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フィルターで撮るアナモルフィックな写真

SFテレビドラマ「スター・トレック」はいくつか映画版も作られていて、最近の作品では青い横線のフレアが入る演出が多用されている。
著作権の問題があるからここではそのシーンを紹介できないのが残念。

映画制作では横長のワイド画面を実現させるために、撮影時に横方向に圧縮し、上映時に引き延ばすという方法を取るという。それに使われるのがアナモルフィックレンズというもので、横方向の圧縮と引き延ばしの副産物として、青い横線のフレアが出てしまうらしい。
でも「スタートレック」ではそれを表現として効果的に活かしているわけだ。

そういうアナモルフィック的な効果を一般人が導入したいと思ったとしても、アナモルフィックレンズは特殊なレンズだからかなり高価で手軽に手にできるものではない。横に圧縮された画面を戻す処理も必要なので、手間もかかってしまう。

ところが最近、アナモルフィック的な効果をフィルターで再現することができるようになったということで、さっそく購入してみた。
最初に購入したのは、国産Kenko製のフィルター。大きな82mm径のみだったのでステップアップリングで使う。値段も1万数千円と高かったが、品質はかなり高い。

<Kenko製アナモルフィックフィルター>

見ると、青い線が入っている。これでフレアが起きるようだ。
あまり大きな径だと装着しにくいレンズもあるので、別途中国製の安いアナモルフィックフィルターを見付けて購入。55mm径と40.5mm径で、どちらも3千円ほど。

比べてみると、中国製のほうはコーティングがされておらず、表面の反射が強いようだ。だが夜間中心の使用であるから、あまり影響は無いかとは思っている。

<コーティングの有無>

以下、アナモルフィックフィルターで撮影した写真。
フィルターを回すことによって光の筋の角度が自由に変えられるのだが、あくまで映画の効果を模して撮ったので横方向のみとした。

仕組みとしては、クルマのガラスに油汚れでギラギラした状態と同じ原理である。

ちなみに植物撮影にも使ってみた。虫食いの葉から漏れる光を利用した。逆にそれ以外では使いどころが難しい。

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