忘れ物からイメージ
先日、いつも通っている習い事の教室に、タオルハンカチの忘れ物があった。
そのタオルハンカチは全体的に紫で、大きな白い蝶の模様がついていて、見るからにお洒落で高級品だった。(ヘッダー画像に近い品でした。)
1ヶ月近くの間『誰の忘れ物だろう?』と見る度に思っていた。
「あまり来ない人の物だろうね。」と他の人とも話していた。
あのタオルハンカチを持っていそうな人で、あまり教室に来ない人…一体誰なのか、持ち物から想像するだけで楽しい。
ある日の帰り、百貨店に立ち寄ると、件のものと全く同じものはなかったが、似たようなタオルハンカチが数種類並んでいた。
綺麗に並べられた商品を見ていると、思わず手に取りたくなる。
一方で、まだ自宅に未使用のタオルハンカチが数枚あることを思い出し、購入は控える。
それからしばらく経った日のこと。
教室に行くと、そのタオルハンカチはなくなっていた。
きっと、無事に持ち主の元へ戻ったものと思われる。
あのタオルハンカチが華やかで存在感があっただけに、置かれていた棚が急に殺風景に見えて、寂しさと、戻って良かったという安堵が混ざり合う今日この頃。
結局どなたの持ち物だったのか、ついに不明のままだった。
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