日本人の私がムスリマになるまで ②
こんにちは!
純日本人の私がどのようにしてムスリマ(イスラム教徒)になったのか、のお話の続きです。
まだ前回を読んでいない方はそちらからどうぞ。
自然と交際はスタート
Mは海外の大学に通っており、大学の夏休みに日本に観光にきていた時に私と知り合ったため、会える時間も限られていました。
できるだけお互い時間を作って会っているうちに、自然と交際はスタートしていました。
しかし、イスラム教徒では、結婚する前の男女交際は禁止されています。
ムスリムは家庭によって厳しさが違うようですが、Mはとても厳格なイスラム教の家庭で育ったため、何度も罪悪感を感じていました。
普通に出掛けたりしているときは楽しそうなものの、時折、急に浮かない顔つきになり、「私は悪いムスリムです…」と、落ち込んでいることが何度かありました。
どうにかして力になりたかったですが、どうしようもできず、「悪いムスリムじゃないよ」と励ますことくらいしかできませんでした。
そんなこんなしている間に時は過ぎ、Mは夏休みが終了するので海外に戻らなくてはいけない時がきました。
すごく寂しい気持ちを抑え、涙を流しながら送り届けました。
その年の冬休み
彼の夏休みが終わったあとの遠距離中は、テレビ電話などをして連絡をとっていました。
そして、ついに長く待っていた冬休みがやってきました!
Mは冬休みに入るとすぐ、日本に飛んできてくれました。
今回も会える時間は限られているので、マンスリーマンションに一緒に住むことにしました。
お互いそれが初めての同棲でした。
それまでの私は、年齢的にも相手が誰であれ「結婚」というワードを本気で考えたことはなかったのですが、同棲してみて結婚に対してとてもいいイメージがわき、身近なワードになりました。
そして、Mと日本にいられる日々を大切に過ごしていたあるとき、「結婚しよう」と言われました。
まだ出会ってから数か月でしたが、Mの中ではイスラーム的にも、結婚前の男女交際はよくないというのもあり、そう言ってくれたようでした。
しかし、Mと結婚するということは、私がイスラム教徒になるということです。
同棲してみて、Mとだったら結婚するのもいいなあ…とは感じていましたが、まだイスラム教徒になる覚悟は全くありませんでした。
彼の実家は厳格なムスリムなので、私も入信するとなったら中途半端な気持ちではやっていけません。
それに、『一度ムスリムになると後からはもう引き返せない』とも聞きました。
Mは私にとってすでにとても大切な存在でしたが、そんなとてつもなく勇気のいることは当時の私にはできませんでした。
「この素敵な人と結婚したいけれど、普通の日本人として今まで生きてきたし、イスラム教徒には絶対なれない」
そんなぐるぐるとした気持ちで、しばらく悩む日々が続きました。
ー 続く ー
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