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「させていただきます」をやめさせていただきます。

2/4。INNOSENT in FORMAL CANDY MAN です。

2月になりました。寒さもピーク、ここを抜ければ春が見えてくるね。

先日バラエティ番組を見ていた時、俳優の方が「主演を務めさせていただいております」と言っていた。

ちょっとした違和感を感じてしまう。まぁ、いいや。

そのままテレビを見続けていると大学生が、「〇〇大学に合格させていただきまして」と言っていた。

なんだろう、この違和感。

今日のテーマは「『させていただきます』をやめさせていただきます。」です。

最近「させていただく」という言葉が蔓延している。

敬語はすごく難しい。尊敬語や謙譲語、丁寧語があってそれもただ使うだけでなく、話し方も考えなくてはならない。相手を敬う気持ちは大事。

でもそれにしたって、謙りすぎないか?そんなに下に見なくたって。

調べてみると、Yahooの知恵袋で2008年に同じことを思っている人がいた。

https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1015576620https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1015576620


また文部科学省が「敬語の指針」という、敬語の使い方や考え方を有識者と会議してまとめた資料を2007年に出して、その中に「させていただく」について触れている。ちなみにこの資料まだ全部読めていないけど、とても面白いので是非見てほしい。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/keigo_tosin.pdf

ここで「させていただく」というワードを使うのに相応しい場面について以下のように掲載されている。

①自分が行うことを相手側又は第三者の許可を受けて行う場合
②そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合

この二つが揃った場面が使うのに適切、とされている。

例えば、相手が持っている貴重な資料を「コピーさせていただく」という使い方は上記の場面に適している。

だから、「主演を務めさせていただいた」は、主演を決める監督に対していうならまだしも視聴者に向けていうことではないし、「〇〇大学を合格させていただいた」は「合格すること」は自分で決めることではないのでNG、な気がする。

というか、基準など関係なく、自信もって言えばいいのにと思う。

さっきの文部科学省の資料に、敬語の使い方として「自己表現としての敬語」が挙げられている。いつまでもずっと敬語だと近寄るはずの心も遠ざかっていくし、かといって敬語を使う方がいいであろう場面でタメ語を使っているのもよくない。

でも使いすぎるのもNG。「慇懃無礼 」という言葉がまさにそう。上部だけ丁寧に見えて実は見下しているように思えてしまう。というか言葉って複雑だね、こんな特殊な場面も四字熟語で表現されている。


実力があって主演を勝ち取ったのだ、と思うし努力して合格を勝ち取ったのだから、謙る必要あるのかなぁ、と。

そりゃ誰かのおかげでもあるのは間違い無いんだけどさ。

以上。

今日の一曲  PK shampoo「S区宗教音楽公論」

やっと新しい曲が出た。やっぱり名曲。

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