みに突入してみるとお腹の重さと腰の痛みから、何も手につかない状態に。
結局、毎日楽な姿勢でNetflixを見て、たまに短時間散歩して、1週間に一度の妊婦健診を楽しみながらひたすらベビーグッズを買い漁るという、社会人になってから一番「何もしない贅沢」を満喫する期間となりました。

早く娘に会いたい気持ちと、もう少し一心同体の時間を楽しみたいという気持ちが入り混じってはいましたが、全体を通してオンスケ妊婦だったため、臨月に入ってからはのんびりとした気持ちで予定日を待つことができました。(結局最終的には前倒しで産むことになるのですが😇)

つわりや身体の変化と向き合いながら、大変なこともあったけれど総じて幸せいっぱいだったマタニティライフ。日々変わる自分自身と娘の成長に、生命の神秘をひしひしと感じることができて、とても貴重な経験でした。

娘のおかげで、ゆっくりと心と体を休めながら母親になる準備ができて、非常に充実した10ヶ月間。
次回はいよいよ無痛分娩レポートです!

つづく

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