無線になっても激コスパマウス Pulsar Xlite wireless レビュー
今回は遂に届き始めたPulsar Gaming Gearsのワイヤレスマウス、「Xlite wireless」のレビューをしていこう。
有線版である前作「Xlite」の紹介記事はこちら。
1.フォルム
Xlite wirelessはZowie EC2にかなり近いIE3.0クローン形状の左右非対称型エルゴマウス。FPSやアクションゲームに最適なサイド2ボタンだ。
有線版と同様クリック部以外のボディ全面に穴が開けられ、重量は無線マウスとしては驚異の58g。海外通販などを駆使せずに普通に買える無線マウスの中では最軽量クラスだ。
Logicool G703やRazer Deathadderより少し低く小ぶりな形状でかつ、左から右になだらかに傾斜した形状のため、被せ気味に持つ際には手の平に広い面でフィットする。
2.変わらない点
ここからは有線版との違いを比較していく。
・上部フォルム
メインクリック以外のボディ上部の手に触れる部分は完全に同じ形をしている。
内側の構造も同じような感じなので、剛性も同じような感じだろう。
多少の台パンには耐える。
グリップ部を含め全体的に穴あき形状なのも同じなので苦手な人はテープでグリップを強化しよう。有線版と同じ形状なので公式から販売されているXlite用グリップテープも使える。
・センサー
有線版と同じくPixArt PAW3370を搭載する。
今日日のセンサーはプレイヤーには知覚できないレベルの差しか無いが、FPSをプレイしていて特に不具合や違和感は感じられないので概ね優秀、ということだろう。
ハイセンシ時のシビアなセンサー挙動は本格的なデバイスレビュアーの方の記事で見られるだろう。
搭載位置も有線と同じく親指側窪みの中央付近。
(チューニングが少し違う?のか一応アップデートは施されている様だ。)
3.変更点
続いては無線化以外の変更点だ。
・底面、ソール
使っていて一番の変更点はここだろう。
有線版が比較的小さく角ばった4つのソールだったのに対し上下2ピースの丸みを帯びた大き目のソールになっている。共に純PTFE。
それに際して底面のデザインも変更されている。
(上が有線版Xlite 下がXlite wireless)
ソールの面積が大幅に増えたことで挙動が安定し、有線版だと傾いた際の底付きがかなり減ったように思う。底面が柔らかいタイプのマウスパッドでの使用感も向上しているだろう。
個人的には有線版のソールは角が多く劣化を早く感じたりしていたのでこの変更は個人的には良いと思う。
・クリック
メインクリックボタンもオムロン製スイッチからKailh GM 8.0 Switchというゲーミングマウスで定評のあるものに変わっている。
押し心地は少し軽く、遊びが小さくなっている。
クリック音も小さくなり、個人的には質感が上がっている様に感じる。
サイドボタンもスイッチはわからないが変わっており、特に後部ボタンの遊びが無くなりカチャカチャしなくなったのは明確な改良点と言える。
またソフトウェアでデバウンスタイムを更に短くすることも出来るようになったが知覚できるかは分からない。
・ホイール
ホイールは少しノッチ感が減りガリガリ音がしなくなった。
クリックは少し重くなった様に感じるのでこの辺りは好みが分かれる変更かもしれない。
ノッチ感が緩くなった分クリックしようとして誤入力してしまうことは増えるかもしれない。これは少し不満かもしれない。
・LED
有線版には一切無かった光り物が底面側基板上に一つだけポツンと配置されている。
ソフトウェアで色も変更可能だが、輝度はかなり低いのでよく見るか部屋を暗くしないと気付かないレベルで控えめ。良く言えばプレイの妨げには全くならない。白モデルの方がもう少し映えるかもしれない。
基板実装のパーツが孤独に光る姿はかなりシュールである。
・付属品
有線と無線なので当然違うのだが、内包されている付属品は受信用ドングル、充電用TypeCパラケーブル、ケーブルにドングルを接続するアダプタとロゴステッカーだ。
最低限のコストアップでワイヤレス版を発売しているのでそれで充分なのだが、欲を言えば交換用のソールが欲しかった。
有線版にはあるグリップテープとソールが付属したバリューパックがもし発売されたらそちらの購入をお勧めしたい。
因みにPulsar Gaming Gear Japan様に問い合わせたところソール単体の発売もあるようなので気長に待とうと思う。(公式HPには商品ページが既に存在する)
4.使ってみて
届いてすぐから6時間ほどAPEXをプレイしてみた。
直前まで有線版Xliteを使っていたのだが、
びっくりするほどワイヤレスの感動は味わえなかった。
勿論形は同じだし、それだけ有線版が良く出来ている証拠なのだが。
重量は確かに10g弱増えているので持ち替え時は重みを感じられるがプレイに集中した際にはケーブルの有無分等で帳消しなぐらい同じ使用感だった。
勿論デスク上がスッキリしたりローセンシの場合ケーブルの可動範囲を考慮しなくていい等メリットは感じられる。
感触が悪そうに言っているが、それだけ元から良かったということで、ワイヤレス化でその面が損なわれずに寧ろ細かい点がブラッシュアップされているというだけでかなり好感触だ。
因みに軽量無線マウスは大体そうなのだがUSBドングルは本体に格納できないので保管時の管理には注意が必要だ。
個人的にかなり優秀だと感じたのは、充電口に(比較的)余裕があり、汎用的なTypeCケーブルが使えることだ。
ワイヤレスのゲーミングマウスは、充電しながら使う時に最適化されているのか、付属のケーブルしか接続出来なくなっていることが多々ある。寝る前などに充電しとけばいいや派としてはケーブルを出しておく本数を増やしたくないのだが、Xlite Wirelessは小さめの物ならある程度普通のケーブルも入るので充電で億劫な思いをすることが無い。これはユーザビリティが高く非常に嬉しい。
因みに付属のケーブルもパラコード(だと思う)なので有線時でもある程度の快適性は確保されている。
5.まとめ
有線版からの変更点をメインに取り上げてみたが、基本的にはとても素性が良く、完成度の高いマウスだと思う。
有線より重くなったとはいえワイヤレスで58gはAmazonや国内大手ショップで入手できる中では最軽量で、それだけでもこのマウスの魅力と言える。
(現在Pulsar製品はAmazonか公式HPでのみ購入可能)
このシェイプに合わせた被せ持ちや掴み持ちは勿論、軽さを生かして摘まみ持ちも出来る懐の広さがあり、実際Valorant等の世界大会でもこの形状(EC-2)は多くの選手が使用しており、古くからある形とはいえ一線級であることは間違いない。
また、大手メーカー製の軽量ワイヤレスマウスが大体12,000円~の中9000円と非常にコストパフォーマンスも高く、初めてのゲーミングマウスとしてもお勧め出来る。
非対称型ワイレスマウスは国内で入手するにはまだまだ選択肢が少ないので、是非購入を検討してみてもいいと思う。
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