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83 水都・大垣を涼やかに歩く

6月4日は初夏のような陽気になりました。太陽の日差しも日に日に厳しくなってくるのを肌で感じます。

そんな夏に行きたいのは少しでも涼しく感じられる場所。

墨俣に紫陽花を見に行った後、かねてから行きたいと思っていた大垣に行こうと思い立ちました。大垣は「水都」と呼ばれる水の町。それはきっとすずしかろう!と思ったからです。


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※大垣城のある大垣市本体と東側の飛び地墨俣。さらに大垣は西に上石津飛び地もあり、飛び飛びの町になってしまっています。

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墨俣から車を走らせ15分足らず。大垣市の中心部を流れる水門川に到着しました。名だたる観光名所があるというわけではありませんが、市民の憩いの場所。この日も近くでイベントがあって多くの市民でにぎわっていました。

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こちらは舟町港跡の住吉燈台。水門川は大垣城の外堀として築かれた人口の川。揖斐川までつなげて桑名まで船で行くこともでき、運河として重要な役割を果たしていました。今でこそ鉄道の町となっている大垣はかつては水運の町。名古屋から桑名を経由して大垣まではこの川を伝って蒸気船で結ばれていました。住吉燈台は大垣の川港に残りその時代の面影を残しています。

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大垣が松尾芭蕉の奥の細道のむすびの地であることは知られていますが、その終点がこの川港です。

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すぐ近くには奥の細道むすびの地記念館もあり、松尾芭蕉の旅程や俳人のとしての生涯について展示されています。息もしていないのにマスクをしている木彫りの松尾芭蕉が出迎えてくれます。松尾芭蕉は先ほどの川港から船に乗り大垣を離れたといわれています。

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川沿いを歩けばいたるところに句碑が建てられています。句を詠みながらの散歩も芭蕉の歩んだ道が偲ばれて楽しいです。

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少し上流まで歩いていくことにしましょう。川港のすぐ近くにかかる朱の鮮やかな住吉橋。この日、お世話になっている「旅色」さんの撮影が偶然行われていたようです。ご縁の深さを感じます。

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水門川は人工の川。鍵状になっているところは時計や人工の滝などもあって市民の憩いの場になっていました。滝越しに写真撮影。とても暑い日でしたが涼しさを感じられて、よき。

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その広場にあるのが大垣名物たらい舟。木のたらいに乗って川を下るという他にはない体験ができます。大垣城から抜け出そうとした武士の娘「おあん」がたらいに乗って脱出したという逸話があるそうです。

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また少し上流に行くと大垣八幡神社に辿りつきます。こちらの神社の隅には湧水地が。かつては多くの家に井戸があり湧き水で生活していたそうです。さすが水の都というだけあります。その名残がここに残っており、飲み水として水を汲みに来る方も多くいるようです。ここ以外にも今でも湧き水場所は市内に多く残っているそうです。湧き水をめぐる散歩も楽しそうですね。

https://www.city.ogaki.lg.jp/cmsfiles/contents/0000000/78/wakimizumapH30.pdf (大垣湧き水マップ)

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神社を出れば水門川に噴水が。公園や市役所前にも噴水がありました。水の都は水に親しめる仕掛けが至る所にあって楽しいですね。

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奥の細道記念館にもむすびの泉あるものがありました。

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さて、少し水門川から離れ、それに守られていた大垣城を眺めます。明治期に多くの城が破却されましたがこの城は天守などが破却されずに生き残り、昭和初期には国宝にまでなりました。ですが終戦直前の大垣空襲で焼失。昭和34年に再建されています。白壁に黒い瓦のコントラストが美しい城。大きく立派と称えられ巨鹿城と呼ばれています。

豊かな水で潤う城下町、大垣。これまでは東海道線のターミナル駅のある場所という認識でしかありませんでしたが水の都としての顔を始めて伺うことができました。水の恋しいこの季節。暑い中ですが少しぶらりとこの町を散歩して涼やかな気持ちになってみてはいかがでしょうか。

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