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515 鉄道のまち津山「まなびの鉄道館」で鉄道全盛の時代に思いを馳せる
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津山に来ました。津山は岡山県北部にある美作地方の中心都市です。
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赤いポイントがある場所が津山駅。ここを東西に貫くのが姫新線で、津山駅から来たに伸びるのが鳥取に向かう因美線。南に走るのが岡山に向かう津山線です。かつて岡山から鳥取へは津山線、因美線経由の急行砂丘がありましたがこれも今は昔。現在は高速度で走ることができる智頭急行線経由で特急いなばが走ります。さらにさかのぼれば姫新線にも急行みまさかがあり、大阪と津山を結んでいましたがかなり前に廃止されています。今津山に来るのはローカルな普通列車ばかりです。
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かつてに比べて寂れたとはいえ、現在も3路線が集まるターミナルであることには変わりはなく今も多くの車両が津山駅に集まります。津山機関区の奥にはかつて使用された扇形機関庫を活用して車両を展示する「津山まなびの鉄道館」があり多くの鉄道ファンが懐かしい車両を観にここに集まります。
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津山まなびの鉄道館の最大の見どころはこの扇形をした機関庫です。1936年に建設された機関庫でここにかつて活躍した車両たちが保管されています。機関庫には17本の線路が敷かれており、これは京都の梅小路運転区のものに次いで2番目に大きなものです。静岡の天竜浜名湖鉄道・天竜二俣駅にも一部扇形庫が残されています。
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車庫に向かう機関車は留置線からこの転車台に載せられると台を回転させられ、目的の車庫と繋がる線路の前で停止します。そうやって向きを変えられたあと前進して車庫に入っていくのです。線路は放射状にのびるため、必然的に車庫も扇形になるのです。
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車庫には往年の名車が静態保存されています。キハ181系は国鉄の特急用車両として40年以上活躍した車両です。山がちな伯備線や土讃線などで活躍しました。私も20代のころ特急あさしおや特急おきでこの車両に乗り山陰旅行したのを覚えています。
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昭和30年代に製造されたキハ52形も急峻な山岳路線で重宝されました。JRでは大糸線のJR西日本区間で走ったのを最後に引退していますが、千葉県のいすみ鉄道で土曜日のみ急行列車として走り、数少ないながらその走る姿を今も見ることができます。
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小型ディーゼル機関車DD16のうち、下部に除雪装置をつけたのが300番台。こちらも豪雪地である新潟県の大糸線で活躍したものです。
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機関庫の外、現役の津山機関区の脇にも展示車両が置かれています。
こちらは近年まで活躍したキハ58形。国鉄の急行で使われた特徴的なカラーに塗りなおされていてオールド鉄道ファンにとっては懐かしくてたまらないです。現在JRでは定期急行は全廃されていますが、芸備線では2007年まで広島から三次(みよし)を結ぶ急行みよしがこのキハ58形を使って走っていました。JR最後の昼行急行列車はここ津山と岡山の間を1日1往復だけ走っていた急行つやまでした。中国山地は最後までJRの急行が残った区間なのです。
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別棟では鉄道の仕組みを知るその名も「しくみルーム」。
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かつては全国のローカル線で見ることができたタブレット。単線区間ではこれを持っている車両に通行権があります。2つ並んでいるのはタブレット閉塞機でここにタブレットをはめ込んでしまいこむための機械です。JRではこの方式を使う路線はなくなり、一部の地方ローカル私鉄で残るのみですが、JR因美線はタブレット交換が比較的近年まで残った路線です。
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わたしも読んで初めて知った列車番号。カタカナの区別は知っていましたが数字の細かい部分までは知らないこともありました。やはりこういうところに来ると勉強になりますね!
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きれいに化粧直しされて今にも走り出しそうです。
鉄道のまち・津山にある津山まなびの鉄道館。大都市の鉄道博物館に比べると規模は小さいですが、かつておおいに活躍した転車台や懐かしさを感じさせる大規模な扇形機関庫が今も残るなど見どころの多い博物館でした。鉄道に関心のない方も是非一度お越しいただいて、多くの人々を運んだ名車を眺めつつ鉄道全盛の時代に思いを馳せてみるのもいいのではないかと覆いました。
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