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写真なら子どもをたくさん褒められる

 娘が幼い頃「写真を撮るは楽しい?」と聞いたことがあります。もちろん「楽しいよ。」と返事。そこでもう一つ質問。「どういうところが楽しいの?」

 この質問、大人だったらなんて答えるだろう。私の場合は、イメージどおりの写真が撮れた時によっしゃ!って気分がよくなる。カシャっていうシャッター音が好きな人もいるかも。記録としてとっておきたいから、みんなに自分が食べたものや見たものをシェアしたいから、感受性が豊かになるから…いろいろあるなあ。

 で、娘の答え。「みんながほめてくれるから。」

 そうかあ…ほめてくれるのがうれしかったのか。確かに育児書の類には、「ほめましょう」って書いてあったかも。でもほめるのって難しいのよね。だって私は、娘が算数のテストで99点を取ってきても、なんであと1点とれなかったの!?って文句を言うタイプなんです。とれない1点よりも、とった99点をほめるべきだって頭ではわかっているのですけどね。

 
 よくよく考えるとテスト以外でもほめるのが難しい。公文のプリントを見ては「どうしてこんなおっちょこちょいするの!」って。たぶんスポーツでも「勝たないと意味ないでしょ!」とか言っちゃいそう。お手伝いを申し出てくれても「仕事増えるから手伝わないでいいよ。」って言ったこともあるなあ。よくよく考えるとずいぶんひどい母親です。反省。もちろん世の中私のような母ちゃんばかりではないと思います。でもでも、似たような経験ありませんか?

 
 写真だとそうはなりません。娘は何か気になる被写体を見つけると、ひたすらシャッターを切ります。以前、海岸に行った時は、波打ち際の写真をずーっと撮っていました。500枚ぐらい。で、帰宅してPCでチェックすると、1枚だけ素敵な写真がありました。(残りはほとんどNGだったけど。)それは、波が生きているように、今にも動き出しそうに、シャワシャワって近づいてくる感じの1枚。お~、これいいじゃない!ってことで、その写真は自宅のリビングに飾ってあります。私のフェイスブックのカバー写真にもしています。

 
 最近、自己肯定感という言葉をよく耳(目)にします。ネット検索すると、自己肯定感が低いとか高いとか、幼少期にはぐくむ必要があるとか…いろんなことが書かれています。本もたくさん出版されているみたいです。でも私は教育者や心理学者じゃないので、あんまり詳しいことはわかりません。ただ、娘の一言で気がついたことがあります。それは、写真はその子をほめるチャンスを作りやすいんだってことです。何枚撮ってもよいのです。そのうちの1枚好きな写真が撮れれば。娘の場合で言えば、500分の1です。点数で言ったら、0.2点。1点にも達していない!それなのに、リビングに飾ってもらえる。99点のテストはリビングに飾らないのに!

 子どもたちは撮った写真を私に見せてくれます。「こんなの撮ったよ。いいでしょ。」「どれどれ、いいじゃない!ステキ!」「こっちのも好きだなあ。」「あれ、こんなの見つけたの?すごいねえ。」なんて感じで、会話がはずみます。そこには否定的な言葉は出てきずらいのです。

 これって、自己肯定感を高めている感じがしませんか?誰だってほめられるのはうれしいのです。

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