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写真趣味のひとたち

ひょんなことから知り合った、ハイソな80歳を超える人生の大先輩諸氏とお付き合いさせてもらっています。

その大先輩方は写真の腕前だけでなく、写真機への探求心が旺盛なことに感銘を受けています。私がカメラ開発者であったことから、様々な疑問や問題を投げかけてくれて、その回答のためにも、さらに勉強をさせていただいてる次第です。

また、私の運営しているYouTube「カメラ部TV」の熱心な視聴者であるだけでなく、「こんな解説してほしい、あんな解説してほしい」と本質を突いた要望をしてくれます。

それにしても、長年カメラを手に取ってこられた方々の、美意識や構図取りのうまさは天下一品と感じます。たくさんのプロ写真家の作品を見てきた私ですが、実際、ヘタなプロ写真家よりもはるかに作品として美しく、物語を感じさせてくれます。

人生、有意義に長く生きると心の奥底に潜む、人間性、穏やかな心、周囲を見る視野の広さなどが作品に現れるものですね。それでいても、まだまだ探求の熱い情熱は衰えることを知らず、次々と新しいカメラや新しいレンズを手に入れては、作例を送ってくれます。

そして、そのたびに増々作品がブラッシュアップされていく。

大先輩の輪は広がり、大先輩と同世代数人の方ともメールを通じて、様々な会話をさせていただいています。それぞれの方が専門とされていたお仕事に対する造詣の深さも感じさせてもらい、「私などまだまだだな」と反省しきりです。

人生における1つの山を越えるということは、そういう事なのかも知れない。自分の専門分野で満足し、虚勢を張ってるようでは、人間として半人前なのだろう。

ひと山超えてやっと広い平野が見渡せる、そしてあらゆるものに対して、穏やかでフラットな心情で物事が見えてくるのだろうと素直に感じさせてもらいっている。

写真を撮ると、その撮影者の心の目が何を見ているのかがよくわかることを教えてもらった。美しいこころ、自然を愛するこころ、家族を愛おしむこころ、、、すべてが作品に現れます。

今一度、自分の撮影した写真を見直し、何が足りないのか、心の奥底に潜む煩悩は何なのかを感じたいと思う。

この駄文を読んでいただけた方々にも、純粋に写真が好きで撮影されてこられた人生の大先輩たちの写真に触れてみることをおすすめします。

きっと、こころが暖かくなり、「あー、そういうことか」と何かを感じてもらえるのではないかと思います。

写真は「撮影者のこころ」を写し出すモノ。

この出会いに感謝です。