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ふるさと納税とヴィーガンと私。

noteではお初にお目にかかります。福岡県で細々と税理士をやっておりますカナリという者でございます。どうぞお見知りおきを。
普段記事を書くことは殆どないのですが、今回少しばかり思いついたテーマがございまして筆を執ることと相成りました。よろしければ最後まで読んでいって頂ければ幸いでございます。

さてさて、税理士なんてものを生業にしておりますとTwitterのタイムラインにはふるさと納税関連のツイートがちょいちょい出てくるものでございます。
私のフォロワー様は同業又は他士業の先生が殆どですので、今更「ふるさと納税とは何ぞや」などと釈迦に説法するような事は致しません。
では、お前さんは何を語るんだい?ってな事ですが、皆さまご存知の通りふるさと納税って奴はそれはもう賛否両論な制度なのでございます。

賛成の方々が「お国が設けた制度を国民が利用して何が問題なのか!返礼品の納入業者も潤っている」と言ったと思えば、反対の方々は「全体としてはマイナスサムゲームだ、自分の自治体の行政サービスが低下する可能性を理解しているのか」ときたものです。いやはや、聡明な方っていうのは難しい言葉をよくご存じですね。

マイナスサムゲーム!

一度使ってみたかったので非常に満足です(恍惚)。

さて、この記事は私がこの論争に一つ決着をつけてやろうじゃないかい、という事ではございません。
反対派の方々の指摘する「ふるさと納税がある種税制の在り方を歪めている」という指摘は、ふむふむ、確かにそうかもしれないねぇという納得感があります。
一方で、既に走り出してしまった制度を止めるってな事になりますと、それはそれで納入業者に対するダメージはそれはもう大変な事になるでしょうからいきなりストップというのも難しいのでしょうなぁ、と愚考するわけです。




ところで皆さまはヴィーガンなるものをご存知でしょうか(唐突)。
最近とあるヴィーガン関連本を読みまして、それはもう驚きの連続連続。無知っていうのは本当に恐ろしいものでございまして、以前の私はヴィーガンという言葉は知っていたものの「小洒落たベジタリアンの呼称」なのかなという認識程度。ヴィーガンを始めましたなんてツイートを見かけると、おいおい、何だか意識高い系が現れたね、なんて斜に構える始末でございました。

ところがどっこい、ヴィーガンは環境問題に配慮した人類のこれからの在り方を実践している最先端の生き方だという事が分かったわけです。ヴィーガンとは「完全菜食主義者」と訳されるように植物由来のものしか食しないという方々でして、ベジタリアンにはタイプが存在するらしいのです。

・植物のみ(ヴィーガン)
・植物+乳製品(ラクト・ベジタリアン)
・植物+乳製品+卵(ラクト・オボ・ベジタリアン)
・植物+乳製品+卵+魚(ペスコ・ベジタリアン)
・植物+乳製品+卵+魚+鶏肉(ポーヨー・ベジタリアン)

ほうほう、色々あるのですねぇ。そしてヴィーガンの中にも植物の収穫後の死滅を防ぐために根は食べない派や、もはや食べ物を超越して化粧品や衣服までも植物性特化型なんていうのも存在するようなのです。

ヴィーガンの方々が何でこのようなライフスタイルを採っているかというと、健康に良いというのも当然なのですが、どうやら「環境問題」に配慮しているということなのです。畜肉(牛肉や豚肉など)の生産国というとアメリカを想像しがちですが、既にアメリカは世界一の牛肉輸入国だそうです。生産地はブラジルやコスタリカなどの中南米がメインなんだそうで、その中南米では熱帯林を開墾が進みブラジルのアマゾン流域では約70%、コスタリカでは約80%が消滅したとのことです。

これを受けてアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞では、環境に配慮するために授賞式でヴィーガン料理が振る舞われたそうですし、マイクロソフト会長のビル・ゲイツとツイッターを創設したエヴァン・ウィリアムズの共同出資会社がベジミートを開発したり、映画俳優のレオナルド・ディカプリオはヴィーガンブランドの「ビヨンド・ミート」に巨額な投資をしているそうです。

SDGsが少しずつ脚光を浴びてきている中、ビジネスは単に良い商品やサービスを提供するだけではなく「いかに環境にやさしい取り組みをしているか」がポイントとなってくることは明らかしょう。




閑話休題。ふるさと納税に話を戻しますと、多くの利用者はふるさと納税制度が日本全体に与える影響について特に知らないというところに問題の一端があるのでは、と思うわけです。多くのサラリーマンが年末調整にて課税関係が完了してしまい、所得税をはじめとした租税全般に対する興味意識がない事が原因であり、ふるさと納税利用者に「よく考えろ」と指摘するのは酷な気がするのです。

それは即ち、ヴィーガンが普通食者に「環境に配慮しない愚か者だ」と指摘しているようなもの。知らない事を咎めるのではなく、これからの未来、子供達に残す世界を少しでも良いものにするために一緒に考えていきませんか?というスタイルこそより建設的だと思うわけであります。




ちなみに、私はヴィーガンではありません。2021年から毎日1食生活をしておりまして、唯一家族で食べる夕食が私だけ別メニューというのは中々ハードルが高いですから。なるべく動物性タンパク質は採らないようにしている程度です。
WHOのガン研究機関の研究によりますと、ハムやソーセージやベーコンなどの加工肉はタバコやアスベストと同じ発がん性を示すグループに、畜肉は紫外線や整腸剤に含まれているクレオソート等と同じグループに分類されているそうですよ。怖いですねぇ。

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