初めてデリケートゾーン用ソープを使ってみたレポ

1月の、ギリギリ半ばには差し掛からないある日。

アルバイトを終えた学生の私は、その日買い物の用がありスリーコインズに足を運んでいた。

全ての必要物を買い物カゴに無事納め、ブラブラと店内の陳列物を見るのにも飽き、いざレジに向かわんとした私は、とあるものを発見した。

それがこちらである。

1回分は使ってしまったが、実際は5回分ワンセットである。

デリケートゾーン専用ソープである。

同じ体を持つ皆々様ならなんとなく理解していただけるのではないだろうか、女性特有の局部の匂いを。

おそらく個人差はあるだろうが、私は元来汗っかきである。常に布に触れ、通気性が悪く、体温のこもる局部の雑菌の繁殖状況など想像したくもないのである。

相手が局部の皮に垢を溜めていることを喜ぶのは、基本的にマゾヒストの受けくんだけなのだ。マゾヒストの恋人を囲っていない私は、大人しく局部を綺麗に洗うしかないのである。

最近、ドラッグストアなどで、デリケートゾーン専用ソープを売っているところをよく見かけるようになった。

よく拝見する女性YouTuber様も専用ソープやデリケートゾーンの手入れグッズのレポや紹介をあげている。
デリケートゾーン大ブームだ。このビッグウェーブに乗らねば、私の局部は救われないのだ。

しかし、問題はまだあった。

デリケートゾーン洋ケアグッズの動画には、決して穏やかではないコメントも付きまとうのである。
カンジダにかかっただの、強すぎて膣が荒れただの、それらのコメントを見て私は勝手に恐れ慄いた。
(参考にさせていただきました。コメントを否定する意はありません)

そして、第二の問題は値段である。
奴らデリケートゾーン用ソープと言うのはなかなかするのである。私の体はおろか、顔を洗うフォームよりしてしまうのだ。

顔や体を洗うソープならば、肌に合わねば買い換えればよい話だが、もしデリケートゾーン用のそれが合わなかったらどうしたらよいのか。

一本1000円以上がザラな(筆者の偏見である)ソープが合わなければ、私のような貧乏金欠学生は精神的な大打撃を受けてしまうのだ。
金を出して買ったものが無用の長物になる恐怖は、私に根深く染み付いているのである。

悶々と悩んでいたところ、出会ったのがこちらの商品であった。

求めていた機能。
5回分というお手軽な内容量。
値下げ前でも300円というお手軽なお値段。


よく考えたら心配になってきた。
早めに使い切ろうと思う。

私のような「試してみたいけど怖い」というチキンにはピッタリな商品である。

寮に戻り、食事を済ませ、風呂の支度をする。
1回分のソープを握り締め、私は意気揚々と共同風呂の暖簾をくぐった。

髪を洗い、体の他の部分を洗う。役者は揃った。

私は意気揚々とパウチに入ったジェル状のソープをネットに絞り出した。

なお、このネットは普段顔を洗うのに使用しているものである。「局部を洗う石鹸と、顔面を洗う石鹸を同じネットで泡立てるのはどうなのか」と私の中の理性が囁いたが、別に泡立てたネットで直に局部をゴシゴシ擦るわけではないのだ。
 顔面も専用のソープで洗っているわけだから、局部も専用のソープで洗う仲間として仲良くしてほしいものである。

出したソープは透明でとろりとした質感のジェルである。例えるならばドラッグストアで売っている少しお高いシャンプーのそれだ。
 匂いはハーブらしく、ラベンダーに似ているような気がする。裏面の成分表示を見たがラベンダーとは書いておらず、ティーツリーやベルガモットとあった。私は己の嗅覚への信頼を失った。

泡立てたそれを、局部の外側のごちゃごちゃした部分を中心に塗りつけて指先でワシワシと洗った。

しみない!!!????!!!!??

なんとびっくり、しみないのである。かつて普通のボディーソープや石鹸を泡立ててゴシゴシ局部を洗い、しみる痛みに負けて早々に泡を流した過去の自分に送りつけてやりたい。

 それだけで私としてはかなり感動ものだったが、それだけには足りない。
どことなく漂うハーブの匂いが心地よいし、私のような、足の指を洗ったかどうか心配になって二度洗うような忘れっぽい奴にはしつこく洗えるので満足感が高いのだ。

私は感動しながら全身を洗い終え、風呂を出た。

この世には、このような素晴らしいものがあったのだ。

目にも見えないほどの手のひらドリルである。

私の中で、デリケートゾーン用ソープの尊敬の順位と期待値は大いに上がった。今後は他の商品にも手を出していきたい所存である。

幸い、まだソープは4回分残っている。あと4回、大いに局部を洗おうと思う。

己の局部を執拗にゴシゴシと洗う女子大生があなたの学校の寮にいたら、恐らくそれは私である。決してそう言う趣味の人間ではないので見かけたら何も見なかったことにしてほしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?