見出し画像

放課後ランプ2 | 毎週ショートショートnote

チャイムが鳴った。放課後になった。

片づけながら何気なくクラスを見渡すと、
ユリの胸がほのかに光っていることに気がついた。
他の人は気がついていないみたいだ。

「どうしたの?」私はユリに聞いた。

「休み時間につらいことがあったの」

「悩み聞くよ」

悩みを聞いた後、ユリがありがとうと言った。
胸のランプが消えていた。

私はそれを放課後ランプと名付けることにした。
光っている人は、誰かに助けを求めている。

私はそれに気づいてから、毎日誰かを助けることにした。

「どうしたの?」
「どうしたの?」

そうして何人もの放課後ランプを消してきた。やりがいがあった。
胸のランプが消えた後、みんなが幸せそうに笑ってくれることが嬉しかった。

放課後。今日はチエのランプが光っていた。

「どうしたの?」

チエの顔を見ると、わなわなと唇を震わせている。
チエが噴火した。

「そうやって何もかもわかった顔して声かけてくるのやめてくれる?ウザいんだよ!」

私の放課後ランプが光った!

(410文字)



毛色の異なる作品を作ってみました。

#小説 #ショートショート #毎週ショートショートnote #放課後ランプ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?