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らんま1/2 感想

読んだ漫画の感想を書くコーナーです。
感想文を書く気はないのでざっくばらんですが、ご了承ください。内容はWiki参照で。良牙の語りが多めになってしまいましたので、そちらもご了承ください。

自粛期間、いろんな出版社が漫画の無料公開を行っているので、ラブコメの巨匠 高橋留美子先生の作品を読んでいました。
数あるヒット作の中から『らんま1/2』をチョイスしてみたのは、サンデ公式アプリ「サンデーうぇぶり」で4巻まで期間限定無料公開されていたからです。

漫画の初期は、結構ラブコメ寄りですね。キッスとか密着シーンがそこそこちりばめられていて、「めっちゃいいじゃん・・・」と思っていました。最初の方は、乱馬が相当たらし込むんだろうな~と思っていたのですが、乱馬は相手のことを好きになればなるほど気持ちにがんじがらめになって素直になれないタイプだったので、そんなことはありませんでした。やきもきする~。

前作が『めぞん一刻』だったので、結構きわどいシーンとか期待してたんですけど、そこは少年漫画って感じで、終盤になるにつれてバトル要素が多くなってきて、ラブを期待していたわたし的にはちょっと期待外れかなって感じでした。(もちろん、とっても面白い作品です)
本編を全体的に通してみると、これはドタバタギャグコメディ(たまに性癖をえぐる)でした。

それはさておき、『らんま1/2』はやっぱりキャラの造詣がかなりかわいい。

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昔の絵柄ってだけで敬遠したりしてたんですけど、レトロ調はレトロ調でかわいいのよ。今の絵はやたら凝ってたり線が細かったりするんだけど、線がシンプルな分やわらかさとかが際立つ感じが良い。

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あと、女子のファッションがかなりいいんよね。
こういう服着たいなって思えるくらいセンス良い。80,90年代のファッションって、今でも結構着られているから らんまはかなり参考になると思う。

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主要キャラの一人、シャンプー可愛すぎるね。こんなかわいいシャンプーに言い寄られてもはねのけるなんて相当精神力要るから乱馬はやっぱ強いんだろうな。

わたしの一押しキャラは、乱馬のライバルの良牙です。(※1)

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響 良牙、最初はやられ役的なライバルなのかと思いきや、しっかり強い。『爆砕点穴(ばくさいてんけつ』を習得するための試練を通してフィジカルが極度に強くなった印象ですかっこいいな。CV山寺宏一さんだし。
あとは、あかねに告白したくて奮闘したり、悩んだり、乱馬に勝負を挑んだりと恋に頑張っているところは「男の子だなあ」って思って結構好印象でした。惚れっぽいところがあるのに奥手なの、めちゃくちゃリアルでは・・・?

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水をかぶると黒ブタのPちゃんになるのですが、Pちゃんがちゃっかりあかねと一緒に寝るところは、なんかかわいいよね・・・。ブタの姿が悔しくてぽろぽろ泣いているの、可愛すぎるぅ・・・。
乱馬と良馬の関係も結構好きです。お互いに力を認め合ってるライバルって、まさに王道、まさに覇道だよね・・・。8巻で和風男溺泉を探す回で、女乱馬があかねの声マネで「行ってらっしゃいのキスしてあげる」って言ったシーンがあるのだけど、久しぶりに会ったからってそんな軽口叩く・・・? いいなあ。ブロマンス感がとてもいい。

作品に出てくるキャラが基本的に強くて、乱馬って特別強いわけじゃないなと読んでいて思いました。ただ、乱馬は負けず嫌いなんですよね。勝つまで戦えば無敗!みたいな理論。


以下では、好きなエピソードをかいつまんで紹介したいと思います。巻数は単行本版です。

■演劇回(8巻)
ジュリエットとのキスをめぐってのドタバタ劇の回。いろんな学園物の作品で演劇回は幾度となく読んでいるんですが、やっぱりいいですね。初めて読むのに懐かしい感じがして、なんかほっこりする。
乱馬とあかねって、ちゃんとしたキッスの回なくない・・? 5巻の、猫に恐怖して猫化した乱馬があかねにちゅーってするくらいしかない気がする。

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乱馬とあかねって、恋人としての関係が想像できないんですよね。密着してドキドキしてたのも最初だけだし。(バトルでそれどころじゃないってのはあるかも)

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ずーっと、「なんか気になる」の関係で、素直じゃない同士は大変だな・・・

■良牙回(11巻、12巻、31巻)
11巻は、良牙があかねを家に招く回。それを邪魔する乱馬かわいい。良牙って、家は普通の一般家庭っぽいのでどこで武道を習得したのか謎ですね。乱馬は存在しない妹のふりをして邪魔をするのですが、悪いことをした乱馬のおしりをたたくなど、良牙のスキンシップの取り方が激しいなと思いました。

12巻は、抗水石鹸で一時的に良牙の変身体質が改善される回。良牙の持っている石鹸を奪い返そうと、良牙とあかねとデート作戦が決行される回ですね。良牙が「おれは今男として、あかねさんを抱きしめているんだ!!」と滝の中のあかね(乱馬の変装)を抱きしめるシーンが印象的です。多くは語りません。

31巻は、良牙のペンパル(ガールフレンド)のあかりちゃんと、あかねが響家に来るのがダブルブッキングしてしまう回。それを邪魔する乱馬、「女心をもてあそぶ くされ外道」と良牙を評していましたが、乱馬が正しいよ・・・ はた目から見ると、女3男1のハーレム状態にみえるのがTS体質の旨味だと思います。うまうま

■かわいい(2巻、32巻)
2巻、乱馬とあかねの手合わせのシーン。

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何度見ても、このページは完璧すぎてびっくりする。
わたしはこのシーンを読んで、『らんま1/2』を読むことを決心したのですが、全編通してふたりは結構意地っ張りでギャグの世界戦に収束しがちなので、冒頭でこんなラブな感じを見せつけてくるのはちょっとした詐欺に遭った気分です。
良牙は言葉にはしないけど、あかねに気持ちを伝えようとやきもきしていてかわいいのですが、乱馬はねえ・・二言目には「かわいくねえ!」って言うし、そのせいでやきもち焼いてても「あらあらかわいいわねウフフ」とはならないんですよね。お互い気持ちが通じ合っているのに、ずーっとギャグ回。何故なの・・・

そんなこんなで32巻、着ると強くなる道着にあかねが選ばれた回。なんやかんやであかねの心を奪おうと策を練るも、本気であかねのことをかわいいと思ってしまった乱馬が、あかね本人に本音を伝えるけどやっぱり空回りしてしまうんですよね。苦節32巻でようやく本音を言ったのにかわいそう。この二人って絶対いちゃいちゃらぶらぶにはならないんでもどかしすぎる。

よく考えたら、最終巻でも特にお互いの気持ちを伝えあってるわけではないんだよなあって。許嫁だから、もう最初からおたがいくっつくゴールはできているわけだけれど、ちゃんとお互いがお互いの気持ちを伝えあってほしかったなあという気持ちもありました。作者である留美子先生の「二人の生活がここで終わってほしくない」という気持ちの「延長戦」エンドもよかったんですけどね。

この記事、良牙に偏りすぎて笑っちゃいますね。
かっこよすぎるんだもんな・・・
最後にTwitterで素敵な人がいらっしゃったので、そちらを引用しつつ語りを終えたいと思います。

全部言ってくれるやん・・・ 八重歯になりたい(@dododo016)さん・・・

普段クールなのに、笑うと にこぉ・・・ってしてくれるのドストライクっすね。キャラのコンプレックスがとっても好きなんだよね。人間らしさがあって。コンプレックスを持ってるってことに愛しさを感じる。愛しさを感じ始めてからは、もう後戻りできないよ。

ブタのPちゃんとして抱かれているのに、人間として抱けないのは切なさと愛しさを感じてしまう。胸が重いんだ・・・ あかねにずっとバレないでいてほしさがあります。それにしても、乱馬もよく怒んないな。

恋の釣竿回、アニメ化してへんの・・・?
「このキャラがこのキャラ好きになったらどうなるんだろう」って思うこと、あるじゃないですか。わたしはあるんですけどね。
それが軽率に、好きのパラメータ上げをせずに見られるのすごくない?天才じゃない?夢?と思いながら読んでました。萌えます。

結構、かなり面白い作品でした。
『らんま1/2』は強大な敵、物語の黒幕、みたいな、ハリーポッターでいうところのヴォルデモート的な敵はいないのですけど、キャラの日常を見てるだけで楽しい作品でした。キャラがとても良いなあって思います。魅力的なキャラしかいないんですよね、すっごい。

以上、読書感想語りでした!


■引用

・高橋留美子『らんま1/2』小学館(1987~1996) 全38巻

・(※1)挿入画像の引用元様


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