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「がん治療」と「お金」の話

還暦間近に「食道がんステージⅢ」を宣告され、現在治療中のオッサンです。告知から手術までは過去記事(Part1は、こちらです)をお読み頂ければ幸いです。

で、今回はタイトル通り「お金」の話です。

「がん」に罹患して治療すると一体おいくら掛かるのか? 三人に1人が「がん」に罹る時代です、知って置いて損はないでしょう。

とは言え、がんの種類や治療方法によって掛かるお金は異なるでしょう。あくまでも、僕の場合です。まず、僕が受けた治療は、以下の通りです。

①抗がん剤治療1クール目:3剤併用、入院期間18日(二人部屋)⇒ 記事
②抗がん剤治療2クール目:3剤併用、入院期間19日(二人部屋)⇒ 記事
③手術:胸腔鏡手術、入院期間16日(一人部屋)⇒ 記事

がんの病期や治療の内容は、記事を読んで頂くとして掛かったお金にフォーカスして書きます。

まず、治療に関しては保険が効くものと効かないものがあります。僕は全て保険適用の治療を受けました。僕の場合で3割負担です。最先端の治療で保険外のものもあると思いますが、やっていないので何とも言えません。

治療以外の所謂ホテル経費は保険適用外です。差額ベッド代と言われる病室代、食事代、レンタルのパジャマセットは実費です。まず、治療費から書きます。

抗がん剤治療1クール目

入院料(患者サポート体制充実加算):70点
   (入退院支援加算1)    :600点
   (入退院支援加算2)    :200点
注射料(無菌製剤処理科1、その他):45点×5
包括入院料(DPC包括評価点数)  :76383点

これらで合計77478点になります。1点=10円ですからざっと76万円です。この3割負担で23万円くらい。包括入院料は、入院期間中に処方された薬剤(抗がん剤とか制吐剤など)、検査代(血液検査や超音波検査など)、夜間看護体制の加算などの合計です。

これに、差額ベッド代や食費が加わります。この病院では、6人部屋は無料ですが、4人部屋から差額が発生します。2人部屋も部屋によって若干異なりますが、僕の入った部屋で9900円/日でした。18日間入院していましたから178,200円です。

食事も1食460円なので、1日1380円掛かります。18日間で24,840円です。これ以外にも、リハビリ指導料とか栄養管理指導料等々が加算されるので保険適用の治療費とホテル経費の合計で45万円くらいになります。

ただ、健康保険の制度で「限度額適用認定」を申請していたので、治療費に関しては自己負担限度額の約12万円で済みました。なので、1クール目に支払ったのは、32万円ほどです。

抗がん剤治療2クール目は、1クール目とほぼ同じで約30万円です。2クール目は、一日長く入院していましたが、検査の回数や使用した薬剤が減ったため合計では少し安くすみました。

手術は、手術代が約160万円、麻酔代が約30万円、包括入院料が約73万円でもろもろ合わせて治療費が280万円ですが、自己負担限度額で済みました。ホテル経費は、今回一人部屋だったので、16,800円/日×16で268,800円に食事代で約29万円。抗がん剤治療の時よりは、部屋代が掛かってしまい合計で約40万円でした。

3回の入院治療で、合計約100万円掛かったことになります。その内の半分以上はホテル経費です。治療費の殆どは、健康保険で賄う事ができました。国民皆保険制度って素晴らしいと思いました。

それでも、「がん」治療には100万円くらいの出費は覚悟しなくてはなりません。普通に企業に勤めているビジネスパーソンであれば、このくらいの預貯金はあるでしょうから、それほど心配することはないと思います。

ただ、治療中は仕事ができません。僕も5月から休職していますから収入が半分以下になりました。治療費以外に生活費の心配もしなくてはなりません。

今回、減収分を補うのに助かったのは「がん保険」です。おかげで治療に専念することが出来ます。保険屋の回し者ではないので、保険の宣伝をするつもりはありませんが次回は「がん保険」について書きたいと思います。

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