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『過去を「巨視」して未来を考える』を読んで
最近ハマっている落合陽一氏の本を読んでみた。
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コロナ禍の2020年6月から2021年6月までに16回シリーズで放送されたNHK「ズームバック×オチアイ」という番組の内容を書籍化したものだ。
こんな番組が放映されていたことに全く気づかなかった。
コロナ禍の始まりを振り返ってみると、娘の大学の卒業式がなくなり、息子の大学の入学式がなくなり、そのまま全てオンライン授業になってせっかく入った大学に一歩も足を踏み入れることなく1年が過ぎたのだった。そのようなことに一番気を取られていたと思う。
この本でコロナ禍を振り返って、緊急事態宣言のことなどすっかり忘れている自分に驚いた。
この本でいうところの「半歩先」の未来が今現在であるとすると、いくつかの答えは出ている。コロナ禍で変化したことのうちのいくつかは、あっという間に元に戻ったし、戻らず進んだものもある。
リモート勤務は会社自体がオフィスを畳んで完全移行したところも有れば、元通り通勤になったところもある。
学校は全生徒に1人1台端末を実現させ、これを機に教育のデジタル化が進むかと思いきや、ハードだけあってもコンテンツがないので、生徒が登校できるようになれば元通り、昔ながらのプリント教材を大量の紙に印刷する毎日に戻った。
このように非常に変わりにくい組織もありながら、やはり今世の中は大きく変化しているのを肌感覚で感じる。
ここnoteでは若い世代の文章も読むことができる。
学校の教師などから聞かされる、これからの日本に未来はないような話ばかりでウンザリという記事を読んだ。
これには私もハッとした。
「若い人は大変ね年金もあてにならないし」などと軽く言ってしまうことがあったからだ。言われた方は困惑だろう。
諸問題に対し、落合氏は決して絶望しないし、闇雲にポジティブなのでもなく、既存の枠を外して可能性を示唆して未来への希望を抱かせる。
これからの主役は若い人だし、既に私などには見えてない世界に半身突っ込んでいると思う。
価値観が大きく変わって行くこれからの時代に、落合氏のように改革しながら後進を育てられる人が政府の一角にも発言権を持って存在してくれているのは、とても心強いと思う。
デジタルと、自然と、目に見えるものと見えないけどあるもの、失われた身体性を取り戻すこと、いろんなテーマをあらためて探究していきたいと思った。
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