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カリフォルニアワインの記憶とその澱

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晩酌の記憶で綴る、個性と多様性のカリフォルニア・ワインについての雑感。
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#ピノ・ノワール

暮らしとテロワール

暮らしとテロワール

カリフォルニアに行くと、過ごしやすい気候と青い空のおかげか、開放的で前向きな気分になるのは筆者だけではないだろう。現地の人達も、どこか楽観的な性格の人が多いように思う。カリフォルニア・ワインが親しみやすく享楽的なのは、こうした気候や人々のパーソナリティと無縁ではないと思う。

ただ、近年は、サンノゼの住宅価格の高騰やサンフランシスコの空洞化といったニュースも聞かれるようになり、カリフォルニアでの暮

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「正しい」ワイン

「正しい」ワイン

また猛烈な夏の暑さがやってくるこの時期は、白ワインが飲みたくなる。とはいえ、それで素直にシャルドネを開けてしまうようなら、セラーにワインを溜め込んだりはしない。

この日は誘惑に負けてピノ・ノワールを開けることにした。

SandlerはEd Kurtzman氏のプライベート・ブランド。同氏はカリフォルニア・ワイン好きの間ではちょっとした有名生産者で、ピノ・ノワールの作り手として一世を風靡した。

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