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つまずいても転んでも桜はきれいだよ

春が本当に大好きで、本当に大嫌いだ。桜が咲く季節は、いつも環境の変化に心がそわそわして、落ち着かなくて、しんどいしんどいと呻いているうちに桜が散っているような気がする。そしてGW、五月病がやってくる。


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この春、このnoteで書いた「新しい上司」もいなくなることになった。
もう最近は滅多にnoteを開いたり読み返したりすることはないんだけど、ふと思い出してこの記事を読んだら、めちゃくちゃ泣いてしまった。
不安な気持ちでこの記事を書いていた自分を抱きしめたい。大丈夫、初めは緊張すること、うまくいかないこともあるかもしれないけど、あなたは新しい上司ともちゃんと信頼を積み重ねて良い関係を築けるよ。たくさんのことを教えてもらうよ。前の上司と働いていた期間と同じように、新しい上司と働く期間も、あなたのキャリアにとってかけがえのない思い出になるよ、と。
もしかすると、いやかなり高い確率で、何年後かの自分は今の自分に対しても同じことを思うだろう。大丈夫だよ、心配かもしれないけど、これからもそれなりにうまくいくから、そんなに考えすぎないで、と。
その上司と先輩、今は3人のチームで、上司が抜けて先輩が上司になって、つまり2人になって、人員の追加はしばらくないとか。そして何ヶ月かしたら、そこに新入社員が追加されるとか。不安なことは多いけど、一人前になったね?もう一人で二人前の実務も君ならできるね?新人の教育も任せられるね?と認められたと、無理やり前向きに捉えるしかない。
そう考えて、腹括ってがんばるしかないのだ。

今はここには書けないけれど、私生活でも大きな変化があった。色々とスムーズにいかないことも多くて、毎日が大きな決断と雑多な山積みの手続きの連続だった。うれしい決断も、しんどい決断もあった。割と自分は几帳面で事務作業は得意な方と思っていたけど、気持ちに余裕が無い中でやる山積みの書類仕事は本当にしんどかった。
でもこれは自分がやりたくてやっていることだから、楽しい未来が待っていることを信じて、腹括ってがんばるしかない(腹括ってがんばるしかない二回目)。

二段落目の色々と、三段落目の色々が見事に重なってしまって、三月末から四月初めにかけては軽くうつみたいになっていた。大好きな作家くどうれいんさんの「人はひとつの不幸なら耐えられるがふたつ抱えると身体をこわす」(うろ覚え)という言葉を幾度となく思い出した。会社と家以外で常に涙が止まらない、眠れない食べれない、会社では気を張って平気でいられるけど家だと本当に起きられなくて常に寝込んでいる、自分の好きなこと(趣味とか)にすら無気力…みたいな状態が続いていて、ずっとつらかった。
情緒不安定でパフォーマンスも落ちて、色んな人に迷惑を掛けたけど、周りの人、特に恋人と近しい友人たち、職場のチームの人たちは本当に心の支えになってくれた。色んな面倒な仕事を巻き取ってくれて、仕事もプライベートも何から何まで相談に乗ってくれて、腹割って話す時間を何度も作ってくれた。職場では絶対に泣かない、そんなのプロじゃないとずっと決めていたのに、1on1で大泣きしたりした(在宅勤務だったからセーフ)(大迷惑)。
色んな人がくれた優しさを、どんな形かわからないけど、必ず返したい。

やっと決断続きのピークが終わって、色んなことに対して気持ちの整理もついて、元気になってきた。ちゃんと寝れて食べれて笑えて、好きなことが楽しめるって本当に最高だね。大好きなアイドルやサッカーも観られるようになって、そうなると倍々元気になるのも早くなった気がする。

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もう一つ、四月初旬のことで書きたかったこと。
一年半くらい前までは、会社でお昼ごはんを食べる時は同僚とわいわい食べていたんだけど、このコロナ禍でそれもできなくなって、ここ一年半くらいは一人でもくもくと食べる日々が続いている。さみしい。でもプライベートでも遊ぶくらい仲のいい他部署の後輩が月一くらいで出社していて(私はほとんど毎日出社…)、その時だけは一緒にお昼を食べている。

四月初めのある日、後輩とその月一ごはんを楽しんでいたら、後輩が「桜公園に行きたい」と言った。桜公園は、会社の隣にある、名前の通り桜並木がきれいな公園。時計を見たら、昼休みはあと十分。その日は昼会で転入者の挨拶があるから何が何でも遅刻はできなくて、でもどうしても桜が観たくて、「「行こう!」」って言ってそこからは二人で全力で走った。転入者の挨拶始まっちゃう!ってふざけて笑いながら。

結局桜公園でゆっくり桜を観る時間は取れなくて、会社のゲートを出る直前のところから、真横の桜公園を眺めた。そこでは桜の花びらがよくできたドラマかアニメのクライマックスみたいにひらひら舞っていて、今が一番きれいなんだ、ここからは散りゆくだけなんだと確信できるような咲き方をしていた。

わあ、って言葉を失って見惚れたのも一瞬、そこから「「帰るぞー!」」ってまた全速力で走った。全力疾走しながら、転入者の人さ、学生時代に入ってた部活何だと思う!?とか話した。
結局間に合って、息を切らしながら、転入者の挨拶を聞いた。自己紹介で、入っていた部活は言わなかった(のちに元卓球部と分かった)。

四月初旬は色んなことに悩んで、毎日悲しくてつらかった時期だったけど、あの時観た桜は本当にきれいだった。その時悲しくてつらかった分だけ、なんだかきれいに見えた。


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春が本当に大嫌いで、本当に大好きだ。「つまずいても転んでも桜はきれいだよ」というaikoの歌詞を思い出す。
春は嫌いでいつもしんどいけど、やっぱりがんばるしかないのだ。毎年同じように、桜はきれいだしね。


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