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【カンボジアニュース】今月下旬からの演習前に、中国軍艦艇が寄港

二国間で予定されている今月下旬からの軍事演習を前に、中国軍艦艇が本日3月19日にシアヌークビル港に寄港し、ティア・ヴィン海軍司令官らが出迎えました。

寄港したのは、071型揚陸艦「井崗山(Jinggangshan)で、中国人民解放軍海軍南海艦隊所属です。全長210メートル、基準排水量18,500トン、満載排水量25,000トンの大型艦です。Z-8輸送ヘリコプターを2機〜4機、726型エアクッション揚陸艇を4隻搭載しています。その他の搭載能力は、海軍陸戦隊にして大隊規模で、装甲戦闘車両15〜20両および兵員500〜800名とされています。艦中部両舷には、人員や車両の揚降のためのサイドランプが備えられているのが見えます。渦中のリエム海軍基地への寄港予定の有無は不明ですが、同船の吃水は7.1 mと言われています。

中国はこの071型をベースとした揚陸艦を東南アジアの新興海軍国へ輸出することを計画しています。071E型と呼称しており、上部構造物が小型化され、ヘリ甲板が延長されて駐機数が3機になり、船体に余裕があることから、顧客に応じて他の兵装や電子装備の変更も可能としています。2019年にはタイ海軍との間で初の建造契約が調印されており、これまで中国から輸出された艦艇としては最大の排水量、タイ海軍としても最大の艦艇となっています。2021年12月に1番艦が進水し艤装が進められており、今年の就役を予定しています。建造費は類似艦艇であるアメリカのサン・アントニオ級の5分の1程度と廉価であることから、ASEAN諸国では他にもマレーシアやインドネシアなどが、興味を示しているとの情報もあります。

ちょっとマニアックなコメントになりますが、かわぐちかいじさんの作品「空母いぶき」の作中で、海洋監視船「海警3901」と共に尖閣諸島へ派遣され、海兵を上陸させて周辺の島々を占拠したのも、この同型艦です。

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