【不登校だった15歳。Webデザイナーになるまで。#3】

現在25歳。長男Comunaくんが15歳で不登校になってから紆余曲折を経て「もう大丈夫かな~」と思えるようになるまでの5年間を綴った不登校日記


担任の先生からの「学校へ行こう!」のお誘い


担任の先生からの連絡_Comunaくんの場合

不登校が始まると、担任の先生から「Comunaくん、どんな感じですか?一度お家に伺って本人と話したいのですが…」と電話連絡があり、お家に来られて「学校に来ないか?行きにくかったら先生の車に乗せていってもいい」と言われることがありました。自宅から学校までは徒歩5分の距離。Comunaは複雑な顔をしていて、わたしも「先生、行けないのはそういう問題ではないんですよ…」と心の中で苦笑いでした。

6月の定期試験の前にも連絡があり「テストだけでも受けに来ないか?」とのお誘いがありました。そのころにはComunaはしっかりと「行かない」と自分の気持ちを伝えられるようになっていて、逆に先生に『中学校って何するところですか』と質問(問答?)するくらいに元気になっていました。先生は「集団生活を学ぶところ、少々のことは我慢しないと成り立たない」と答えられたそうです。
Comunaは私に「学校ではみんな、集団に馴染むために他人に気を遣い、自分を隠してる。これが集団生活を学ぶってこと?異常でおかしくない?学校行くこと自体に大きな代償があると思う」と言っていました。

今だから言えること_Camuna(母)

先生の提案に全部応えなくっていい!

不登校相談でも「先生がなかなかわかってくれなくて…」という親御さんのお話をよく聞きます。子どもの考えていることと先生の考えやアプローチがずれているなと感じた場合、先生との情報共有のしかたを工夫したほうがいいと思います。
先生からの提案どおりに応えないといけないわけではないので、親から『今、子どもにとって必要なこと』だけ学校に連絡するというアプローチに変えてもらったらいいかと思います。とにかく、学校との情報共有で親がしんどくならないようにしたいです。
そして何より大事なこと。「今必要なことかどうか」の判断基準は『子どもの表情』です。本当はやりたくないことなのかどうかがわかると思います。

先生は不登校の専門家ではない?

不登校は100人いたら100通りの不登校のパターンがあると言われています。

  • 子どもの個性・パーソナリティ

  • 家庭環境や親子関係

  • 友人関係や学校環境  etc

    そのほかにもたくさんのことが絡み合って不登校という状態になっています。一人一人パターンが違うため正解がなく、子ども自身・親・先生も全員、どうしたらいいのかわからないまま、「また今日も学校に行けない」という日が1日1日延びていきます。親は長期化が怖くなり、担任の先生が一番最初の相談窓口(ファーストコンタクト)になることが多くなります。そこで、気をつけたほうがいいこと…


  1. 学校の先生は不登校の専門家ではない
    先生は学校教育の専門家であって、子どもの心理は心理士さん、心身の状態診断はお医者さんが専門です。学校の先生が言われることは、学校教育からの一視点だということを頭の片隅に置くほうがいいと思います。カウンセラー、医師、大学の不登校研究の先生など専門的な立場から、また親の会などの経験者からの意見も含め、多方面から子どもを見て、「今どうしたらいいか」を考えることが大事だと思います。

  2. 先生の不登校対応の経験値の差
    先生の身近な方に不登校のお子さんがおられたり、たくさんの不登校の子どもと関わってこられた先生は臨機応変におおらかに対応してくださる傾向があると感じています。
    とはいえ、ベテランの先生でも「甘えている」という精神論を持っておられたり、新任の先生のほうが「ゲームの話ができる、話を聴いてくれる」と子どもが先生が来るのを楽しみしているというお話も聞きますので、不登校対応は経験値だけが関係することでもないようです。

  3. 先生と子どもの相性
    子ども自身もそうであるように、先生もそれぞれ不登校に対する考え方や関わり方は様々です。お互いのスタイルの組み合わせが合うパターンもあるし合わないパターンがあって当然です。合わない場合は先生に合わせることに注力するよりも、少し距離を置いた割り切った関係(ビジネスライク)のほうがお互いに楽な場合があります。所詮、「人と人の関係」ぐらいに思っていいかもしれません。職場環境での人間関係の距離感に似ていると思います。

次回は

Comuna、心療内科に行きたい

  • 堂々と「学校に行かなくていい」裏ワザ

  • 自分で自分の身を守っていた

不登校で悩んでいる方に少しでもお役に立てればうれしいです。








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