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ストロボライティングで撮る花002(咲くやこの花館)

関西では2番目くらいに大きな植物園「咲くやこの花館」は、温室を主体としただけあって世界各地の植物を見ることができる。


●プルメリア

プルメリアは、スクリュープロペラのようにネジりの造形が面白い。その造形を強調するために、照明は花の開花面に対して斜めに当たるように配置し(左)、輪郭のアクセントを照らすために別の光を当てている(右)。
白い部分の階調が飛び易いので注意が必要だった。

●ヒゴロモコンロンカ

ヒゴロモコンロンカは小さな白い花を咲かせるが、あいにく花は咲いていなかった。しかし赤く染まった葉は花に勝るとも劣らない存在感で、その赤色は鮮やか。
鮮やかすぎて、ともすればノッペリとなり易い表面の質感を表現すべく、光が表面をかすめるようにギリギリのラインを攻めた。

●オウコチョウ

オウコチョウのような線の細い植物は照明的にはやっかいで、光量を上げないとなかなか光を捉えることができない。ところがあまり強い光だと繊細な質感が飛んでしまうので、特に白い花ではうまくいかないことが多い。

●ウォルフズ・バイン

あまり見たことがないウォルフズ・バインという植物だが、その立体的形状が分かるように、補助光を少し強めにしてみた。

●ハエマンサス

マユハケオモトとしてよく知られているが、赤いものはあまり見ない気がする。
首が長いので、全体を写そうとすると花の部分がどうしても小さくなりがち。だから俯瞰をつけて接近して撮った。

●サボテン

かの有名なゲッカビジンはサボテンの仲間であり、そういうわけでサボテンの花はゲッカビジンの花と形がよく似ている。
ゲッカビジンの花は夜にしか咲かず、なかなかお目にかかる機会がないので、代わりにサボテンの花を撮るのも良いかと思う。ゲッカビジンのような妖艶さを削がないようにライティングするために、光源を近付けて発光面積が相対的に大きくするようにした。こうすると陰が柔らかくなる。

●アデニウム・オベスム

アデニウムは「砂漠のバラ」とも言われる花で、キョウチクトウの仲間。
花の口が深いので、なかなかライティングしづらい。
ここでは葉の存在感も考えて、補助光で葉の裏側を照らすこともやっている。


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