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自宅介護の準備で一番に考える事〜福祉用具編〜

福祉用具で何が必要かというと?

介護ベッドが必要かどうかです。なぜかというと、休む場所・眠る場所は生活の要だからです。福祉用具はいろいろ(ポータブルトイレや車椅子や杖やさまざま)ありますが、一番に考えるなら、まず介護ベッドが自宅にいるだろうか?なのです。レンタルできる福祉用具の中でかなり大きいですね。他の例えばポータブルトイレや他の医療機器、在宅酸素や人工呼吸器など何かしら必要な時でも、ベッドの位置や向きを決めてから、他の機器をどこに置くのかを考えることになります。

まず介護ベッドが必要かどうかを判断されてください

介護ベッドがいるかどうかの判断


1.歩くのが困難な状態

ほとんど寝ている状態、起き上がれない状態であれば介護ベッドが必要なのは、判断できるかと思います。しかし、ちょっとでも歩行できる場合、少し判断に迷われるのではないでしょうか?しかし、歩行する時、なにかしらの器具が必要な場合があれば、介護ベッドが必要でしょう。
・車椅子
・歩行器
・杖など
もしくは、このような福祉用具を使用しなくとも、壁や取ってなどをもちならが頼りながら歩行が必要なら、介護ベッド導入したほうが、生活が楽かと思われます。
人は日常生活で立ったり座ったり歩いたりなどの動作を結構おこなっています。ですので、介護ベッドがあるとご自宅での生活の助けになります。

2.歩けてても必要な時

杖や車椅子を使わなくとも歩けている状態でも、介護ベッドの必要性を考える方というのは、なんらかの症状がある方です。
・体のどこかに痛みがある
・しびれ
・麻痺
・体のだるさ
・吐き気
このような方は介護ベッド導入を考慮されたほうがよいでしょう。
もしくは、今このような症状がなくとも、いずれ出てくる可能性のある方は、介護ベッドを考えられたほうがいいと思われます。

3.病室で気づかないベッドの必要性

病院の病室ってベッドですよね。当たり前に。入院するとすぐベッドがあります。ですので、実はベッドで生活動作が助けらている(立ちやすい、座りやすい、こけそうになってもつかまりやすい)ことに気付きにくいものです。自宅に帰ると、案外「病院はベッドだったけど、うちは布団だから、しんどいね」と言われる方もおられます。(訪問看護で時々聞かれていた言葉です)一度、自宅で布団の方は、布団での生活がおくれるかどうか考えられるといいと思います。

ベッドの周りに何があれば便利か?


1.コンセント

なぜかというと介護ベッドは電動です。頭をあげたりするのにコンセントが必要です。また最近はご高齢の方でもスマホ持たれてる方が多いので、常に充電できます。様々な医療機器(呼吸器、CPAP、在宅酸素、点滴のポンプなど)を周囲に置く時もコンセントが必要です。理想は頭元と足元にあるのがいいですね。延長コードで伸ばしてもいいのですが、トイレへ行かれる状態の方など足元に何もひっかかるものがないほうが歩きやすいです。
私の母も、足元のコンセントでベッドの電源、頭元のコンセントでスマホ充電と最後の方は癌による痛みを緩和するため医療用麻薬の点滴を家庭用のシリンジポンプという機器を使ってゆっくり皮下から24時間注入していました。その電源を頭元で充電していました。

2.ベッドの周りのスペースの確保

ベッドの周りというのは案外動きます。壁とのスペースが狭いとと動きにくいです。状態によってはおむつ交換や体を拭いたりが必要です。また訪問の医師や看護師を利用するとなると、医療処置を行いやすいです。
空間があると、心にも余裕が出てきます。私も母のベッドの上に座ってよく話をしていました。

3.楽しみになるものを置く

ご本人様が楽しみとなるものを置くのはとても気分転換になりますね。TVやパソコン、趣味の読書や家族写真を置くなど。どうしても必要な医療や介護物品を優先しがちですが、趣味や楽しみとなるものも同時にどこに置けるか考られてくださいね。

ベッドの構造


1.ベッドのモーター数

高さのみを上げれるのが1モーター
高さと背中(上半身)を上げれるのが2モーター
高さ・背中(上半身)・足元を上げれるのが3モーター
できれば退院後の数日〜数ヶ月を見据えて選ぶのがベストです。今は高さだけ上げれれば自分で起きれるからと思われても、今後症状が進むと考えられる時、上半身を上げれるほうがいい時があります。
介護ベッドは組み立て式です。業者さんが来て組み立てくれるのですが、少々はお時間かかるし、組み立てるのは家の中なので、その空間を開けるたけに物を片付けたりと手間暇がかかります。またベッドを交換するとき、ご本人様にはどうしても動いてもらわなければなりません。病院ならストレッチャーや空いているベッドに看護師数人で移乗させて頂き、その間にベッド交換とかできますが在宅はそうはいきません。ご本人様の状態がよいとき、もしくは退院時にある程度動ける時に、今後必要であろうベッドを導入されたほうがご負担がないでしょう。
母の時も、一時動ける時がありましたが、癌の進行はわかっていたので、3モーターのベッドに最初からしていました。

2.ベッドのマットレス

マットはご本人様がどこまで動けるかによります。褥瘡(床ずれ)予防のマットレスは体重を分散してくれるので、ある程度ふわふわしてることがあります。トイレへ行けたり、家の中をお一人で動ける方には柔らかすぎることがあります。しかし、ほとんどベッドの上で過ごされる方でしたら、床ずれ防止のマットや空気を入れて自動で体の向きを変えてくれるマットなどもあります。またマットも交換時はやはりご本人様に動いてもらう必要があります。ベッドのように組み立てがいるわけではないですが、椅子に数分でも座れる、その程度なら苦痛がない状態での交換がよいでしょう。

3.ベッド柵

ベッド柵もレンタルできたりできなかったり選べます。一度お試しできることあり、使ってみてから、やっぱりいらないということもできる時があります。ケアマネージャーさんに相談されてみてください。ちなみに自宅での介護ベッドにつけれるベッド柵は3個までと決まっています。4個、つまり頭元2個、足元2個つけると抑制することになるそうです。病院とは違うところですね。

癌で自宅介護を選ばれる時、何が必要か?

自宅介護を考えられる時、何が必要か?いろいろ考えることがあるかと思います。

まず介護ベッドが必要かどうか?

最初に考えられてくださいね。そのためのポイントを今回書きました。

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