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がんに関する保険とがん保険〜保険は正しく知って、加入しましょう〜


6人に1人が加入するというがん保険。
このがん保険が必要かどうか?なんて話をよく相談受けますし、SNSなんかではあることないことが囁かれています。

まず言いたいのはSNSでのフォロワー稼ぎのために医療情報や金融情報の誤った情報を拡散するのはやめて欲しいです。

このせいで後悔する人生を歩む人はきっと多いから。

そもそも保険って何か?理解できている人があまりにも少ないのが今の現状ですし。

さて、早速本題に入りますが「保険」とはリスクマネジメントを行う際のリスクヘッジの手法に過ぎません。

リスクマネジメントは大きく分けて「リスクコントロール」と「リスクファイナンシング」の2つに分けられて、リスクコントロールは更に「防護」、「予防」、「回避」などと細分化されます。

合わせてリスクファイナンシングは「転嫁」と「保有」の2つに分けられるわけです。

がんとリスクの関係

ここでがんにおけるリスクを定義すると、私の答えでは「死」と「経済毒性」の2つかなと思うわけですが、そもそもがん保険に入る目的は「死」の回避や「予防」にはなり得ないので保険に入ったから安心という形には本来ならないはずなのです。

保険にできることは、あくまで経済的ダメージの外部化。これだけに過ぎません。

ですから私は保険の面談時に、避けたいのはなんですか?と伺うようにしておりがんになっても「死にたくない」と考えていただける方には、まず「検診」や「生活習慣の改善」をお勧めしてます。

がんの原因は6割が「偶発的要因」つまり運なわけですが、3割生活習慣もあります。この生活習慣の中で特に気を付けていただきたいのはやはり「喫煙」と「過剰な飲酒」になります。

この2つは直接的にがんに対する影響度がある程度高いことがわかっています。

これらは直接的にがんにならずとも、生活習慣病全体を増やし、がんのリスクを高める可能性が高いものになります。

一方運動等も候補には入りますが、がんになるリスクという面では実はそこまでウエイトは占めていません。

ただしがん治療を行う中で特に化学療法を行う場合、運動を日頃からおこなっていて体力がある方とそうではない方で治療の成績が異なることが分かっているため、やはり運動は重要になります。

それ以外にも赤肉や加工肉の過剰摂取、飽和脂肪酸(バター、牛脂など)の摂取も大腸がんをはじめとするリスクが増加することが分かっているためお伝えはしています。

要はがん保険を考えたいと思うのであれば、まず検診と予防をしっかり考えてくださいという話をしているのです。

なぜなら通常多くの人にとって1番避けたいリスクは「死ぬこと」だからです。

がんによる経済毒性の回避は、二の次です。ただこのがんに関する保険を考えることは実は治療の選択肢を考える上でも、長期化しうるがんの治療を継続し続けるためには非常に重要度は高いと思っています。

と、タイトルと少しズレた話を展開したので本題に戻すと弊社ではがんに関する保険という言葉を使います。

これはなぜかというと「がん保険」この言葉のせいで惑わされている人がたくさんいるからなのです。

がんの治療は通常、手術、放射線、化学療法の3種類を組み合わせたり、組み合わせなかったりというのをがん種やステージによって医師が決めていきます。

これは他の病気と同様に入院や通院をしながら、治療を行うのですがそう考えると実は

医療保険にも結構付帯できることが多いです。

私は基本的に日額1万円をベースに考えていく中で、そのくらいの保障を取ると保険会社さんにはよりますが手術で10〜60万円、放射線で5〜20万円/月ほど出るものが割と多いです。

また通院のオプションを利用する場合も、がんや3大疾病であれば5年以内無制限に通院費用を面倒見ますという内容も増えてきています。

またオプションとして抗がん剤特約なんかを10万円なんていう付帯の仕方も医療保険だけでも充分にやっていくことができます。

でも一時金はないでしょ?って言われる前に一時金だって50〜300万円医療保険につけることだって可能です。

ではがん保険ってなんなんだろう、、、
と考えると最低限と言われる医療保険に入ってる方にがんの保障を厚くするためだったり、自由診療を受けることまで考えていくなら必要というような話になってきます。

当然細かい差異やがん保険の方が特約の一部が医療保険より優位なんだって話はもちろんわかります。そして僕はがん保険はちゃんと販売してます。

その上で、がん保険を理解してないままがん保険を売ってる人、買ってる人はなんのためのがん保険か?の目的設定はしてみてはなんて思ってます。

と夜な夜な書いて眠たくなってきましたので、本日はこれで筆を置きます。

【Cancer FP編集長】
川原拓人(AFP)

日本臨床腫瘍学会や日本放射線腫瘍学会に参画しており、「未病時に知るべきがんの知識を伝え、告知時のダメージを軽減する」をミッションにCancer FPを立ち上げる。
現役の医療従事者を中心としたライターと共に保険を通じて、がん罹患前の方に情報を届けています。

【資格】
2級ファイナンシャルプランニング技能士
プライベートバンキングコーディネーター
ガンファイナンスアドバイザー

【所属】
NPO法人日本FP協会 認定AFP
公益社団法人日本臨床腫瘍学会 準会員
公益社団法人日本放射線腫瘍学会 准会員
一般社団法人日本サイコオンコロジー学会 正会
【想い】
がん患者さんとお話しさせていただくと、もっと早く知りたかったと言うお声をよく耳にします。もっと早く知れる人を増やすそれだけで未来を変えられる方といると信じて活動していければと考えております。

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