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あなたが落としたのは無難な質問ですか?

本を読むのは好きだが、読めない気分の時はまったく読めない。
趣味は読書、と言うと月にどれくらい読むのとか、何を読むのと聞かれるからあまり言いたくない。いや、趣味がなんであろうと答えたくない。

Z世代は「何の音楽を聴いているか」という質問に答えたくないらしい。
わかる、わかるぞ。言ったところで「知らなーい」とか、「へー、そうなんだ」と会話が広がらないのが想像できる。
あと、勝手にカテゴライズされたくないよね。〇〇を聴いてるから△△な人、とか思われたくない。いや、違います。わたしは◯◯の⭐︎⭐︎で××なところが好きなんです。とか早口で言ったら「うわ、オタクだ」と思われそうだし。

4月に職場が変わったが、わたしはこういった趣味やプライベートに関わる質問をされていないので心が穏やかだ。
一度だけ上司に「週末はどうだった?」と聞かれた時に「あ、あ、はい。色々しました」と下手すぎる誤魔化しをしてしまった。その後、上司は「久しぶりに土日続けて休めてさー」とじぶんの話をしてくれたから助かった。
ここで正直に「吉田篤弘という作家のトークショーに行ってきました」と言ったらおそらく上司を困らせてしまっただろう。案外、言葉に詰まったのは正解かもしれない。

月曜日の英語教師は必ず「How was your weekend?」と聞いてくるから嫌だった。
寝てた、と言うとそれではいけない!外に出るとかしなきゃ!と言う。ずっと寝てるアメリカ人も、根暗なイタリア人もいるだろうに。

わたしはもう、ネットを介さない状態で友だちを作るのは無理だと思う。
趣味を軽々しく聞いちゃいけない気がするし、住んでるところは個人情報だし、はじめてプレイしたポケモンの色を聞いたら年齢がなんとなくバレてしまうし。

 セグウェイ乗ったことありますか、が無難か?


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