【ガルシア=マルケス】いやぁ、文学って本当にいいもんですね
G・ガルシア=マルケス「出会いはいつも八月」読了。
晩年、認知症で書けなくなった著者の、最終的にOKにはならなかった「未完」とされる遺作。
ひとくちで言ってしまえば人妻不倫ものだろうが、ひとくちで言うのが目的で小説を読むわけではないのだ勿論。
例えばこんな文章が私は好きだ。
話としてはラストまでいっているものの、後半部分はまだ完成形ではないので、やはり完成作品というよりは小説の成り立ち方の研究として読める(と訳者あとがきにもある)。
実際のところ4人の男性との接近遭遇が語られているが、3人目4人目の語られ方の密度は低い。
それでもガルシア=マルケスの詩情は堪能できる。
ガルシア=マルケスで今までに読んだのは「コレラの時代の愛」1冊のみで、面白かったのだが1冊でお腹いっぱいという感じだった。
「百年の孤独」の文庫化が話題となっている今年、他の著作も読んでみようかなという気になっている。
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