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欲張りな私に神さまからのプレゼント

そぞろ書房さんという古本屋さんでこんな新春企画をやっていました。

古本5冊持っていくと、おみくじ1回引けるというもの。
おみくじの内容はといいうと、

おみくじは計40本、ハズレなしです!
「当たり」は以下の通りです。

★大大吉:店内の本をどれでも1冊プレゼント 1本
★大吉:そぞろ書房で使える500円割引券 5本
★そぞろ吉:オリジナルキーホルダープレゼント 10本
★小吉:そぞろ書房で使える100円割引券 24本

そぞろ書房さんnote

ということで、大当たりは店内の本どれでも1冊プレゼント!ホントに?!どれでも?!

今年まだおみくじを引いていない私は、是非とも運試ししてみたい!神さまにお願いしたらいける気がする!と都合の良い自信を持って、手離しても良い本を5冊見繕い、意気揚々と出かけました。

そぞろ書房さんは看板が出ていないと入り口が全くわからないひっそりと存在している本屋さんで、開店前に着いてしまった私は見つけられなくて所在地の前の道路を行ったり来たり。
時間になったら店主さんが看板を出して、やっと姿が現れました。
こういう入るのにちょっとトラップがあるような本屋さん、嫌いじゃないです。

中はこじんまりした可愛らしいお店です。「くじ引きに来ました!」5冊の本をお渡しして引き取り可能であったので、早速引かせていただきます。

神さま、大当たりお願いします!とお祈りして引くと…




500円割引券でした!

謎のイラスト


大当たりじゃなかった…って思ってしまったんですけど、店主さまが「これも5本しかない大当たりですよ!」とおっしゃったので、確かにこれはすごいことだ!と思い直し、早速この券を利用して本を買うため店内を物色します。

一応店内一通り見ましたが、実はあらかじめ心に決めていた本がありました。それは昨日そぞろ書房さんが「入荷しました!」とXでポストされたばかりの本で、書影に一目惚れして調べてみたら、なんだか凄そうな本だったのです。

大当たりだったらこれ!と決めていましたが、500円引きでもかなり嬉しい割引なので、当初の目的通りその本を購入することにしました。

千兎/田中 望

田中望さんの作品集(サイン本でした!)
存じ上げてなかった作家さまですが、その土地に取材した民俗学的テーマを大画面に圧倒的な兎で表現しています。

装丁も素敵です。

大好物のコデックス装。表紙は箔押し天は金。

作家本人による解説で興味深かった部分。

思いがけないことに、地域の方の働きかけによりこの作品は山王商店街の歴史の始まりの場所である山王日枝神社に奉納されることになりました。奉納の神事でのこと、神主さんが祝詞のなかで作品のことを「この大絵馬を……」と表現しているのが聞こえました。絵画・日本画・洋画というジャンルに違和感を感じ始めていた自分にとって、「これは絵馬なのか」と衝撃を受けました。

千兎/田中 望

絵馬だったっていうのも面白いし、祝詞に聞き耳立ててたらそう聞こえたっていうのも面白いと思いました。


この本を持って帰りながら、今回のおみくじについて考えました。
仮に大当たりで、この税込4,620円の本を、(いらない本5冊提出してるとはいえ)タダで貰ってしまったらそれは行き過ぎというかアンバランスだったなと。日頃から利用して売り上げに貢献しているならまだしも初めて行く店で、今後行くかどうかもわからない(ちょっと遠い、企画次第かな)のだから。
だから500円割引券はやっぱり最高の大当たりを神さまからいただいたんだなと思いました。

おみくじ、入手した本、どちらも最高の満足度200パーセントな日でした。



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